ECサイト構築のAtoZ全28回
Lesson4 予算編
13ECサイトを構築するときの費用と工程未学習
この講座は約8分で読めます
「これからECサイトを作りたいけれど、費用はどれくらいかかるの?どんな手順で作るの?」
と思っている方。
ECサイトを作るのであれば、
- ECサイトを作るにはどのくらいの費用がかかるのか
- ECサイトはどのような手順で作るべきか
というポイントを押さえておくことは欠かせません。
とはいえ、具体的にどういう手順で作ればよいのかわからないですよね。
そこで、この記事では、
- ECサイト構築方式ごとの費用
- ECサイト構築のために必要な工程と費用
この順番で、ECサイトを構築するときの費用と工程について学んでいきます。
基本的な費用と工程を押さえておけば、事前にコストの予想がつき、スケジュールも立てやすくなります。
まずはこの記事で、ECサイトを構築するときの費用と工程の概要をつかみましょう!
ECサイト構築方式ごとの費用を知ろう!
ECサイトを運用する際にかかる費用は、構築方式によって異なります。
ここでは、4つのECサイト構築方式ごとの費用を確認していきましょう。
ECサイトの構築方式には、
- ASP
- オープンソース
- パッケージ
- フルスクラッチ
の4種類があります。
それぞれの費用を確認してみましょう。
【ECサイト構築方式ごとの費用一覧】
ECサイト構築方式 | 初期費用 | 運用にかかる費用(月額) |
---|---|---|
ASP | 0円~数十万円 | 数千円~数万円 |
オープンソース | 0円~数百万円 | 数千円~数百万円 |
パッケージ | 数十万円~数千万円 | 数万円~数百万円 |
フルスクラッチ | 1,000万円以上 | 数十万円以上 |
一つずつ見ていきますね。
ASP(Application Service Provider)
ASPは初期費用、運用にかかる費用ともに最も安く、手軽にECサイトを作ることができます。
システムの機能追加やカスタマイズに制限がありますが、はじめてECサイトを扱う場合には最適なECサイト構築方式の一つです。
最近はクラウド型のASPも出てきており、柔軟にカスタマイズ対応できる点が評価されています。
オープンソース
オープンソースは初期費用、運用にかかる費用ともに安く始めることができますが、求める機能によってコストが高くなることもあります。
インストールや運用・管理を自社で行う必要があり、知識や自社での運用が求められる構築方式です。
また、何か障害が発生した場合は、自社で対処しなければならないというデメリットもあります。
パッケージ
パッケージの良い点は、フルスクラッチに近い高機能なECサイトを安く作れることです。
しかし、ASPやオープンソースと比べるとコストが高くなります。
デザインやカスタマイズなど柔軟な対応ができ、中規模から大規模のECサイト構築によく使われる構築方式です。
フルスクラッチ
フルスクラッチは、初期費用、運用にかかる費用ともに最もコストがかかる構築方式です。
すでにある仕組みやソフトウェアをまったく使用せず、ゼロから仕組みをつくるので、どうしても費用はかさんでしまいます。
望む機能をすべて反映させたECシステムを作ることができるため、資金に余裕のある企業でよく採用される方式です。
トピックまとめ:ECサイトの運用にかかる費用は構築方式によって異なる
ECサイトの構築方式には、
- ASP
- オープンソース
- パッケージ
- フルスクラッチ
の4種類がありました。
ECサイトの運用にかかる費用は、4つの構築方式によってそれぞれ異なることをお伝えしましたね。
- 〈ここをチェック!〉ECサイト構築方式ごとの費用
- 4つのECサイト構築方式ごとの費用を、下記の一覧表で確認してみましょう。
【ECサイト構築方式ごとの費用一覧】ECサイト構築方式 初期費用 運用にかかる費用(月額) ASP 0円~数十万円 数千円~数万円 オープンソース 0円~数百万円 数千円~数百万円 パッケージ 数十万円~数千万円 数万円~数百万円 フルスクラッチ 1,000万円以上 数十万円以上 それぞれのECサイト構築方式に必要な費用を把握したうえで、自社のECサイトにふさわしい構築方式を選びましょう。
ECサイト構築のために必要な工程と、その費用を知ろう!
ここまで、ECサイトを構築する際の初期費用と運用にかかる費用についてお伝えしました。
構築方式ごとに必要な、大まかな費用がつかめたと思います。
ここではさらに詳しく、ECサイトを構築する工程と、そこにかかる費用を見ていきましょう。
工程と費用の確認は、自社ECサイトを構築するときに「どんな機能が必要か」「見積もりの金額は工程に見合っているか」を判断するのに役立ちます。
ECサイトを構築する際の主な工程は、
- コンセプト設定
- ページデザイン
- コーディング、CMS導入
- 商品の登録
- その他設定、オープンテスト
の5つです。
それぞれの工程と、その費用を確認しましょう。
1. コンセプト設定
コンセプト設定では、サイト全体のサービスやレイアウト、デザイン、機能に関わるベース部分を決めます。
- コンセプトワーク:5~50万円
- サイトマップ、ワイヤーフレーム:5~20万円
費用は合計で10~70万円です。
2. ページデザイン
ページデザインでは、サイトの中に作ったページのデザインを決めます。
- TOPページ:5~30万円(特定端末のみ対応:5~20万円、複数端末に対応:10~30万円)
- 商品ページ:5~10万円
- カテゴリページ:5~10万円
- その他ページ:5~10万円
費用は合計で20~60万円です。
3. コーディング、CMS導入
コーディングでは、決定したデザインをWEB上で見える形にします。
また、CMS(コンテンツマネジメントシステム)を導入することで、よりスピーディなECサイトの構築が可能です。
- TOPページ:5~30万円(特定端末のみ対応:5~20万円、複数端末に対応:10~30万円)
- 商品ページ:5~10万円
- カテゴリページ:5~10万円
- その他ページ:5~10万円
費用は合計で20~60万円です。
4. 商品の登録
商品の登録では、自社ECサイトで扱う商品を登録します。
- 商品の登録:5~20万円
ここでの費用は、5~20万円です。
5. その他設定、オープンテスト
この工程では、オープンテストを含めた様々な設定を行います。
- 配送などの必要事項設定:5~10万円
- 問い合わせフォーム、カート、会員ページなど:5~20万円
- SEO関連設定:10~40万円
- オープンテスト:5~20万円
費用は合計で25~90万円です。
すべての工程の費用を合わせると「80~300万円」が見込まれます。
工程ごとの費用を確認し、「どんな機能が必要か」「見積もりの金額は工程に見合っているか」を判断しましょう。
あらかじめ重視したい機能を決めておくことで、ムダな費用を抑えることができます。
トピックまとめ:ECサイトを構築する際の主な工程は5つ!
ECサイトを構築する際の主な工程として、
- コンセプト設定
- ページデザイン
- コーディング、CMS導入
- 商品の登録
- その他設定、オープンテスト
をご紹介しました。
ECサイトを構築する際は、工程を理解して「どんな機能が必要か」を検討しましょう。
- 〈ここをチェック!〉ECサイト構築の工程ごとに費用を確認しよう!
- 工程ごとの費用として、
-
- コンセプト設定:10~70万円
- ページデザイン:20~60万円
- コーディング、CMS導入:20~60万円
- 商品の登録:5~20万円
- その他の設定、オープンテスト:25~90万円
- をお伝えしました。
工程ごとの費用を確認し、「見積もりの金額は工程に見合っているか」を判断しましょう。
ECサイト構築時の費用と工程を把握して、スムーズな自社ECサイト構築を!
ここまで、ECサイトを構築する際の費用と工程をお伝えしました。
ECサイトを運用する際にかかる費用は、構築方式によって異なります。
下記の一覧表で確認しましょう。
【ECサイト構築方式ごとの費用一覧】
ECサイト構築方式 | 初期費用 | 運用にかかる費用(月額) |
---|---|---|
ASP | 0円~数十万円 | 数千円~数万円 |
オープンソース | 0円~数百万円 | 数千円~数百万円 |
パッケージ | 数十万円~数千万円 | 数万円~数百万円 |
フルスクラッチ | 1,000万円以上 | 数十万円以上 |
また、ECサイトを構築する際の主な工程は5つあり、工程ごとの費用は、
- コンセプト設定:10~70万円
- ページデザイン:20~60万円
- コーディング、CMS導入:20~60万円
- 商品の登録:5~20万円
- その他設定、オープンテスト:25~90万円
とお伝えしました。
工程ごとの費用を確認することで、「どんな機能が必要か」「見積もりの金額は工程に見合っているか」が判断できます。
最後に小テストをして、ECサイトを構築する際の主な工程をチェックしてみましょう!
- 小テスト:ECサイトを構築する際の主な工程
- では、最後にこの記事のトピックをつかむための小テストをします。
【問題】次のうち、ECサイトを構築する際の主な工程に該当するものを一つ選びなさい。 -
- 【正解】3:コンセプト設定
ECサイトを構築する際の主な工程は、「コンセプト設定」です。コンセプト設定をすることで、理想のECサイトを構築しやすくなります。
オープンソースとフルスクラッチは、ECサイトの構築方式でしたね。
ECサイト構築にかかる費用とその工程がわかれば、自社ECサイトを構築するときに、「どんな機能が必要か」「見積もりの金額は工程に見合っているか」を判断できます。
まずは、自社ECサイトで重視したい機能を決めることから始めてみてください。