ECサイト構築のAtoZ全28回

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Lesson1 基礎編

5ECサイトの競合調査で見るべき3つのポイント未学習

ここで学ぶ概要

この講座は約9分で読めます


「競合調査をしたいけど、具体的にどうやるのかはわからない…」と思っている方。
競合調査をする際には、

  • 顧客ニーズを知る
  • 商品品質を知る
  • ECサイト情報を把握する

というポイントを押さえておくことは欠かせません。
とはいえ、どのように情報を集めればよいのかは、意外とわかりにくいですよね。
そこで、この記事では、

  • ポイント①レビュー調査
  • ポイント②購入調査
  • ポイント③サイト情報の調査

この順番で、競合調査のポイントを学んでいきます。

競合調査の経験がない方でも、確認するポイントを整理しておけば簡単に調査ができます。
まずはこの記事で、競合調査のときに見るべきポイントを理解しましょう!

ポイント①レビュー調査で顧客ニーズを知る

ECサイトのみならず、商売を行う上で最も大切なのは「顧客ニーズ」を知ることです。顧客ニーズとは「お客様が必要としていること」で、扱っている商品の強みや弱みをもとにして販売戦略を立てることができます。
結論を言ってしまうと、顧客ニーズを知るのに最も良い手段は「レビュー」を調べることです。

レビューからは、

  • 顧客が何に対して満足をしているか、不満はあるか
  • 顧客が何を目的としてお店(ECサイト)を利用しているか
  • 顧客の特徴(性別、年齢、職業など)

といった情報を得ることができます。

例として、ある美容室のレビューを見てみましょう。

【レビュー1】

Aさん(女性/50代/パート)
【評価】総合5【雰囲気】5【接客サービス】5【技術・仕上がり】5【料金】5
今回も素敵な仕上がりに大変満足しております。
髪の毛の状態が良いとのことなので、維持できるよう努力したいと思います。
また来月うかがいます。ありがとうございました。

まずこのレビューでは、お客様として、パートで働く50代の女性が来たことがわかります。
これにより、顧客属性の

  • 職業
  • 年齢
  • 性別

を知ることができました。

レビューの内容からは、Aさんが今回の仕上がりにとても満足していることがうかがえます。
また、お店のスタッフから髪の状態について褒められたことも推測することができ、お客様とお店が親密な関係を築いていることも知ることができました。

もう一つのレビューを見てみましょう。

【レビュー2】

Bさん(女性/20代/会社員)
【評価】総合2【雰囲気】3【接客サービス】2【技術・仕上がり】1【料金】3
カットをするときに変わった進め方をするなと思っていたところ、あとで調べてみると後々悪影響のあるカット法だったことがわかりました。
デメリットがあるのであれば、それも説明するべきではないでしょうか。
せっかくの成人式なのに気分が台無しでした。値段で選んではいけないと勉強させて頂きました。2度と利用しません。

このレビューからは、カット法に関して強い不満を持っていることがうかがえます。
特にカットに対する説明不足が、お客様の不信感につながっているようです。
また、カットの目的が成人式であったこと、料金には何かしらの割引料金が用意されていたことも知ることができました。

いかがでしたでしょうか。
「たかがレビュー」と思うかもしれませんが、レビューはお客様の意見を直接うかがうことができる、貴重な情報源です。
そして、お客様からの意見をもとに、自社の商品やサービス改善に反映させていくことができます。

トピックまとめ:顧客ニーズを把握することが重要

商売を行う上で最も大切なのは、「お客様が何を必要としているか」を正確につかむことで、これを「顧客ニーズ」と呼びました。
顧客ニーズを知ることで、自社の商品やサービスについて強みや弱みを知ることができ、今後の改善にもつながります。

〈ここをチェック!〉顧客ニーズを知るにはレビュー調査がオススメ
ECサイトを運用する上で顧客ニーズを知るために最も良い手段は、「レビュー」を調べることでした。
レビューからは、
  • 顧客が何に対して満足をしているか、不満はあるか
  • 顧客が何を目的としてその店を利用しているか
  • 顧客の特徴(性別、年齢、職業など)
といった情報を得ることができます。
レビュー調査を通じて、競合の強み弱みを知るだけでなく、自社の商品やサービス改善につなげていきましょう。

ポイント②商品の品質は実際に購入して調べる

競合の商品について、品質を調べるさいは、まず自分が「消費者」になることが大切です。やるべきことはシンプルで、実際に競合の商品を購入してみます。

これを「購入調査」といいます。
もちろん購入せずとも、サイトのデザインや価格といったところから、ある程度の情報は得ることができるでしょう。
しかし、実際の顧客へ対応する方法や取り組み、カートの使いやすさなど、購入者の立場になって初めて見えてくることも多いのです。

購入調査で得ることができる情報には、

  • カート、決済システムの使いやすさ
  • 商品パッケージ
  • 同梱物
  • 商品を購入した後のメール配信
  • カスタマーサポート

などがあります。
例えば、実際に商品を購入してみて、

  • 商品が届いてみたら包装がとても丁寧だった
  • 商品と一緒に手書きのお礼状が入っていた
  • 出荷を報告するメールや到着を確認するメールがこまめに送信されていた

ということがあったとします。いずれも競合にとっての強みであり、自社にとって参考になる情報です。そして何より、それは実際に購入しなければ知り得ないことですよね。
「百聞は一見に如かず」という言葉にもあるとおり、競合の商品について品質を知りたいときは実際に購入することをおすすめします。

トピックまとめ:競合の商品について品質を知るには購入調査

競合が扱っている商品の品質を調査することを目的とした、実際に競合の商品を購入する「購入調査」をご紹介しました。
実際に購入することで初めて見えてくる競合の強みや弱みがあります。ECサイトについても競合サイトを見るだけでなく、実際に商品を買ってみると見つかるヒントもあるはずです。

〈ここをチェック!〉購入調査を自社の商品やサービス改善につなげる
購入調査で得ることができる情報は、
  • カート、決済システムの使いやすさ
  • 商品パッケージ
  • 同梱物
  • 商品購入後のメール配信
  • カスタマーサポート
でした。
競合が販売している商品の品質について情報を得て、自社の商品やサービスの改善につなげていきましょう。

ポイント③競合のサイト情報は「商品」「サービス」「変化」に注目

競合のサイト情報を調査する際に注意すべき点は「何を見るか整理してから調査する」ということです。

サイトには多くの情報があるため、ただ見ているだけでは何となく情報をながめてしまい、必要な情報が漏れてしまうケースがあります。
そこで競合サイトを調査する際には、以下の3つを調べるのがおすすめです。
それが

  1. 商品
  2. サービス
  3. 変化

です。
競合サイトの商品については

  • 価格
  • 内容量、重量
  • サイズ、カラーバリエーション
  • 素材、生産地

のような、商品の品質に関わる情報を集めます。
そして、競合サイトのサービスについては

  • ポイント、特典
  • 配送(料金、スピード)
  • 保証
  • その他サービス

に関する情報を集めましょう。

最後に、競合サイトの変化については

  • 商品ラインナップの変動
  • トレンドに合わせたキャンペーン企画
  • サイトのデザイン・構成の変更
  • 商品ページの撮影方法の変更

などの情報を見ていきます。
また継続して調査することで、短期間の調査では見えてこなかった競合サイトの動きが見えてくるはずです。競合の動きが見えてくると、必要な対策をすみやかに打つことができます。

トピックまとめ:競合のサイト情報は「商品」「サービス」「変化」に注目する

競合のサイト情報を調査する際に、注意すべき点は「何を見るか整理してから調査する」ということでした。
単に上から下までサイトを見ていても、時間がかかるばかりで大切な情報は入ってきません。
そこで、競合のサイト情報を調査する際には、

  • 商品
  • サービス
  • 競合サイトの変化

という3つに気をつける必要があるとお伝えしました。

〈ここをチェック!〉3つのモノサシにおける調査項目
競合サイト内の商品についてチェックすべきポイントは、
  • 価格
  • 内容量
  • サイズ、カラーバリエーション
  • 素材、生産地
という、品質やコストパフォーマンスについての情報でした。
そして、サービスについては、
  • ポイント、特典
  • 配送(料金やスピード)
  • 保証
  • その他サービス
という情報を集めましょう。
最後に、競合サイトの変化では、

  • 商品ラインナップの変化
  • トレンドに合わせたキャンペーン企画
  • サイトのデザイン・構成の変更
  • 商品ページの撮影方法の変更
に気を付ける必要があるとお伝えしましたね。これらのポイントを意識するだけで、競合サイトについて得られる情報の質が変わります。

3つのポイントを理解して、競合サイトに負けないサイト運営を!

ここまで、競合調査をする際に見るべき3つのポイントについてお伝えしました。

おさらいすると、1つ目のポイントが「レビュー調査」でしたね。
レビュー調査では、

  • 顧客が何に対して満足をしているか、不満はあるか
  • 顧客が何を目的としてその店を利用しているか
  • 顧客の特徴(性別、年齢、職業など)

という情報を得ることができます。
そして、2つ目のポイントが「購入調査」でしたね。
購入調査では、

  • カート、決済の使いやすさ
  • 商品パッケージ
  • 同梱物
  • 商品購入後のメール配信
  • カスタマーサポート

といった情報を得ることができ、自社の商品やサービス改善につなげていくことが可能です。
そして、3つ目のポイントが「サイト情報の調査」でした。
サイト情報は、

  • 商品
  • サービス
  • 競合サイトの変化

の3点に気をつけて調査することで、必要な情報の漏れがなくなります。
それでは最後に小テストをして、競合調査時の大事なポイントをチェックしてみましょう!

小テスト:サイト情報を調査するときに注目すべきこと
では、最後にこの記事のトピックをつかむための小テストをします。
【問題】次のうち、競合サイトの「商品」で確認するものを一つ選んでください。


【正解】2:サイズ、カラーバリエーション
競合サイトの「商品」では、商品の品質に関わる情報を集めました。
ポイントや特典は競合サイトの「サービス」、トレンドに合わせたキャンペーン企画は「競合サイトの変化」として考えてくださいね。
競合の情報を正しくつかむためには、ただサイトを見るだけでなく、実際に商品を購入することや視点を絞ってサイトを分析することが大切だとお分かりいただけたかと思います。
まずは、「レビュー調査」「購入調査」「サイト情報の調査」を通じて、競合サイトの情報を集めることからはじめましょう!