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IDCの発表した「2014年度の小売業界10大予想」が示すオムニチャネル化への動き

~小売業者が追求するリアルタイムなカスタマイズ化・個別化・局在化に対応したカスタマーサービス~

市場調査やコンサルタントを専門とするIDC Retail Insights社が先頃発表した今年度の「小売業界先行き

予想リスト」では、ほぼ全ての項目が供給チェーンにおいてオムニ(統合)チャネル化されたシステムがもたらす影響力に関連したものとなっています。

この予想の中には、2016年までには全米の小売業者のうち50%が「分散オーダー管理システム」や「企業内における在庫可視性」、さらに「現場マネジメント」への投資を行うことで、受注から配達までを同日中に完了させることが可能になるであろうという推測も含まれています。

(引用元:IDC Retail Insights

「こういった動きは業務全般の流れや各社独特の企業文化、さらには顧客志向にも変化を及ぼすものですから一朝一夕には完成しません。」とはIDC Retail Insightsのリサーチ・ディレクターであるレズリー・ハンド氏の弁です。さらに続けて同氏は「とはいいつつも、最近ではほとんどの小売業者がオムニチャネル化への移行を進めているのも確かです。」と述べています。

ハンド氏は、過去3年以上の期間に渡りオムニチャネル化への移行を推し進めている小売業者は全体のおよそ10%ほどであると推測し、これらの企業を「中級レベル」と位置付けた上で残りの企業はまだ「ビギナーレベル」であるとしています。

実際にオムニチャネル化において成熟の域に達した企業はわずか10数社ほどで、その中でもハンド氏が「最高レベル」と位置付けることのできるケースは皆無です。

彼女の言葉を借りれば、「未だに完璧な形で消費者のニーズに対してカスタマイズ化・個別化・局在化させて対応できているケースは見られず、この点に関してはこれからどう対処すべきか、その答えすら見つかっていないと言っていい」のが現状です。

したがって当面の間は、業界に古くからある方法を見直した上で、新たに計画・受注配達システム・供給チェーンの整備に加えて最終段階での配達までを網羅したソリューションを導入させていきながら業界全体の前進に向けてはたらきかけをしていく流れとなります。

「ビジネスプランを立てるサイクルやその過程においては、長い間融通の利かないスタイルが当たり前になってきていました。各月の業務計画レポートやプロモーション企画などは何ヶ月も前にあらかじめ作成してしまうということがまかり通っていましたし、こういったサイクルを変えて常に消費者の動向に対応できるようにしていかなければいけません。」とハンド氏は語ります。

すでに全体の30%に当たる小売業者が「分散オーダー管理システム」の実現化に向けた投資を行っており、これによって昔ながらの製造~販売までの画一的なルートに代わって、
リアルタイムで在庫状況をした上で様々なチャネルを通しての受注販売が可能になってきます。ハンズ氏は2014年は「分散オーダー管理システム」への投資を行う会社が飛躍的に増加するという見解を示し、2016年には普及率50%の達成を目指していると話します。

最後に同氏は次のようにまとめています。

「リアルタイムで商品の在庫の有無や保管場所を確認したり、個別対応型の顧客サービスを実施するということはカスタマーサービス全般をより複雑化させることになります。つまり以前は単に何でもいいから商品をお店に運んできて、それを有無を言わせず消費者に売りつけていれば良かったのですが、最近の変化の中で販売者側としても店舗に対する見方を変えて、どちらかというと供給チェーンの中にある消費者との接点であるといった観点を持つことが求められてきています。お客様に「(探している品は)ありません」と言わないサービスを実現するには、全商品に関して何がどこにどれだけストックされているかという情報が目に見えて分かる必要があるのです。」

IDC Retail Insights社による2014年度の小売業界10大予想

● 予想その1:

これまでにすでに50社ほどの小売業者が店舗のスタイルを変えたり、モバイル対応、Eコマースチャンネル化を実施し、さらに供給チェーンや商品展開・マーケティング方法などにも変革を加えオムニチャネル化した顧客サービスを展開していますが、それにいち早く追随する企業も多く出てくるでしょう。

● 予想その2:

業務形態の変革に伴い、経営資源の有効活用や中心商品の開発、商品購入に関する各規則や各種業務計画といった分野への予算投資が積極的に実施され、その結果2014-15年度の平均成長率が9%に達することが予測されます。

● 予想その3:

大手小売販売各社においては購買システムの整備拡大に伴い、2016年までに同一消費者の購入総額が1.5%、純利益は3%アップすることが見込まれます。

● 予想その4:

2017年までに、マーケティングや広告関連のテクノロジーへの投資額が現在より50%上昇することが見込まれます。

● 予想その5:

2013年度は20~30%の小売業者が「ビッグデータ」の分析活用において満足な成果が得られなかった事態を受け、今年はより範囲をピンポイントに絞ることでビッグデータの有効利用が実現出来るようになるでしょう。

● 予想その6:

消費者の個人情報保護に対する意識の高まりを受け、すでにオムニチャネル化を推進している企業のうち50%は、個人情報に基づいたセール商品などの案内の実施に対してその具体的な方法に見直しが迫られることになると見られます。

● 予想その7:

Eコマースや、実店舗に代わるモバイルかつ統合型の消費者が利用しやすいサービスといった新たなシステムが、2017年度までに年間平均成長率10%の実現に貢献していくことが期待されます。

● 予想その8:

商品在庫の回転頻度のスピードが速まるにつれ、中規模の小売業者のうち25%は新しい「製品ライフサイクル管理」システムの導入や調達方法の改善を実施することになるでしょう。

● 予想その9:

2014年度の小売業界における供給チェーン整備への投資額は2013年度に比べて倍増することが予想されます。

● 予想その10:

2016年までには全米の小売業者のうち50%が「分散オーダー管理システム」や「企業内における在庫可視性」、さらに「現場マネジメント」への投資を行うことで、受注から配達までを同日中に完了させることが可能になると推測されます。

この記事はIDC releases Top 10 Predictions for 2014, signals omni-channel surgeをOrange Blogが日本向けに編集したものです。

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