Eビジネスを推進するORANGEシリーズ

EC-ORANGE
お役立ち資料ダウンロード ニュースレター登録

Appleが開発するモバイル決済サービスはPaypalを超えることができるか?

本日発行されたWall Street Journal誌には、Appleが独自のモバイル決済サービスの開発に着手し始めたというレポートが掲載されています。これによってPayPalやGoogle Wallet、さらにはSquareといった他社の類似サービスとの競合が予想されます。


この決済システムの概要としては、iTunesのユーザーアカウントに登録されているクレジットカード情報を利用することで、iTunesの決済システムに対応している店舗での会計の際に使用が可能になるという形になると見られています。

さらに店舗内のiBeaconサービスと連動させることで、販売者側からはセール商品の情報を店内にいる買い物客に送信することができ、消費者側としてはそれらの商品を実際に購入する際には自分のiTunesのアカウントを利用して会計をボタン一つで簡単に済ませることができる、というシナリオが成り立つわけです。

現時点では、購入した商品を店内の特定カウンターで受け取るか、または購入した商品を持ってレジに行き、iPhone や iPadに表示されたレシート画面を店員に見せるだけで買い物が終わる、という流れが現実的です。また、実際にAppleの実店舗ではこれに近い形で商品の買い物が出来るようなシステムがすでに実用化されています。

レポートの中では、Apple社でiTunes ならびに App Storeを統括担当するエディー・キュー氏がすでに「複数の業界トップ」と会談し、この新モバイル決済システムの実現の可能性について消費者と販売者の双方を念頭に置きながら意見交換を行ったことも述べられています。
さらにApple関係者によると、同社のオンラインストア部署統括本部長であるジェニファー・ベイリー氏がこのほど新設された役職である「モバイル決済サービス開発責任者」に就任し、プロジェクトの指揮を取る体制も出来上がっているということです。
Appleが行った昨年の発表によると、現在5億人以上がiTunesユーザーとして登録しており、その内の多くがiPhone や iPadといった携帯端末を所持しているという事からも、既存のiTunes利用者を取り込むことが出来るこのサービスのもたらす効果がいかに絶大なものになるかは誰の目にも明らかなところです。
またセキュリティーに関しては、iPhone 5Sユーザーは「指紋スキャン」機能を生かした決済承認システムの利用が可能になります。それ以前のバージョンのiPhoneユーザーはiTunesのパスワードやセキュリティー暗証番号を利用した決済承認システムを使用するという形になりそうです。

この記事はGoodbye Paypal? Apple may be building a mobile payments serviceをOrange Blogが日本向けに編集したものです。