ECサイト構築のAtoZ全28回
Lesson7 サーバ編
21サーバ選定のポイント3つを解説未学習
この講座は約7分で読めます
「ECサイトを作るためのサーバーを用意したいけど、どのサーバーが良いのかわからない…」
と思っている方。
ECサイトを構築するためには、はじめにサーバーを選ぶことが必要です。
とはいえ、さまざまなサーバーがあって、どれにしたらよいのかわかりにくいですよね。
そこで、この記事では
- サーバーの種類
- サーバー選定のポイント
の順に、サーバーを選ぶポイントをお伝えします。
ECサイト構築に失敗しないサーバーの選び方は、意外とシンプルです。
まずはこの記事で、自社のECサイトにはどのようなサーバーがよいのか考えていきましょう!
サーバーの種類
はじめに、サーバーにはどんな種類があるのかを紹介しますね。
ECサイトを構築するときに使うサーバーの種類には、大まかに分けると
- オンプレミス:自社にサーバーを含むインフラ全般を置いて管理する方法
- クラウド:インフラを自社に置かず、ネットワークを通じて使う方法
- ハウジング:通信事業者にサーバーを預けて、管理してもらう方法
- ホスティング:サーバー事業者からサーバーを借りる
4つがあります。
それぞれの特徴について、以下でざっくりまとめますね。
【オンプレミス】
- 全てのインフラを自社に置くので、カスタマイズの自由度が高い
- 社内システムとの連携もしやすく、望みの環境を構築できる
- 構築にコストや時間がかかり、かつトラブルは自社で対応する必要がある
【クラウド】
- 契約してすぐに環境が用意されており、サイト構築がスピーディ
- トラフィックの増大にも柔軟に対応
- システム連携やカスタマイズに弱く、セキュリティにも不安あり
【ハウジング】
- 万が一の災害でもサーバーを守ってもらえる
- 停電でもサーバーが止まらず、回線も安定している
- サーバーなどの機器は自社で用意しなければならない
【ホスティング】
- サーバーの構築や設定、メンテナンスを任せることができる
- セキュリティは万全で、災害でもサーバーが落ちにくい
- 急なトラフィックの増大には対応できない
このようにサーバーを借りるだけでも、さまざまな選択肢があります。
サーバー選びはECサイトの運用にも関わる問題です。なので、これを機に自社にはどのサーバーが適しているのか、考えておきましょう。
トピックまとめ:サーバーは4つの種類から選ぶ
サーバーを選ぶさいの選択肢として、
- オンプレミス
- クラウド
- ハウジング
- ホスティング
の4つをご紹介しました。理想的なECサイト運用には、まず自社に適したサーバー選びが肝心です。
- 〈ここをチェック!〉まずはサーバーを「買うのか」「運用するのか」決める
- このトピックの要点は、
-
- 自社でサーバーを持つのか
- サーバーは自社で運用するのか
-
にあります。
例えば、オンプレミスでサーバーを運用する場合、自社でサーバーを持ったうえで、かつ管理まで行わなければなりません。その分、カスタマイズの自由度は上がりますが、当然ながら運用コストはかかります。
もしクラウドを運用するのであれば、サーバーを自社で持つ必要はなく、管理も任せることが可能です。
このように、サーバーを選ぶさいにはまず「買うのか」「運用するのか」の2つを決めましょう。
サーバー選定のポイント4つ
ここからは、より具体的なサーバー選定のポイントを
- 稼働率
- セキュリティ
- 速度
- 価格
の順にお伝えします。
1. 稼働率
まず大切にすべきなのが、サーバーの稼働率です。
稼働率とは、簡単に言えば「サーバーが一定の期間でどれだけ稼働できているか」の指標で、稼働率がよいサーバーほど落ちにくいと言えます。
どれだけクオリティの高いECサイトを構築したところで、サーバーが落ちていて見れないのでは元も子もありません。
なので、稼働率はサーバーを選ぶ際に、まず見ておきたいポイントなのです。
また、SLAの対象になっているサーバーを選ぶのもおすすめ。SLAはサーバーの品質を保証する制度です。もし、サーバーが稼働できていなかったとしても、SLA対象であれば料金を返金してもらうことができます。
2. セキュリティ
次にチェックしたいのが、サーバーのセキュリティです。ECサイトはお客様の個人情報を扱うサイトなので、セキュリティについても確認しておきましょう。
例えば、
- 常に最新のバージョンを保つことができるか
- IDやパスワードの管理は厳重にできるか
- サイトのバックアップは取れるか
などの点を確認すべきです。自社で気をつけるポイントでもありますが、サーバーもできるだけセキュリティに強いものを選びましょう。
3. 速度
サーバーの通信スピードも、重視しておきたいポイントです。
サイトを表示する速度は、ユーザーの離脱とも関係しています。
2014年に発表されたDeNAの事例によれば、サイトの表示が2秒遅いだけで、サイトから離脱するユーザーは50%増えるそうです。ECサイトでどれだけ魅力的な商品を売っていたとしても、サイトが表示される前にユーザーが離脱しては意味がありませんよね。
そのため、サイトをできるかぎり速く表示できるサーバーを選ぶことは、ECサイトの売上に直結していると言っても過言ではありません。
4. 価格
サーバーを選ぶ際には、もちろん価格も大切なポイントです。
ECサイトをリリースしてまもなくの、売上が上がっていない時期に、サーバー代がかさむことは、できれば避けたいですよね。
そのため、上記で紹介した「稼働率」「セキュリティ」「速度」のポイントを満たし、かつコストが安いサーバーを探したいところです。
クラウドであればアクセス量に応じて料金が変化します。とはいえ、「今コストが安いから」とクラウドを選ぶのではなく、将来アクセスが増えた際にかかるコストの試算もしましょう。
トピックまとめ:サーバーを選ぶためのポイントは4つ
ここでは、サーバー選定のポイントとして、
- 稼働率
- 速度
- セキュリティ
- 価格
の4つをご紹介しました。
自社に適したサーバーを選ぶためには、これらのポイントが大切です。
- 〈ここをチェック!〉とくに重視すべきは「稼働しているか」と「セキュリティ」
-
サーバー選定のポイントでも、とくに重要なのが「稼働しているか」と「セキュリティ」の2点です。
どれだけクオリティの高いECサイトを構築したところで、サーバーが落ちていて見れないのでは元も子もありませんよね。そのため、サーバーは稼働率の高さをチェックして、できればSLA対象のものを選びたいです。
また、個人情報を扱うECサイトにおいて、セキュリティはECサイト自体の評判にもかかわる、大切なポイントです。
上記でもご紹介したように、
-
- 常に最新のバージョンを保つことができるか
- IDやパスワードの管理は厳重にできるか
- サイトのバックアップは取れるか
- を満たすサーバーを選ぶ必要があります。
ポイントをおさえたサーバー選定で、安定したサイト運営へ
ここまで、ECサイト構築におけるサーバーの選び方について、お伝えしました。
おさらいすると、まずサーバーの種類では
- オンプレミス:自社にサーバーを含むインフラ全般を置いて管理する方法
- クラウド:インフラを自社に置かず、ネットワークを通じて使う方法
- ハウジング:通信事業者にサーバーを預けて、管理してもらう方法
- ホスティング:サーバー事業者からサーバーを借りる
の4つをご紹介しました。
そして、サーバー選定のポイント4つでは、
- 稼働率
- セキュリティ
- 速度
- 価格
を紹介しました。
これでサーバー選定の方法について、そのポイントがお分かりいただけたかと思います。
まずは、自社はどれくらいの予算をサーバー使えるかを考えるところから、具体的なサーバー選びをはじめてみてください。
- 小テスト:サーバー選定のポイント
-
では、最後にこの記事のトピックをつかむための小テストをします。
【問題】:サーバー選定のポイントについて、正しいものを選びなさい。 -
-
【正解】2:ECサイトは個人情報を扱うので、セキュリティを大切にする
ECサイトはお客様の住所や氏名など、大量の個人情報をあつかいます。そのため、セキュリティの高いサーバーを選ぶ必要があるとお伝えしました。