ECサイト構築のAtoZ全28回

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Lesson8 決済サービス編

28ケース別、クレジットカードにおける決済処理のタイミングの設定未学習

ここで学ぶ概要

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「クレジットカードの決済処理をするタイミングって、どんなものがあるんだろう…」
と思っている方。

ECサイトでは販売する商品によってクレジットカードの決済タイミングが異なり、それによって売上の計上など、財務面での処理が異なります。

とはいえ、どのような決済処理のタイミングがあるかは、わかりにくいですよね。

そこで、この記事では

  • 決済処理の種類
  • 一般的なECサイトでの決済における、処理とタイミング
  • 抽選販売における決済タイミング
  • 予約販売おける決済タイミング
  • 後払いにおける決済タイミング

の順に、クレジットカードの決済処理におけるタイミングについて、説明します。

ECサイト運営において、チェックすべき決済タイミングはそこまで多くありません。
まずはこの記事で、ECサイトの決済タイミングについて、大まかに知っていきましょう!

決済処理の種類

決済処理には、

  1. 仮売上処理の後に、実売上処理
  2. 仮実同時処理
  3. 有効性チェック

の3つがあります。

1. 仮売上処理の後に、実売上処理

まずは、仮売上処理の後に、実売上処理をする方法からご紹介します。

仮売上処理は、お客様が商品を買ったタイミングで、クレジットカードの限度額を確保し、商品を買うための承認を行うことです。承認はオーソリゼーション(販売承認)、略して「オーソリ」と呼ばれることもあります。

ここでは、まだお客様への請求は行われておらず、ただ限度額の中で商品の代金分を確保するだけです。

また、仮売上処理における限度額の確保には、有効期限があります。期限はお客様が使うクレジットカードによって異なり、おおよそ30〜90日の間です。

実売上処理では、仮売上処理において確保した限度額を、ECサイトの売上として実際に反映させます。

この時点で、お客様への請求がされた状態です。

2. 仮実同時処理

仮実同時処理では、先ほどお伝えした「仮売上処理」と「実売上処理」を一度でまとめて行います。クレジットカードの限度額から商品の代金分をおさえて、請求をするまでが一連の処理です。

3. 有効性チェック

有効性チェックでは、言葉の通り、お客様のクレジットカードが有効なのかどうかをチェックする処理です。アプリストアへのアカウント登録など、「まだ代金は支払わないけど、クレジットカードの有効性は確認しておきたい」ときなどに、有効性チェックは使われます。

トピックまとめ:決済処理の種類

ここでは決済方法の種類についてお伝えしました。クレジットカードでの決済は、現金などとは異なり、複数の処理から1つを選ぶことができます。

自社の会計なども考えながら、決済方法を決めることが大切です。

〈ここをチェック!〉3つの決済処理
ここまで、決済処理について
  1. 仮売上処理の後に、実売上処理
  2. 仮実同時処理
  3. 有効性チェック
の3つをご紹介しました。
決済処理と一口に言えど、さまざまなものがあるとお分かりいただけたかと思います。

一般的なECサイトでの決済における、処理とタイミング

ここからは、一般的なECサイトでの決済ではどのような処理をして、決済のタイミングはいつなのかを

  • モノを販売するECサイトの場合
  • デジタルコンテンツを販売するECサイトの場合

の順に解説します。

モノを販売するECサイトの場合

服や雑貨、本などのモノを販売するECサイトの場合、

  1. お客様が商品を購入したとき:仮売上処理
  2. 商品を出荷したとき:実売上処理

のように、2段階で決済をします。先ほど紹介した決済処理の中だと「1.仮売上処理の後に、実売上処理」にあたりますね。

出荷の時点で決済をすることで、在庫が切れていた場合などに、決済だけが先にされてしまうトラブルを防ぎます。

デジタルコンテンツを販売するECサイトの場合

Netflixなどでの動画販売や、AmazonでのKindle(電子書籍)の販売など、デジタルコンテンツを販売するECサイトでは、

  • お客様が購入するとすぐに、商品を受け取る:仮売上と実売上を同時に処理

のように、まとめて処理をします。先ほど紹介した決済処理の中だと「2.仮実同時処理」にあたりますね。

ポイントは、商品の購入からお客様の手元へ商品が届くまでに、時間がかからないことです。

トピックまとめ:一般的なECサイトでの決済における、処理とタイミング

ここでは一般的なECサイトでの決済でどのように処理をするか、またそのタイミングについてご紹介しました。

お客様の元へ商品が届くまでに時間がかかる場合は、仮売上処理をはさみます。逆に、購入から商品を届けるまでの時間がない場合は、まとめて売上処理をしてしまうのが一般的です。

〈ここをチェック!〉一般的なECサイトの決済処理は2種類
一般的なECサイトの決済処理として
  • モノを販売するECサイトの場合:仮売上処理の後に、実売上処理
  • デジタルコンテンツを販売するECサイトの場合:仮実同時処理
の2つがあるとお伝えしました。ECサイトでの決済処理について、ざっくりとお分かりいただけたかと思います。

ケース別、決済処理のタイミング

ここからは、決済処理のタイミングについて、

  1. 抽選販売における決済タイミング
  2. 予約販売おける決済タイミング
  3. 後払いにおける決済タイミング

と、ケース別に説明します。

1. 抽選販売における決済タイミング

ライブでのチケット販売など、抽選した後に商品を販売してもらえるかどうかが決まる場合、

  • 抽選エントリーのときに仮売上処理
  • 商品を購入できると決まったときに実売上処理

という順に決済処理が進みます。クレジットカードによっては、仮売上処理のときに利用を知らせるメールが届くことがあるので、サイト上に注意書きが必要です。

2. 予約販売おける決済タイミング

ECサイトで予約を受け付けている商品を買った場合、その決済タイミングは

  • 予約のときに仮売上処理
  • 商品を出荷したときに実売上処理

という順番が一般的です。予約のときと出荷のときに2回オーソリをしてしまうと、2重で料金の支払いが発生し、トラブルになることがあるので注意しましょう。

3. 後払いにおける決済タイミング

ZOZOTOWNをはじめとした、後払いにおける決済タイミングは、

  • 商品が注文されたとき:仮売上処理
  • お客様が商品を確認し、支払いしたとき:実売上処理

という順番です。お客様はお金の持ちあわせが無いときでもショッピングできますが、ECサイトの売上は計上がどんどん遅れてしまうので、気をつけてくださいね。

トピックまとめ:ケース別、決済処理のタイミング

決済処理のタイミングについて、ケース別にご紹介しました。

決済の方法は、徐々に増えているのが現状です。そして決済の方法によって、そのタイミングは異なります。

決済のタイミングで会計上の処理が変わるので、どの方法を使えばどのような決済タイミングになるかをチェックしておきたいところです。

〈ここをチェック!〉さまざまなケースにおける決済タイミング
決済タイミングについて、以下3つのケースを紹介しました。

抽選販売における決済タイミング

  • 抽選エントリーのときに仮売上処理
  • 商品を購入できると決まったときに実売上処理

予約販売おける決済タイミング

  • 予約のときに仮売上処理
  • 商品を出荷したときに実売上処理

後払いにおける決済タイミング

  • 商品が注文されたとき:仮売上処理
  • お客様が商品を確認し、支払いしたとき:実売上処理

商品を購入したり受け取ったりするタイミングによって、決済タイミングは違うことがお分かりいただけたかと思います。

決済タイミングをつかんで、会計上の心配をなくす

ここまで、ケース別の決済タイミングについてお伝えしました。
おさらいすると、決済処理の方法では

  1. 仮売上処理の後に、実売上処理
  2. 仮実同時処理
  3. 有効性チェック

の3つについてお伝えしました。

また、一般的なECサイトの決済処理では

  • モノを販売するECサイトの場合:仮売上処理の後に、実売上処理
  • デジタルコンテンツを販売するECサイトの場合:仮実同時処理

の2つをご紹介しました。

そして、ケース別の決済タイミングについて

抽選販売における決済タイミング

  • 抽選エントリーのときに仮売上処理
  • 商品を購入できると決まったときに実売上処理

予約販売おける決済タイミング

  • 予約のときに仮売上処理
  • 商品を出荷したときに実売上処理

後払いにおける決済タイミング

  • 商品が注文されたとき:仮売上処理
  • お客様が商品を確認し、支払いしたとき:実売上処理

の3つをご紹介しました。

これでECサイトにおけるクレジットカード決済のタイミングについて、お分かりいただけたかと思います。
まずは、自社のECサイトであればどのような決済タイミングになるか、考えるところからはじめてみてください。

小テスト:一般的なECサイトにおける、決済処理
では、最後にこの記事のトピックをつかむための小テストをします。
【問題】:一般的なECサイトにおける、決済処理について、正しいものを選びなさい。


【正解】1:紙の本を販売する場合は、仮売上と実売上を分けて処理する
紙の本など、モノを販売するときには、注文時に仮売上を処理して、商品を出荷したタイミングで実売上を処理すると、お伝えしました。これにより、在庫切れなどで商品の到着よりも前に決済されることを防きます。