ECサイト構築のAtoZ全28回
Lesson8 決済サービス編
27今ある決済サービスと、これからの決済サービスを紹介未学習
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「ECサイトの決済サービスにはどんなものがあるんだろう…」
と思っている方。
ECサイトにおいて、決済サービスを決めることは、お客様の利便性や自社のキャッシュフローを考えるうえで大切なことの1つです。
とはいえ、さまざまな決済サービスがあって、全てをチェックすることは難しいですよね。
そこで、この記事では
- 今ある決済サービス5つ
- これからの決済サービス3つ
の順に、ECサイトに使える決済サービスをご紹介します。
決済サービスは数えるとキリがないように思えますが、主要なものだけであればそこまで多くありません。
まずはこの記事で、今ある決済サービスとこれからの決済サービスについて、ざっくりと知っていきましょう!
今ある決済サービス
ここでは今ある決済サービスについて、
- ウェルネット
- ペイジェント
- ゼウス
- イプシロン
- GMOペイメントゲートウェイ
の順に、ご紹介します。
1. ウェルネット
ウェルネットは決済サービス業界でも、先駆け的な存在の会社です。書類の発行はなく、ウェルネット上だけでペーパーレスに決済ができます。
- 決済手段:クレジットカード・コンビニ・ATM・ネット銀行・電子マネー
- 初期コスト:個別対応
- 手数料:個別対応
- 決済処理料:個別対応
- 月額コスト:個別対応
2. ペイジェント
ペイジェントは、EC-CUBEをはじめしたECパッケージに標準で入っていることが多い決済サービスです。多通貨決済やアリペイ(中国ECサイト「アリババ」が提供する決済サービス)などにも対応しており、越境ECでの支払いでも問題なくこなせます。
- 決済手段:クレジットカード・コンビニ・携帯キャリア決済・ネット銀行・ATM・銀行振込・後払い・口座振替・ウェブマネー・楽天ペイ・多通貨決済・アリペイほか
- 初期コスト:個別対応
- 手数料:個別対応
- 決済処理料:個別対応
- 月額コスト:個別対応
3. ゼウス
ゼウスは決済サービス会社の中でも歴史が長く、20年以上のノウハウが魅力です。13,000以上のサイトに導入されており、安定感と信頼に定評があります。
- 決済手段:クレジットカード・コンビニ・キャリア・後払い・端末決済・銀行・電子マネー・ショッピングクレジット決済
- 初期コスト:個別対応
- 手数料:個別対応
- 決済処理料:個別対応
- 月額コスト:個別対応
4. イプシロン
イプシロンは、低コストのプランなど、初期費用がかからないサービス構成がメリット。これからECサイトを運用したいときには、頼りになるサービスです。
- 決済手段:クレジットカード・コンビニ・携帯キャリア決済・ネット銀行・電子マネー・代引き・ウォレット・後払い・プリペイド・多通貨決済
- 初期コスト:0円
- 手数料:3.6%〜
- 決済処理料:0円
- 月額コスト:0円
5. GMOペイメントゲートウェイ
GMOペイメントゲートウェイは、広告の運用や分析、海外向けの決済サービスにも幅広く対応しており、EC事業をさまざまな面でサポートしてくれます。仮想通貨であるビットコイン決済に対応しているのも、注目すべきポイントです。
- 決済手段:クレジットカード・コンビニ・携帯キャリア決済・電子マネー・ペイジー・PayPal・代引き・口座振替・じぶん銀行・GMO後払い・アリペイ・Apple Pay・LINE PAY・多通貨決済・ビットコイン決済
- 初期コスト:50,000円〜
- 手数料:2.7%〜
- 決済処理料:5〜10円
- 月額コスト:0円〜
トピックまとめ:まずは、今まである決済サービスから選ぶ
今まである決済サービスをご紹介しました。
多様な決済手段に対応しているサービスばかりですが、コストを抑えることができたり、越境ECにも対応できたりと、各社に特徴があることもお分かりいただけたかと思います。
最新の決済サービスを取り入れるより先に、まずは今ある決済サービスから選ぶのがおすすめです。
- 〈ここをチェック!〉今ある決済サービスをおさらい
- ここまで、今ある決済サービスとして
-
- 書類の発行はなく、ウェルネット上だけでペーパーレス決済:ウェルネット
- ECパッケージに標準で入っていることが多い:ペイジェント
- 歴史が長く、20年以上のノウハウ:ゼウス
- 低コストのプランなど、初期費用がかからないサービス構成が魅力:イプシロン
- 広告の運用や分析、海外向けの決済サービスにも幅広く対応:GMOペイメントゲートウェイ
- についてお伝えしました。今ある決済サービスについて、お分かりいただけたかと思います。
これからの決済サービス
ここからは、これからの決済サービスについて、
- PayPal
- Amazon Pay
- LINE Pay
の順にお伝えします。
1. PayPal
PayPalでは、まずクレジットカードの情報をあらかじめPayPalアカウントに登録します。これにより、PayPalが使えるところであれば、PayPalアカウントだけで簡単に支払いが可能です。
最高水準のセキュリティでカード情報はPayPal上だけにあるため、お客様は初めてのECサイトでも不安なく決済ができます。
- 決済手段:クレジットカード
- 初期コスト:0円
- 手数料:40円/件+売上の2.9%〜
- 引出し手数料:0円〜
- 月額コスト:0円
2. Amazon Pay
EC大手のAmazonが提供する「Amazon Pay」は、Amazonアカウントにログインするだけで、情報を入力せずに決済ができます。
Amazonアカウントを持っている方は多いので主要な決済サービスになる可能性は高いです。とはいえ、商品によってはAmazonのものと比較されやすいので、気をつける必要はあります。
- 決済手段:Amazonアカウントに紐付いたクレジットカード
- 初期コスト:0円
- 手数料:4%(デジタルコンテンツの販売は4.5%)
- 決済処理料:無料
- 月額コスト:0円
3. LINE Pay
メッセージアプリのLINEから出ている決済サービスが「LINE Pay」です。銀行やコンビニなどからLINEのアカウントにチャージをするプリペイド式で、クレジットカードを持つことが難しいかたでもカード決済ができます。
LINEを日常的に使う、若い年代の方がターゲットのECサイトでは、導入を検討してもよさそうです。
- 決済手段:プリペイド
- 初期コスト:0円
- 手数料:3.45%(デジタルコンテンツは5.5%)
- 決済処理料:0円
- 月額コスト:0円
トピックまとめ:お客様によっては、これからの決済サービスも考える
ここまで、これからの決済サービスについて紹介しました。
これからの決済サービスは、カード情報の入力など、今まであった決済の手間をなくしたり、新たな選択肢を与えたりするものが多いです。
新しすぎるサービスは逆にお客様が使い方に困るかもしれませんが、若い年代の方など特定のお客様に向けたECサイトを作るのであれば、導入してもよいかと思います。
また詳細は発表されていませんが、LINE Pay事業を経験したメンバーが作っている、メルカリの「メルペイ」もこれからの決済サービスになるはずです。
- 〈ここをチェック!〉これからの決済サービスをおさらい
- これからの決済サービスとして、
-
- 事前に情報を登録すれば、PayPalアカウントだけで簡単に支払い:PayPal
- Amazonアカウントだけでスムーズな支払い:Amazon Pay
- クレジットカードを作るのが難しい、若い世代向け:LINE Pay
- の3つを、お伝えしました。まずは今ある決済サービスをおさえつつ、場合によってはこれからの決済サービスを取り入れていきましょう。
決済サービスを知って、買いものしやすいECサイトに!
ここまで、今ある決済サービスとこれからの決済サービスについてお伝えしました。
おさらいすると、今ある決済サービスでは
- 書類の発行はなく、ウェルネット上だけでペーパーレス決済:ウェルネット
- ECパッケージに標準で入っていることが多い:ペイジェント
- 歴史が長く、20年以上のノウハウ:ゼウス
- 低コストのプランなど、初期費用がかからないサービス構成が魅力:イプシロン
- 広告の運用や分析、海外向けの決済サービスにも幅広く対応:GMOペイメントゲートウェイ
の5つをご紹介。また、これからの決済サービスでは、
- 事前に情報を登録すれば、PayPalアカウントだけで簡単に支払い:PayPal
- Amazonアカウントだけでスムーズな支払い:Amazon Pay
- クレジットカードを作るのが難しい、若い世代向け:LINE Pay
の3つをお伝えしました。
これで決済サービスについて、ざっくりとお分かりいただけたかと思います。
まずは、自社ECサイトのお客様には、どんな決済方法がよく使われているのか、考えるところからはじめてみてください。
- 小テスト:今ある決済サービスと、これからの決済サービス
-
では、最後にこの記事のトピックをつかむための小テストをします。
【問題】:今ある決済サービスと、これからの決済サービスについて、正しいものを選びなさい。 -
-
【正解】2:ターゲットが使いやすいと感じる決済方法をとり入れた、決済サービスを選択すべきだ
決済サービスは新しさにとらわれすぎることなく、ターゲットとなるお客様が使いやすいサービスを考えて導入すべきでしたね。