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統合テナント化で業務の効率、収益を目指す!マルチテナント・アーキテクチャとは?

<目次>

マルチテナント・アーキテクチャとは

マルチテナント方式とは、1つのシステムの中に複数の企業サービスが同居しているということです。雑居ビルにいろんな会社が入っているがごとく、データベースも雑居ビルに例えた大きなデータベースをマルチテナントと最初のステップでの概念でとらえるとわかりやすいでしょう。


次のステップにおいて、マルチテナント・アーキテクチャーとは、 CDB(マルチテナント・コンテナベース)の中に含まれる、データベースの一つの種類の事です。さらにCDBの中に(プラガブル・データベース)によって成り立っています。それらのデータベースを雑居ビルに入っているそれぞれの企業ととらえるとわかりやすいかと思われます。

マルチテナント・アーキテクチャーとは、こうした複数のデータベースを1つのインスタンスに統合する技術を言います。

マルチテナント・アーキテクチャによる効果

従来、データベースは、それぞれのシステム、業務において個別に1つ以上のデータベースが置かれていました。しかし、そのデータベースの数は、膨大に増える一方です。それぞれに、運用コストも莫大にかかります。

また、最近ではAI時代の到来が本格化しており、ビッグデータの活用が話題となっています。bI(ビジネスインテリジェンス)ツールとの連携なども必須となってきました。そうしたツールを駆使することによって、業務の効率化や売り上げアップのスピートが大幅にアップしている企業も出てきています。

これまでは、そのような売り上げや業務の効率化を図るためのデータを格納するには、それぞれ個別のデータベースから、必要なデータを抽出して連携を図ってきました。とても非効率ですし、コストも工数もかかってしまいます。
しかし、それがひとつのデータベース上でそれぞれのデータベースで連携するとすれば、以下のような効果が得られると考えられます。
  • 分析を行い施策改善のPDCAを回せる
  • 運用コスト、工数を削減できる
  • 効率的な経営、事業運用による売り上げアップが見込める
  • 新規事業の開発や予算を生み出すことが可能に
これからはデータベースをどう安全に簡略化して、有効に利用できるかに自社の成長がかかっていると言っても過言ではありません。
そんな風潮の中、データベースの王道オラクルが、クラウド対応を念頭に置いた設計をし、新機能を多彩に追加したoracle Datebase 12 cをリリースしたことによって、マルチテナント・アーキテクチャーが注目されるようになりました。これによって、オラクルに敷居が高いと感じていた企業も、導入を検討しはじめたのです。

マルチテナント・アーキテクチャ理解への前提条件

マルチテナント・アーキテクチャーは、早く言ってしまえば、データベースを大きく格納する箱というくくりですので、それぞれに統合されているデータベースの概念を知っておくと、理解が深まるかと思われます。
それには、CDB(コンテナデータベース)、PDB(プラガブル・データベース)の概要に精通していれば、より理解は深まるでしょう。

Oracle Datebase 12cへの理解

Oracle Datebase 12cとは、クラウド対応に開発された初めてのデータベースです。データベースのマルチテナントを実現する機能が実装されたと話題になったのです。
その中でも特にマルチテナント・アーキテクチャーが注目を浴びました。

従来のOracleのデータベースは、それぞれのシステム、部門など個別での作成、管理をするものでした。それぞれの共通する箇所についても、連携性がなく、個別の設定で作業が面倒でした。
個別の管理となると、メモリやCPUなどのリソースの割り当てやセキュリティやソリューションもそれぞれ個別に行わなければならず、コスパ効果が悪く、工数も多くかかっていました。
しかし、複数のデータベースを1つのインスンタンスに統合する事で、コスパ効果を図り、工数も大幅に削減できるようになりました。

CDB(コンテナデータベース)への理解

マルチテナント・アーキテクチャーの効力において、CDB(コンテナデータベース)のおいての理解を持っておかれることをおすすめします。 Oracle Datebase 12cでは、まずCDB(コンテナデータベース)と呼ばれる仮装サーバーを持ち、その中の複数のデータベースを集約し、一元化するまとめ役を荷なっているのです。
利点としては、プロセスやメモリのリソースが低減され、一元化されるシステムに作られているため、そもそも以前よりも負荷が少なく、アップグレードやバックアップもCDB単位で行うようになり、運用業務の簡素化に繋がるのが利点です。
CDB(コンテナデータベース)は、COB$ROOT、PDB$SEED、PDBという3つの種類から成り立っています。

COB$ROOT

CDB(コンテナデータベース)の基盤となるものです。CDBの中で共有するオブジェクトやメタデータの情報が格納され、追加や変更は不可となっています。

PDB$SEED

CDBを新規に作成する際のテンプレートです。基本的には、コピーをして作成する形をとります。

PDB(プラガブル・データベース)

CDBと共にマルチテナント・アーキテクチャに統合されるデータベースです。スキーマーや表領域を含んだ論理的なデータベースです。
PDBは、PDB間では連携性不可で相性は悪く、基本的には論理的にそれぞれのPDBは独立しています。セキュリティはしっかりと担保されているのが安心な点です。

PDB(プラガブル・データベース)への理解

CDB(コンテナデータベース)が、雑居ビルの1階、2階とフロアのたとえとします。PDB(プラガブル・データベース)は、それぞれの事務所の部屋という括りに例えるとわかりやすいかと思われます。 エンドユーザーのメリットはいくつかあります。

利用しやすい

直接PDBにアクセスできるので、利用しやすく、以前通りのデータベースの仕様と変わらず、データベースを集約することができます。

集約による効率化

データベースを集約する事で、効率的にリソースを割り当てることができます。

作業の簡素化

別のコンテナへの移動や、また戻すことも容易に行えます。アップグレードやパッチ処理は、CDBの方で一元化して行うので、作業は簡素化できます。

マルチテナント・アーキテクチャは活用しやすいのか?

ここまででマルチテナント・アーキテクチャの概念やメリットを解説してきました。
コスパ効果を図りたい、工数を減らしたいというニーズを持つ企業は多くあるかと思われますが、自社の大切なデータを雑居ビルに格納するのに抵抗を感じることも少なくないと思います。

マルチテナントを使用するにあたり、どんな雑居ビルを選ぶかは、自社にとってもこだわりたいと言えば正直なところではないでしょうか?
テナントのレベルと自社のレベルを比較して、適しているのなら、利用すべきだと考えます。
面倒な管理部門をある程度ベンダーに任せ、増えつつあるデータの住みかをマルチテナント・アーキテクチャに託してみるのも一つの選択肢でしょう。

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