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ECサイト取り扱い商品の品質は定温倉庫でキープする時代

EC市場の急成長により近くのお店から商品を購入する時代は終わりました。物流網がこれだけ発達すると商品を全国津々浦々から受け取り、また届けるのは簡単になりました。しかしながらECサイトで取り扱っている多くの商品は、生ものなどの保存に適さない商品ではなく、総じて保存しやすい商品が大半を占めています。保存に適さない商品を一般的な倉庫で保存すると早い段階で腐ってしまい、商品にならなくなるからです。しかし定温倉庫があればこれらの問題を解決してくれます。
  • EC成功には物流倉庫が重要なポイントとなる
  • 定温倉庫とは一定の温度・湿度を維持するための倉庫である
  • ECにおける発送業者選定は倉庫の充実度がカギ

ECにおける物流倉庫の重要性

ECと物流は表裏一体です。ECを成功させるためには、売れる商品の確保と同時に保存するための物流倉庫が重要になってきます。

取り扱い商品の多様化

物流倉庫が充実していれば多種多様な商品を取り扱うことができます。そのため、取り扱い商品のジャンルを限定していたECサイトでも、物流倉庫を充実させることで総合的なECサイトへのステップアップが可能です。

安定した在庫の確保

また充実した倉庫だと安定的に在庫が確保できます。EC運営で悩むポイントの一つが、仕入在庫量とその保管場所です。人気の商品はよく売れるため、できるだけ多く仕入れたいものですが、1つの商品を置くスペースには限度があります。ですが広々としたスペースを確保していればそのような心配なく、仕入れたい分だけ仕入れることが可能です。

倉庫管理が商品の品質維持につながる

倉庫の管理状態もECで競争力を高めるポイントとなります。適切な箇所に商品が整理・配置されていれば商品を見つけやすいので、従業員の作業を効率化できます。
また書籍や洋服など消費期限がない商品だったとしても、日光が当たれば色落ちや商品に傷みが発生します。一度、商品に傷がつくと売り物になりません。生鮮食品やワイン、日本酒など、温度・湿度変化を受けやすい商品であればなおさらです。

このように、取扱商品を傷めず、品質を維持したままでいかに保存するかが物流倉庫の重要なポイントです。

定温倉庫とは?

定温倉庫とは、温度や湿度の変化によって品質が低下するような商品を適切な一定の温度、湿度で保存するために作られた倉庫です。当然、商品によってベストな温度は違いますが、基本的には高い温度よりも低い温度の保存を望む商品が多いようです。

定温倉庫はこんな時に役に立つ

定温倉庫の本質は商品の質を維持するためです。定温倉庫はこんなシーンで役に立ちます。

野菜の保管や栽培

温度や湿度の影響を受けやすい生鮮野菜を保管する時は、定温倉庫が大変役に立ちます。野菜は屋外で育てるのが普通ですが、農家さんの苦労を見るとその栽培の大変さがよく分かります。特に天候の影響によって野菜の質は大きく変わるため、農家さんは畑から離れられません。
一方で定温倉庫を活用すれば、野菜は一定の温度と湿度で栽培できます。日光が当たりづらいので、すべての野菜栽培に適しているわけではありませんが、一部の野菜は定温倉庫でぐっと栽培が楽になります。また湿度や温度をあえて外の温度と違いを出すことで、旬の時期をずらした栽培ができます。そのため寒い時期には育たないはずの野菜が冬場に販売できるようになります。

ワインや日本酒の保存

ワインや日本酒は温度、湿度の影響を強く受ける嗜好品です。高級なワインや日本酒は少しの温度・湿度の変化に敏感に反応し、香りを落としてしまいます。冷蔵庫では冷えすぎるし、室温だと温度変化の影響を受けてしまいます。ですが定温倉庫だとそのような心配は必要ありません。嗜好品は温度管理が大事です。

医薬品の保存に

医薬品も温度や湿度の影響を強く受けます。温湿変化によって化合物や添加物が影響を受けることで、薬効や副作用にも影響を及ぼす可能性があります。そのため医薬品の保存方法は添付文書にも記載されているほど重要なので、製薬メーカーが薬を保存する際は厳重に温度や湿度を管理しているのです。

大量仕入れの臨時倉庫として

小売店は臨時で大量に仕入れる場合がありますが、普段とは違う量を仕入れてしまうと普段使用している倉庫はいっぱいになり、全仕入品を保存できません。そんな時は一時保存用として定温倉庫を使うのもありです。

定温倉庫の使い方3選

定温倉庫は以下の方法で使うことができます。会社の規模や利用目的によって大きく変わると思いますが、ぜひ検討してみて下さい。

倉庫を自分で購入する

大きなECサイト運営会社は自ら定温倉庫を購入する方が効率的かもしれません。書籍や衣類など温度、湿度の影響を受けない商品を取り扱っているのであれば、わざわざ定温倉庫を購入する必要はありませんが、生鮮食品等を取り扱う場合は購入するのも良いでしょう。また何店舗も運営しているスーパーマーケットも生鮮食品の在庫を保管するために定温倉庫を購入するのが良い選択かもしれません。

倉庫会社の定温倉庫を利用する

生鮮食品等を取り扱う小規模なECサイトは定温倉庫を提供している倉庫会社から一部をレンタル利用するのがコスト面を考えるとベターです。配置スペースに制限はあるものの、倉庫の管理は倉庫会社に一任できるので、余分な手間も省けます。

Amazonで定温倉庫サービスを利用する

世界最大規模のECサイトを運営するAmazonでは、お酒の品質維持のために定温倉庫を利用した有料サービスを開始しています。これらの商品を扱っているECサイトは、このサービスを利用するのも選択肢の一つです。

参考:日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ18HMM_Y5A810C1TI5000/

ECにおける発送業者選定ポイントは倉庫の充実度

規模が大きくなるにつれて、EC事業者はどの業者に物流を委託するかが重要なカギとなります。その中の1つに倉庫性能の充実度がありますが、他のポイントも併せて紹介します。

ITリテラシーの高さ

ECの場合、注文受付から発送、顧客とのやり取りまで基本的にはすべての業務がITで行われます。注文受付や配送の場合、ECサイトの情報をそのまま発送事業者に情報を流せればとても効率的です。そのためには発送事業者が自身でITシステムを保持していなければいけませんし、そのITシステムを使いこなせてなければなりません。

繁忙期やセールの対応が可能か

コンスタントに一定規模の売上を毎月維持できれば良いのですが、物販業には時期によって売上に波があります。ある1か月で1年の売上の30%を獲得するECサイトもあるようです。また在庫状況によっては自社ECで個別セールを開催したり、ECモールでは特定時間帯に全体セールを開催したりする場合があります。そうなるとどうしても発送時期が集中するため発送業者の負担は一定の時期に増えてしまいます。

倉庫の充実度

物流倉庫の充実度は商品の質に大きな影響を与えるので、最重要と考えても良いかもしれません。いくら売れる商品を仕入れても保存しているうちに商品の質が悪化してしまえば売り物になりません。定温倉庫以外にも冷蔵倉庫や冷凍倉庫などの倉庫も完備していないと柔軟なEC運営ができませんので、倉庫の充実度は見逃せないポイントです。

定温倉庫のまとめ

以上のように定温倉庫は、生鮮食品や医薬品などのデリケートな商品の保存や臨時倉庫として活用ができます。EC規模がまだ小さければ、倉庫会社の一角を借りたり、アマゾンの有料サービスを利用したりするなど、コストを抑えることができますが、巨大な規模になった場合は自社で定温倉庫を保有するのも手段の一つです。EC事業は倉庫充実度が大変重要です。スムーズなEC運営が行うためにも販売する商品の選定と同じくらい倉庫の選定を重視しましょう。

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