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Eコマースの新しい可能性を探る!動画コマースセミナーレポート

「業種業界を問わずあらゆる領域で、複数の技術を組み合わせ新しい価値を生み出す企画を行い、実証実験を通じて新しい価値のあるサービスをより早くより多く生み出す」という目的で設立されたエスキュービズムのMIRAIチャレンジ研究所。

MIRAIチャレンジ研究所が開催した「動画コマース」実証実験説明セミナーでは、「動画コマース」のご紹介、実証実験の概要説明、パネルディスカッションが行われました。

本記事では、2018/5/16の「動画コマース」実証実験説明セミナーについてレポートいたします。

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1:MIRAIチャレンジ研究所の取り組みについて

株式会社エスキュービズム
代表取締役社長 薮崎 敬祐

エスキュービズムはEコマースとPOSという二つのプロダクトを中心にしたリテール向けのITソリューションの他に、家電や中古車事業、通販事業などの多角化経営を行っていました。
この4月より組織を再編し、リテールテック、小売(RETAIL)のテクノロジー分野でNO.1、オンリーワンになれるよう方針を定めたところです。
Eコマースではフロントの「売る」機能に関してはWEBのインターフェースが必要です。現在のトレンドとして、WEBのインターフェースの変革を迎えており、この分野で新しいチャレンジをしたい、未来につながる種をまくために、MIRAIチャレンジ研究所を立ち上げました。

楽天やAmazonに代表されるようなEコマースのインターフェースは完成されていて、ここ20年変わっていません。最安値を検索し、買いたいものを効率よく比較するという目的を達成するために出来上がったインターフェースです。
しかし、現在WEBの役目が少し変わってきて、Eコマースは単なる「売り場」というだけでなく、ブランディング、マーケティング、プロモーションまで含めたPRの場ととらえられるようになってきました。
では、どのようなインターフェースを作ればよいのか?今はまだ答えはありません。
様々なテクノロジーを使って開発し、実証実験を行い、ユーザーからのフィードバックを元にそれを探るのがMIRAIチャレンジ研究所の主旨です。

2017年の7月にVRコマースを発表し、12月~1月にオムニ7さんでバレンタインのVRショップを期間限定で開設しました。この実証実験で分かったのは、「VRコマースは意外とアクションメディアではない」「エンターテインメント要素が必要」ということでした。
このチャレンジを経て、次のVRコマースのステップや、メディアコマース、動画コマースに繋がっています。

Eコマースの領域だけでなく、タブレットを使ったPOSレジからAI接客、自動翻訳接客、デジタルサイネージなどと連携する取り組みを行っています。その時々の新しい技術とお客様のニーズを繋ぎ合わせて、実店舗とEコマースを基幹システムでトランザクションする、そんなことをMIRAIチャレンジ研究所では行っていきたいと考えています。

2:動画コマースとは

株式会社エスキュービズム
社長室 岩井 源太

今回ご紹介する「動画コマース」とはなんなのか。簡単に言いますと、「動画から直接購入を実現する」全く新しいテクノロジーです。
購入フローは「動画を見て、気になった商品があったら動画をフリックをし、それがそのままカートに入り、画面から動くことなく購入ができる」「動画を見て買う、見ながら買う」という、スマートフォンが当たり前に使われる時代に適した新しいEC購買の形として、リリースをしております。

VRコマースのオムニ7様の実証実験では、ほとんどのお客様がスマートフォンから利用されていました。今までとは違うタッチポイント、今までとは違う購入をするときに、どういったインターフェースがよいのか検討すると、動画は最良なのではないかと考えています。

これまでの動画マーケティングと動画コマースの違い

デジマとしてSNSやWEBを制作し、コンタクトポイントは増え、集客はできているが売上に結びつかないというのは、動画を見たあと購入するまでにドロップダウンする理由が多数あるわけです。
それを出来る限り少なくする技術が、動画コマースです。
Facebook上でユーザーさんに向けて動画コマースを配信すれば、そこで売上が立つシンプルな動線を作ることができます。

動画コマースの強み

動画コマースには以下のような強みがあると考えられます。

  1. SNSを使ったデジタルマーケ活用
  2. 顧客エンゲージの構築
  3. レコメンドやキャンペーン施策の仕組みの構築
1 SNSを使ったデジタルマーケ活用

動画コマースは、デジタルマーケティングを売り上げにつなげる、新たなコマース、決済プラットフォームであるといえます。

2 顧客エンゲージの構築

会員化を進めようとするとユーザーが逃げてしまうという課題も多くあるため、まずは顧客に簡単に買ってもらえる仕組み、「ほしい」と思った瞬間に買える仕組みを作ります。買ってもらった後に、会員になってもらうという形にエンゲージメントを変化させることが有効な時代になってきているのではないでしょうか。

3 レコメンドやキャンペーン施策の仕組みの構築

レコメンドツールは以前より成果率が下がり、ついで買いも減ってきています。原因としては、ユーザーが検索をしなくなってきていることが挙げられます。つまり、商品と顧客との結びつきが薄くなってきているのです。
SNSで見たものや友達から勧められたものをそのまま購入するパターンが徐々に増えてきています。
こうした時代にふさわしい情報配信、キャンペーンなど、適切な情報の展開をしないとなかなか売上拡大に結び付いていかないのではないかと考えられます。

想定する購買プロセス

最短距離で行動してもらうためのパターン

「買いたい」という意思表示だけをやってもらうパターンです。申込までを動画コマース上で行い、支払いは後からやってもらいます。

 →どの段階で離脱しているか、改善点の洗い出しも行える

最短距離で購買してもらうためのパターン


出来るだけ誰でも簡単に買えるパターンです。決済まで動画コマース上で行います。

 →新たな気づきや衝動買いを推進する

どんな動画を作ればよいのか?

どんな動画を動画コマースにすればいいのか?という問題ですが、想定しているのは、今のところ2つのタイプの動画です。

  • CMやPVなど、既存の動画を活用する
  • 撮影動画を動画コマース化

既存の動画を活用すれば、動画の制作費は抑えられます。ブランディング力の強い企業様には向いているのではないでしょうか。
新たに撮影する場合は、ユーチューバーやインフルエンサーなどが登場するエンタメ性の高い動画が考えられます。共感性の強い内容で勝負していくような動画で強い感化を促すことができるのではないでしょうか。

実証実験の意義

動画コマースの利用率や、どこがクリック・フリックされているのかを0.1秒毎で解析し、ヒートマップなどでご報告いたします。既存ECとのデータ比較、SNSからの購買やコンバージョン率などの効果測定ができます。

動画は非常に共感力、感化力の強いツールです。楽天やAmazonなどにシェアをとられ、どこか閉塞感のある日本のEC業界ですので、動画コマースのような新しい打ち手を行っていかないと差別化になりません。
お客様に選んでもらえるシチュエーションを作ること、動画コマースの実証実験を通して、まずは始めていただければと思います。

MIRAIチャレンジ研究所では、動画コマースの他、AIチャットボットでの翻訳接客やデジタルサイネージなど様々なテクノロジーを研究開発しています。

3:パネルディスカッション「動画マーケティングのこれから」

株式会社Candee
執行役員 Senior Vice President 大川秀平様
https://candee.co.jp/
事業内容:メディア事業、動画マーケティング支援事業、タレントマネージメント事業。
ライブコマースの「Live Shop!」が注目を集めている。

パロニム株式会社
代表取締役社長 小林 道生様
https://www.paronym.jp/
事業内容:動画マーケットにおける新しい技術開発
インタラクティブ動画【TIG/ティグ】を開発、動画の新たな可能性が話題になっている。

モデレーター
株式会社エスキュービズム
社長室 真田幹己

― インタラクティブ動画にコマース機能がつくと聞いた時にどう思われましたか。

大川 非常にやりやすくなった、ありがたい機能だなと思います。現状のライブコマースはユーザーにアプリのインストールからお願いしなければならない。「アプリをダウンロードさせる」という障壁があったので、動画コマースであればブラウザで簡単に買えるので、非常に嬉しいことだなと思います。

小林 私たちが開発したTIGでは、TIGって(※)ストックしたものの先が指定したURLになっていて、商品ページや購入ページにランディングさせることができるので、「カートをそのままくっつけて動画コマースにしましょう」と言われても、正直そんなに違うのかなと最初は思っていました(笑)。
しかし、実証実験をやってみて初めて分かったことは、スクロールストレスもなく、動線の断絶もなく購入ができることでした。
しかもブラウザベースで動きますので、FacebookやLINEなど、SNSに動画をはればそこがECになってしまう、ライトユースなECにできるという気付きがありました。
※TIGる=動画上でフリックすること

真田 コンテンツマーケの方々と小売の方々というのは、なかなか出会わないんだろうなと今回思いました。例えばアパレルのファミリーセールなどで、売上が多い企業様でも、その場に来られない人にも売れたらもっと売上が伸びるのに、と感じることがあります。動画コマースとはコンテンツマーケティングに近いと思います。

― ソーシャルコマースや越境ECがいまいち伸びていないが…

大川 越境ECも世界的に知名度のあるタレントがモノを紹介すれば売れるというわけではない。
「人×モノ」が成り立ってないとライブコマースでも売れないということだと思います。

― 動画に可能で他メディアではできないこととは?

小林 衝動買いをもたらすことができるのが動画の強みだと思います。実店舗では目的買いと衝動買いの比率は1:9なんだそうです。ところがECでは検索から入りますから、その時点で目的買いになっていて、商品同士が同じ世界観に存在することが想像つきにくいため、衝動買いにつながらないわけですが、動画であれば衝動買いを促すことができると思います。
動画であれば情報量も多く、シズル感や世界観を高い訴求力で伝えることができるツールなので、共感した時にすぐ買えるというのが動画コマースの強みにつながると思います。

大川 ライブ動画の場合、ユーザーの熱狂度や没入度が高いので、ライブにする意味はあると思います。ただライブは制作に非常にパワーが必要です。
アーカイブ動画であれば安いコストでたくさんのバリエーションを作った方がいいと思います。最初に低価格の動画から始めて、CPAの高い動画を沢山作っておくことが重要ではないでしょうか。

― 結果を出すためには何が必要か?どんな計測や実証を繰り返す必要があるか。

小林 触れる動画、インタラクティブな動画はまだ始まったばかりで、定着していません。いろいろな動画を作って、PDCAを回していくのが最善かなと思います。
定量的なユーザーの視聴行動を集め、動画の作り方を変えていく必要があると思います。

真田 コンテンツだけでなく、ロケーションも重要だと思っています。ビーコンを使ってその場所に行かないとその動画が流れなくて購入できないとか、イベントと連動するなどのパターンが考えられます。

小林 そうですね、衝動を促すという意味ではライブ性や特別性を生む仕掛けも重要になってくると思います。

― どんなテイストの動画が結果が出ると思うか?

大川 今のところの予想は、「売るための動画」がまずは結果が出るのではないかと思っています。売上獲得に振り切り、今回の機能に限ってはですが、深夜の通販番組風に作っていくと面白いデータが取れるのではないかと。そこからシーン訴求やブランディングムービーなどに移行していくとよいと思います。

真田 本日は貴重なお話をありがとうございました。

まとめ

動画コマースの可能性や実証実験の意義などを感じることのできるセミナー、パネルディスカッションとなりました。
今後もエスキュービズムでは、新しいリテールテクノロジーへのチャレンジを行ってまいります。

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