省電力通信LPWAが世のサービスの根幹を変える!
情報通信網の発展やインターネットサービスの普及で、世の中のサービスはインターネットベースが当たり前になりました。一方で、インターネットは未だ完全なインフラでなく、誰でも自由に使えるものではありません。
お金を支払えば、自宅の有線LANでインターネットが使えますし、ポケットWIFIを持っていれば、外部でインターネット接続が可能ですが、とは言うもののWIFIはすべてのエリアをカバーしているわけではないため、接続できないエリアもあります。
現状、インターネットはまだまだ限定的な範囲でしか利用ができないのです。
そのため広範囲をカバーするようなインターネットサービスは提供が難しい状況でした。しかしLPWAと呼ばれる新しい無線通信技術を活用すれば、広範囲をカバーした規模の大きなサービスが生まれるかもしれません。
しかし今では通信需要の変化によって、その範囲は圧倒的に広くなりました。そこでLPWAの登場です。
LPWAとは長距離通信が可能になる無線通信です。しかも電力消費はかなり少なくて済みます。
いままでの通信方式は狭い範囲で高速が主流でしたが、LPWAはその逆です。Low Power wide Areaの略なので、低い電力で広い範囲を低速でカバーします。
高速な通信は消費電力も大きいため、確実な電源の確保が必要でしたが、低速な通信は消費電力が小さいので長時間に渡って通信が持続可能です。
まずインフラ作業の効率化ですが、例えばガスや水道などは定期的に作業員が各ご家庭を訪問し、メーター等の定期的な検針をしています。業務自体はすぐ終わるのですが、メーターは各家庭にそれぞれ着いているため、どうしても現地訪問してチェックする必要があります。さらにエリアも広域なので、作業員の数もある程度確保する必要があります。
しかしLPWAが普及すれば、定期的にメーターの状態を機械から自動で送信できるようになるため、作業員がわざわざご家庭を訪問する必要がなくなります。作業はかなり効率化されます。
また高齢者問題にもLPWAは貢献します。今の日本は核家族化が進んでいますので、一人暮らしの高齢者がたくさん存在します。親族が近所に住んでいるならまだしも、遠方に住んでいる場合は高齢者の定期チェックができません。ですが、LPWAが普及して、室内に高齢者の生存や状態をチェックするシステムを備え付けて情報を自動送信する仕組みができれば自宅を訪れずとも高齢者の状態をしっかり確認できます。
LPWAの整備・普及が進むことでサービスの拡充や新たな付加価値の創出が期待できそうです。
お金を支払えば、自宅の有線LANでインターネットが使えますし、ポケットWIFIを持っていれば、外部でインターネット接続が可能ですが、とは言うもののWIFIはすべてのエリアをカバーしているわけではないため、接続できないエリアもあります。
現状、インターネットはまだまだ限定的な範囲でしか利用ができないのです。
そのため広範囲をカバーするようなインターネットサービスは提供が難しい状況でした。しかしLPWAと呼ばれる新しい無線通信技術を活用すれば、広範囲をカバーした規模の大きなサービスが生まれるかもしれません。
無線通信技術とは
ベーシックな通信方法は伝電線や光ファイバーなどの伝送路を使う有線通信技術ですが、無線通信技術とは送信機から送られた特定の周波数の電波を直接的に、もしくは中継器などを経由して受け取る通信方法です。LPWAはこの無線通信技術に含まれます。既存の無線通信技術一覧
様々な無線通信技術が世に広まっています。その中でも良く使われている無線通信技術を紹介します。WI-FI
WI-FIは最も有名な無線通信技術です。パソコンやスマートフォン、タブレットなど様々なデバイスがWIFIを利用すれば、インターネット接続が可能になります。Bluetooth
Bluetoothはデジタル機器用の近距離無線通信規格の一つです。数メートルの情報機器間で簡単な情報のやりとりを行うのに使われています。ZigBee
ZigBeeはBluetoothとよく似た近距離無線通信規格ですが、Bluetoothと大きく異なる点は複数台の端末を同時接続できるところです。IrDA
赤外線を通じて行う通信規格です。範囲は1m前後なのでかなり狭いエリアで行う通信方式です。携帯電話やパソコン間でデータ転送する際によく使われます。RFID
電磁波や電波を通じてID情報が入っているRFタグを無線で読み書きする無線通信規格です。参考:https://kotobank.jp/word/%E7%84%A1%E7%B7%9A%E9%80%9A%E4%BF%A1-140570
LPWA(Low Power Wide Area)とは?
このように、無線通信にはたくさんの方式がありますが、今までの無線方式は近距離で狭い範囲の通信に適した方式ばかりです。なぜなら、今までは身近な間でのやりとりを目的とした通信に需要があったからです。Bluetoothを使ってスマートフォンとキーボードを繋げたり、WIFIを使ってルーターとパソコンを接続したり、といった具合です。しかし今では通信需要の変化によって、その範囲は圧倒的に広くなりました。そこでLPWAの登場です。
LPWAとは長距離通信が可能になる無線通信です。しかも電力消費はかなり少なくて済みます。
いままでの通信方式は狭い範囲で高速が主流でしたが、LPWAはその逆です。Low Power wide Areaの略なので、低い電力で広い範囲を低速でカバーします。
高速な通信は消費電力も大きいため、確実な電源の確保が必要でしたが、低速な通信は消費電力が小さいので長時間に渡って通信が持続可能です。
広大な範囲をカバー
LPWAの特徴はなんといっても広域をカバーするところにあります。今までの無線通信方式が数m前後の対応範囲だったのに対してLPWAは最大で50km前後の範囲をカバーします。圧倒的に広範囲です。低コスト
消費電力が小さく、また通信速度が遅いためその分、低コストで利用が可能です。欧米で開始されているサービスの中では年間100円程度で利用可能なものもあります。ほぼ無料です。IoTやM2Mの普及でLPWA需要は拡大中
コストは抑えられるけれども通信速度が遅いとなれば、あまりメリットを感じられないかもしれません。実際にスマートフォンやパソコンを利用する場合、通信速度はとても重要ですし、速度は通信回線を選択するキーポイントになります。そのためLPWAは速度を重視するスマートフォンやパソコンの利用には適していません。昨今話題になり出したIOTやM2Mでの活用が期待できるのです。IoTで取得するデータは軽い
IoTとはInternet Of Thingsの略で、世の中のものがインターネットにつながるようになることを言います。電子機器がインターネットにつながることで、外部から室内にある電子機器を制御できるようになったり、インターネットにつながった電子機器の情報を外部に自動で送信できるようになったりします。そしてIoTで送信するデータは画像ファイルなどの大きくて重たいデータではなく、無機質な文字列の軽いデータのため通信速度が遅くても何ら問題ありません。それに情報のやり取りが1日1回などのIoTの場合、乱暴な言い方をすれば、1日かけてデータを送信しても良い場合もあるため、通信速度はそこまで重要ではありません。M2Mでの活躍も期待できる
IoTと似ているものとしてM2Mがあります。IoTがインターネットを中心に人間が介在して機械と通信するのに対して、M2Mは機械同士の通信です。よく例として挙げられるのが、自動販売機の監視システムです。自動販売機の在庫状況や売上は人間ではなく別の機械(例えば、パソコン)が管理して、必要な場合は適切な指示を出します。このM2MもLPWAの普及によって新たな仕組み構築が期待できます。LPWAの先にあるもの
LPWAが普及するとIoTやM2Mが活性化すると先ほどお伝えしましたが、ではそれらが活性化した先には世の中にはどのような良い点があるのでしょうか。余分な作業がなくなる
LPWA普及により、作業の効率化が期待できます。今までは人力でチェックしていた作業は、それぞれの機器から自動でデータ送信できるようになるため、余分な作業が削減できます。特に期待されるのが、インフラ系作業の効率化や喫緊の課題である高齢化社会への対応です。まずインフラ作業の効率化ですが、例えばガスや水道などは定期的に作業員が各ご家庭を訪問し、メーター等の定期的な検針をしています。業務自体はすぐ終わるのですが、メーターは各家庭にそれぞれ着いているため、どうしても現地訪問してチェックする必要があります。さらにエリアも広域なので、作業員の数もある程度確保する必要があります。
しかしLPWAが普及すれば、定期的にメーターの状態を機械から自動で送信できるようになるため、作業員がわざわざご家庭を訪問する必要がなくなります。作業はかなり効率化されます。
また高齢者問題にもLPWAは貢献します。今の日本は核家族化が進んでいますので、一人暮らしの高齢者がたくさん存在します。親族が近所に住んでいるならまだしも、遠方に住んでいる場合は高齢者の定期チェックができません。ですが、LPWAが普及して、室内に高齢者の生存や状態をチェックするシステムを備え付けて情報を自動送信する仕組みができれば自宅を訪れずとも高齢者の状態をしっかり確認できます。
ビックデータ収集
他にもLPWAを通じて取得したデータは、ビックデータとして活用ができます。LPWA経由で取得する情報は1つ当たりのデータ量こそ小さいですが、対象が広範囲なので、蓄積するとかなりのデータ量になります。メーター検針の例でいえば、蓄積されたデータをもとにメーターが故障をきたす原因が特定できるかもしれませんし、高齢者見守りの例でいえば、蓄積されたデータをもとに様々な疾患の解明が進むかもしれません。LPWAの整備・普及が進むことでサービスの拡充や新たな付加価値の創出が期待できそうです。