ECサイト構築のAtoZ全28回

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Lesson5 要件定義編

14要件定義とは未学習

ここで学ぶ概要

この講座は約6分で読めます


「要件定義ってよく聞くけど、何の役に立つかはよくわかってない…」
と思っている方。

要件定義は、制作会社に望みのECサイトを制作してもらうために必要なものです。要件定義がしっかりと固まっていない場合、ECサイトのイメージが要望とずれてしまいます。

とはいえ、要件定義がどんなものなのかは、パッと理解しにくいですよね。

そこで、この記事では、

  • 要件定義の概要
  • 要件定義の役割4つ

について、お伝えします。

要件定義は耳慣れない言葉かもしれませんが、そこまでハードルは高くありません。
まずは、この記事で要件定義についてざっくりとつかみましょう。

要件定義の概要

要求定義とは、ECサイトに実装するべき機能や完成までの流れを、具体的に決めていくことです。

大まかには、

  • ECサイトの大まかな仕様
  • ECサイトのシステム要件

を決めていきます。

ECサイトの大枠の仕様

要件定義では、ECサイトの大枠の仕様を決めていきます。

具体的には、

  • ECサイト完成までのフローチャート
  • 最終的な目標の設定
  • ECサイトの仕様
  • ECサイトのデザインの原案

などがあります。

そのため、大枠である要件定義ですでに要望とずれていると、完成したECサイトも要望からずれたものになりやすいです。

望みのECサイトを作るために、要件定義には最低でも

  1. ECサイト制作の背景と目的
  2. ECサイトの目標
  3. ECサイトの内容や設計図
  4. 制作スケジュール

という内容が入っている必要があります。

これらの内容をRFP(提案依頼書)の段階で、確認できていれば、要件定義の作成もスムーズに進みやすくなります。

ECサイトのシステム要件

要件定義では、システムの詳細も決めます。

例えば、

  • ショッピングカート
  • 決済の方法
  • セキュリティ
  • 受注管理システム
  • メール配信システム
  • スマホ向けのアプリ

などの具体的な仕様です。

RFPと内容は似ていますが、要件定義ではシステムの中身もよりしっかりと決めていきます。

トピックまとめ:要件定義の概要

ここでは、要件定義とはどのような書類で、完成までにどのような行程があるのか、お伝えしました。

要件定義が使いやすいECサイトを作るために欠かせないことが、お分かりいただけたかと思います。

〈ここをチェック!〉要件定義で決めるシステム要件とは

要件定義では、システム要件も詳細に決めていきます。

具体的には、

  • ショッピングカート
  • 決済の方法
  • セキュリティ
  • 受注管理システム
  • メール配信システム
  • スマホ向けのアプリ
がありましたね。

RFPと一部内容は重複しますが、要件定義ではその内容をさらに具体化していきます。

要件定義の役割4つ

要件定義の役割は、

  1. ECサイトのシステムについて具体化する
  2. ECサイト制作をスムーズに進行させる
  3. 運用しやすいECサイトに導く
  4. ECサイトで成果を生み出す

の4つです。

1. ECサイトのシステムについて具体化する

要件定義の役割は、ECサイトのシステムについて具体化することです。

ECサイトを作る上で必要な

  • ショッピングカート
  • 決済システム
  • 受注管理システム

などの仕様を具体化していきます。

具体的かつ詳細な仕様を発注者と制作会社で共有できていれば、イメージのずれも起こりにくいです。その結果、ECサイトのクオリティも高くなります。

2. ECサイト制作をスムーズに進行させる

要件定義の役割は、ECサイト制作をスムーズに進行させることです。

具体的には、

  • ECサイト制作の背景と目的を確認する
  • ECサイトの目標の設定
  • サイトの要件検討・作成
  • 制作スケジュールの作成

という内容によって、ECサイト制作の流れを決めます。

これらの内容を決めておくことで、

  • 制作時の修正が少なくなる
  • 修正があったとしても、小さな修正で済む

などのメリットがあり、スムーズにECサイトを制作することが可能です。

3. 運用しやすいECサイトに導く

要件定義の役割は、運用しやすいECサイトに導くことです。一口にECサイトといっても、さまざまな機能があります。

商品の受注から発送までのフローを正しく制作会社が理解していれば、その業務をより効率化するための提案も可能です。

お客様からのご意見をより取り入れたいという要望がある場合、制作会社はアンケートフォームを送るシステムなどの機能をつける提案もできます。

それらの機能を制作会社が提案するには、発注者の業務フローを理解していることが欠かせません。

4. ECサイトで成果を生み出す

要件定義では、発注者の課題に対して、制作会社が具体的な解決策を提案します。

発注者の要望を製作者が理解すると、制作会社もその要望に適切に合わせた要件定義を行うことが可能です。

ECサイトの主なターゲットが「スマホをメインに使う10代」だとわかれば、

  • 極端なアニメーションやスライドを減らし、スマホでも見やすくする
  • スマホで会員登録がしやすいECサイトにする

などの対応を行い、よりターゲットに最適化したECサイトの構築ができます。

その結果、ECサイトからの収益や集客数が向上することにつながり、売上アップも期待できますよ。

トピックまとめ:要件定義の役割4つ

ここでは、要件定義の役割4つについて説明してきました。

要件定義で決まったことが、ECサイトにほぼそのまま反映されます。
これで、ECサイトを制作するために要件定義が大切だと、お分かりいただけたと思います。

〈ここをチェック!〉要件定義の役割4つ
チェックポイントは、要件定義の役割についてです。
具体的には、
  1. ECサイトのシステムについて具体化する
  2. ECサイト制作をスムーズに進行させる
  3. 運用しやすいECサイトに導く
  4. ECサイトで成果を生み出す
の4つがありました。

要件定義をすることで、システムの内容がはっきりし、ぼんやりとしていたECサイトのイメージが具体的になります。これにより、制作会社にECサイト制作を依頼するときも、具体的に「こうしてほしい」という指示を出すことが可能です。

要件定義で情報を共有して、より成果の出るECサイトを作る

ここでは、要件定義の概要とその役割についてお伝えしました。

おさらいすると、要件定義とは、ECサイトに実装するべき機能や完成までの流れを、具体的に決めていくことでしたね。

要件定義の具体的な構成は、

  • ECサイト完成までのフローチャート
  • 最終的な目標の設定
  • ECサイトの仕様
  • ECサイトのデザインの原案

でした。

そして、要件定義が果たす4つの役割は、

  1. ECサイトのシステムについて具体化する
  2. ECサイト制作をスムーズに進行させる
  3. 運用しやすいECサイトに導く
  4. ECサイトで成果を生み出す

です。

要件定義は、完成度の高いECサイトには欠かせないことが、お分かりいただけたかと思います。

まずは要件定義で伝えるべき、ECサイト制作の背景と目的を整理することからはじめてみてください。

小テスト:要件定義とは何か
最後に、この記事のトピックをつかむための小テストをします。
【問題】要件定義がECサイトに与える影響として、正しいものを選びなさい


【正解】3:ECサイト制作がスムーズに進む
要件定義で、制作会社に要望を正しく伝えることで、認識のずれや、修正の量が少なくなります。また、発注者と制作会社の役割分担も行うため、業務のやりとりもスムーズに進めることも可能です。