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コンビニドーナツがミスドの客を奪う

最近、コンビニでドーナツが売られているのをよく目にします。そのドーナツがミスタードーナツの商品によく似ているのですが、みなさんはもうお試し済みでしょうか。

・ファミリーマート

フレンチクルーラーを見ると、ミスドを思い出してしまいますね。

・サークルKサンクス

NYで話題となっているクロナッツ(クロワッサンとドーナツの融合版)が早くも商品化されています。

・セブン-イレブン

セブン-イレブンは現在試験販売を行なっているようですが、この結果によって導入店舗の拡大を検討するようです。口コミからもドーナツの種類数やクオリティはさすがのセブン、という感じです。ケースの上にはしっかり「セブンカフェと一緒にどうぞ」の言葉もあります。

(参考):
【まるでミスド】セブン-イレブンで試験販売中の『ドーナツメニュー』を食べてみた記事をまとめてみた
http://matome.naver.jp/odai/2139661738896700901
このように、コンビニコーヒーに続き、「コンビニドーナツ」が登場しているようです。


 

ドーナツがコンビニに置かれるのは必然

コンビニコーヒーは大ヒット商品となりました。しかし、コンビニの主力商品であるおにぎりや惣菜パンは、あまりコーヒーに合いません。かといって、欲しいのはスイーツでもない。その間の絶妙な立ち位置に存在するのがドーナツのようです。基本的にコンビニコーヒーはチェーン店に比べると100~200円は安いので、その分おまけとして甘いものを買う、という消費者の心理もあるのだと思います。コーヒーがこれだけの大ヒット商品となった以上、コンビニ側もコンビニドーナツにもかなりの伸びしろがあると踏んでいるのでしょう。各社力を入れているのがよくわかります。

私の周りでもコンビニコーヒーが登場してから、食べ物を別のお店で購入し、コーヒーだけコンビニで購入するという行動も増えているように感じます。

コーヒー、ドーナツ、その次に求められるもの

コーヒーがあって、ドーナツあって、では次に求められるものは何でしょうか。それは、「買ったものを食べる場所」です。実際に、イートインスペースを設けたコンビニが増えています。

(参考):
買って、店で食べる。イートインスタイルのコンビニ、増えてます。
http://www.e-ldc.com/2014/02/money.html
コーヒーとドーナツを買って、店内で座って食べるというこの行為は、カフェで行なっていることと同じです。加えて、価格が安く、美味しいとなれば、お客さんが流れるのは必然だと思います。そしてこれまで、ミスドのようなカフェが近くになかったエリアでは、新たな消費者が登場します。

コンビニの中でも、利益を生まないムダなスペースと捉える企業と、来店のきっかけになるというポジティブに考える企業とで、考え方は分かれているようです。いずれにせよ、同様の顧客体験ができる以上、ミスドやカフェチェーンの顧客の一部はコンビニに吸収されるのではないかと思います。

人が便利を求める以上、コンビニ勢力は拡大し続ける

先に述べたとおり、コーヒー、ドーナツ、イートインスペースといったサービスは従来カフェが提供していたサービスです。また現在コンビニでできる各種サービス(ATMでの現金引き出し、公共料金支払、荷物の受取、惣菜の宅配など)も、元は別の事業者が提供していたサービスです。

様々なサービスが一箇所で行えること、そして街のあちこちで行えること。それがまさしくユーザにとって、「コンビニエンス」となります。便利だからこそ、コンビニには確実に人が集まりますし、コンビニコーヒー・そしてコンビにドーナツのような新たな市場も生まれます。

コンビニは、このようにサービスの領域も拡大していますが、店舗のカバー領域も拡大を続けていきます。

(参考):
※JR西日本グループ、セブン-イレブン”過去最大”提携で駅店舗をリニューアル
http://news.mynavi.jp/news/2014/03/27/430/
サービスの拡大とカバーエリアの拡大によって、カフェ業態だけでなく、ファーストフード店全般にとってコンビニはますます脅威となりそうです。各社には商品をコンビニに真似られて終わりではなく、逆にコンビニの「便利さ」を真似てやるくらいの勢いを期待したいところです。

この記事を書いた人
大工 峻平

エスキュービズムにて、タブレットPOSシステム導入を担当。タブレットPOS、Handyシステムの導入営業からはじまり、納品・教育・保守まで幅広い業務領域に携わっています。