ECサイト構築のAtoZ全28回
Lesson6 デザイン編
17ECサイトのデザインで起こりうる課題と伝えるべき要望未学習
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「ECサイトのデザインを考えたいけど、どんな点に注意すればいいの?」
と思っている方。
ECサイトをトラブルなくスムーズにデザインする際は、「起こりうる課題」と、デザインを依頼する相手へ「伝えるべき要望」を知ることが大切です。
とはいえ、どのような課題があり、伝えるべき要望は何か、具体的なイメージはつきにくいですよね。
そこで、この記事では、
- デザイン上のありがちなトラブル
- デザインの狙いをはっきりさせること
についてお伝えします。
「デザインの経験がまったく無くて不安だ」という方もいるかもしれませんが、必要なポイントを押さえれば難しくありません。
まずはこの記事で、ECサイトのデザインで起こりうる課題と、伝えるべき要望について知っていきましょう!
デザイン上のありがちなトラブル
ECサイトをデザインする上でよくあるトラブルは、
- VI(ビジュアル・アイデンティティー)がはっきりしていない
- あいまいなキーワードによる認識のズレ
です。
1つずつ説明していきますね。
VI(ビジュアル・アイデンティティー)が明らかになっていない
VIとは、「ビジュアル・アイデンティティー」の略で、「自社に対してどんなイメージを持ってほしいか」を表します。
VIは主に、
- ブランドマークやロゴのデザイン
- ブランドカラー
などへ反映されることが多いです。
例えば、自社のVIを「温かさと親密さを持ってほしい」に決めたとします。
その結果、ブランドマークやロゴはイメージに合わせて「丸み」を帯びたものになり、ブランドカラーは温かみのある「暖色系」と考えることができます。
このように「丸み」や「暖色系」という方向性が定まるだけでも、サイトのデザインにまとまりが出てくるものです。
もしVIがはっきりと定まっていない場合は、
- 参考サイトを見て、まねるポイント
- 競合サイトを見て、差をつけるポイント
を確認することをおすすめします。
具体的なイメージを確認することで、望むデザインの方向性が見えてくるはずです。
あいまいなキーワードによる認識のズレ
もう1つのありがちなトラブルは、「あいまいなキーワードによる認識のズレ」です。
私たちがデザインについて話すとき、人によって感じ方が異なる「あいまいなキーワード」を使ってしまうことがあります。
例えば、AさんとBさんがデザインを決める話し合いのなかで「さわやかな」というキーワードを使ったとしましょう。
Aさんがこのキーワードから感じたのは、
- 白色
- 清潔感
- 日の光
のイメージです。
ところがBさんが同じキーワードから感じたのは、
- 青色
- 爽快感
- 空
のイメージでした。
これは、どちらかが間違っているわけではありません。
「さわやかな」という、「あいまいなキーワード」を使ったことによって生じた認識のズレなのです。
デザインのイメージを話し合う時は、できるだけズレの生じにくい、色・形・個数などを使用して具体的な表現をするようにします。
認識のズレを直す場合も、参考サイトを確認しながら話を進めることで、具体的なデザインの詳細まで決めることができておすすめです。
トピックまとめ:ECサイトをデザインするときは「VI」を明らかにする
まとめると、ECサイトをデザインするときはVIを明らかにする必要があると紹介しました。
VIは、「自社に対してどんなイメージを持ってほしいか」を表します。
もしVIがハッキリと定まっていない場合は、
- 参考サイトを見て、まねるポイント
- 競合サイトを見て、差をつけるポイント
を確認してみてくださいね。
- 〈ここをチェック!〉あいまいなキーワードに注意する
- デザインについて話すときは、人によって感じ方が異なる「あいまいなキーワード」を使わないようにします。
- 認識のズレの生じにくい、色・形・個数などを使用した具体的な表現を心がけることで、デザイン上のトラブルを少なくすることが可能です。
またこういった場合も、参考サイトを確認しながら話を進めることで、具体的なデザインを認識のズレなく決められるのでおすすめでした。
デザインの狙いをはっきりさせること
ECサイトのデザインを依頼する際は、デザインの狙いをはっきりさせておきましょう。
デザインの狙いをはっきりさせておくことで、デザインを依頼する相手へ「伝えるべき要望」が定まり、望むデザインを実現しやすくなります。
ターゲットを決める
ターゲットとは「ECサイトを利用してほしいユーザー」を指します
ターゲットを決めることでデザインの狙いがはっきりし、よりユーザーに合ったECサイトをデザインすることが可能です。
ターゲットは、
- 年代
- 性別
- 職業
- 年収
- 家族の構成
から、しぼり込みましょう。
ターゲットをしぼり、ユーザーの特性やニーズをしっかりとくみ取ることで、売上アップにつながるデザインが実現します。
重視すべきデバイスを決める
ECサイトのデザインを行う際は、ターゲットに合わせて重視すべきデバイスを決めておく必要があります。
なぜならデバイスは、
- PC
- タブレット
- スマートフォン
それぞれで画面の大きさが異なるため、同じデザインでは使いづらいためです。
かつてのECサイトユーザーは多くがPC利用者であったため、ECサイトのデザインはPCのみの対応が一般的でした。
しかし最近では、スマートフォンやタブレットの利用者が増えており、レスポンシブデザインへの対応が求められています。
すべてのデバイスに対応するデザインを作る場合でも、もしタブレットからの利用者が多いのであれば、タブレットにおいて最も見やすく使いやすいように、デザインを考えるべきです。
重視すべきデバイスを選ぶことで、デザインの狙いをはっきりさせることができます。デザインの狙いがはっきりすれば伝えるべき要望が定まり、売上につながるデザインを実現しやすくなりますよ。
トピックまとめ:デザインの狙いをはっきりさせて、売上につながるデザインを実現する
ここでは、デザインの狙いをはっきりさせることで「伝えるべき要望」が定まり、売上につながるデザインが実現することをお伝えしました。
まず、はっきりとさせる必要があるのは「ターゲット」です。
ターゲットを決める際は、
- 年代
- 性別
- 職業
- 年収
- 家族の構成
から、しぼり込みます。
ターゲットをしぼり、ユーザーの特性やニーズをしっかりとくみ取ることが重要です。
- 〈ここをチェック!〉重視すべきデバイスは、ターゲットに合わせて決める
- ECサイトのデザインを行う際は、特に重視するデバイスを決めておく必要があります。
なぜなら、
-
- PC
- タブレット
- スマートフォン
、
- の3つのデバイスはそれぞれ画面の大きさが異なるため、同じデザインでは使いづらいからです。
自社ECサイトのターゲットを明らかにしたうえで、重視すべきデバイスを選びましょう。
デザインの課題と伝えるべき要望を明らかにして、売上アップを実現する!
ここまで、ECサイトのデザインにおける課題とポイントについてお伝えしました。
デザイン上のありがちなトラブルとして、
- VI(ビジュアル・アイデンティティー)が明らかになっていない
- あいまいなキーワードによる認識のズレ
の2点があります。
いずれの場合も、参考サイトを確認しながら話を進めることで、具体的なデザインを認識のズレなく決められるのでおすすめでしたね。
また、ECサイトのデザインを依頼する際は、「ターゲット」と「重視すべきデバイス」を決めておくことが必要でした。
ターゲットを決め、重視すべきデバイスを決めることでデザインの狙いがはっきりとし、売上アップにつながるデザインを実現することが可能です。
これで、ECサイトのデザインで起こりうる課題と伝えるべき要望について、理解が深まったと思います。
まずは、VI(ビジュアル・アイデンティティー)を明らかにすることから始めてみましょう。
- 小テスト:デザイン上のありがちなトラブル
- では、最後にこの記事のトピックをつかむための小テストをします。
【問題】:次のうち、「あいまいなキーワード」に該当するものを1つ選びなさい。 -
-
【正解】3:サイトデザインは「インパクトのある感じ」にしてください
「インパクトのある感じ」は、人によって異なるとらえ方ができるキーワードなので注意します。「ブランドカラーは赤」や「フォントサイズは16」といった表現は、間違いが起こりにくい具体的な表現で、おすすめです。