オーストラリア発:小売業者に求められる「配送無料」と「モバイル対応」
Australian Retailers Association(オーストラリア小売業協会)ならびにEコマース・ソリューションを手掛けるChannelAdvisorが実施した共同研究の結果、オーストラリアの小売業者にとって「配送無料サービスの実施」と「モバイルデバイス対応サイトの提供」の2つが大きな課題となっているという事実が明らかになっています。
調査対象となったオーストラリア国内の400を超える小売業者のうち、約3分の2が過去12か月間で無料配送サービスを実施し、同サービスが顧客満足度アップに最も大きく貢献していると回答しています。また、その他のサービスで消費者の評価が高かったものとしては「無条件返品可能」、「スピード配送」などが挙げられます。
Australian Retailers Associationプログラム主任、スー・アンダーソン氏はSmartCompanyとのインタビューの中で、無料配送サービスを実際にセールスアップのための戦略の一部として実施しているオーストラリアの小売業者の割合が65%(3分の2)程度にとどまっているという事に関しては特に驚きはないと話しています。
同氏によると、「広大な国土を持つオーストラリアの地理状況が(無料配送のさらなる普及に)かなりマイナスの影響を及ぼしていることもあり、個人的には何か別の形でショッピング関連のサービスや迅速な配送を実現していくことが、オーストラリア国内の小売業者にとっては他社の一歩先を行く上でのカギとなるとみています」ということです。
一方で、調査対象となった企業のほぼ半数が、サイト訪問者の20%はモバイル端末を通してのものだと回答しており、Channel Advisor Australiaのマネジメント主任、マーク・グレイ氏はSmartCompanyとのインタビューにおいてこの事実はオーストラリアの小売業者にとって大きなチャンスとなり得るとした上で次のように述べています。
「ここ数年で、老舗、新興に関わらず小売業者の多くが事業戦略の主要エリアとしてオンライン販売に力を入れてきており、それに伴って、小売業者にとってはモバイル対応サイトによる販売実現の重要性が増してきています。また、実際のところは国際的にオンラインマーケット上には消費者があふれているという状況にも関わらず、いかに多くの小売業者が上手に対応しきれずにせっかくの売上アップのチャンスを逃してしまっているかということも分かっています」
加えて、この調査対象となった小売業者の半数は第三者マーケットシステム(eBayなど)を1つ以上利用して商品を販売していることも分かっています。
前出のアンダーソン氏は、こういった第三者サイトの利用は中小規模の業者にとってはオンラインでのマーケットの現状をテストするだけでなく、複数のプラットフォームにおいて自社の存在感を表す上で簡単で「取っつきやすい」手段であると述べています。
「国際的チェーン店の多くもこの方法で商品を販売しており、eBay とAmazonといった大手人気サイトは小売業者にとって事業のすそ野を広げていきつつ自社の存在をより多くの消費者に知ってもらうといった面において大変有効的なのです」(アンダーソン氏)
同じく既出のグレイ氏もこれに同調するかのように、eBayやAmazonを通すと自社ホームページ上だけの場合と比べてはるかに多くの消費者につながる事が可能になると指摘しており、「訪問者の流れを1つの特定のサイトのみに持って来ようとするとかなり費用がかさみますが、eBayやAmazonを通すことで従来は販売対象にならなかったであろうグループの消費者にもはたらきかけることができ、そのままセールスに結び付けることも可能となってくるのです」と説明しています。
最後に、アンダーソン氏はオーストラリアの小売業者に対し、「オーストラリアの小売業者が国際レベルでのセールス競争でも十分に太刀打ちできるということを実践し、国境にとらわれずに世界規模の小売業界の中で積極的にビジネスを展開する上でも、これまでは発掘できなかった顧客ベースの新規開拓をする場としてこういった第三者のマーケットサイトにどんどん進出していくべきである」と進言しています。
Australian Retailers Associationプログラム主任、スー・アンダーソン氏はSmartCompanyとのインタビューの中で、無料配送サービスを実際にセールスアップのための戦略の一部として実施しているオーストラリアの小売業者の割合が65%(3分の2)程度にとどまっているという事に関しては特に驚きはないと話しています。
同氏によると、「広大な国土を持つオーストラリアの地理状況が(無料配送のさらなる普及に)かなりマイナスの影響を及ぼしていることもあり、個人的には何か別の形でショッピング関連のサービスや迅速な配送を実現していくことが、オーストラリア国内の小売業者にとっては他社の一歩先を行く上でのカギとなるとみています」ということです。
一方で、調査対象となった企業のほぼ半数が、サイト訪問者の20%はモバイル端末を通してのものだと回答しており、Channel Advisor Australiaのマネジメント主任、マーク・グレイ氏はSmartCompanyとのインタビューにおいてこの事実はオーストラリアの小売業者にとって大きなチャンスとなり得るとした上で次のように述べています。
「ここ数年で、老舗、新興に関わらず小売業者の多くが事業戦略の主要エリアとしてオンライン販売に力を入れてきており、それに伴って、小売業者にとってはモバイル対応サイトによる販売実現の重要性が増してきています。また、実際のところは国際的にオンラインマーケット上には消費者があふれているという状況にも関わらず、いかに多くの小売業者が上手に対応しきれずにせっかくの売上アップのチャンスを逃してしまっているかということも分かっています」
加えて、この調査対象となった小売業者の半数は第三者マーケットシステム(eBayなど)を1つ以上利用して商品を販売していることも分かっています。
前出のアンダーソン氏は、こういった第三者サイトの利用は中小規模の業者にとってはオンラインでのマーケットの現状をテストするだけでなく、複数のプラットフォームにおいて自社の存在感を表す上で簡単で「取っつきやすい」手段であると述べています。
「国際的チェーン店の多くもこの方法で商品を販売しており、eBay とAmazonといった大手人気サイトは小売業者にとって事業のすそ野を広げていきつつ自社の存在をより多くの消費者に知ってもらうといった面において大変有効的なのです」(アンダーソン氏)
同じく既出のグレイ氏もこれに同調するかのように、eBayやAmazonを通すと自社ホームページ上だけの場合と比べてはるかに多くの消費者につながる事が可能になると指摘しており、「訪問者の流れを1つの特定のサイトのみに持って来ようとするとかなり費用がかさみますが、eBayやAmazonを通すことで従来は販売対象にならなかったであろうグループの消費者にもはたらきかけることができ、そのままセールスに結び付けることも可能となってくるのです」と説明しています。
最後に、アンダーソン氏はオーストラリアの小売業者に対し、「オーストラリアの小売業者が国際レベルでのセールス競争でも十分に太刀打ちできるということを実践し、国境にとらわれずに世界規模の小売業界の中で積極的にビジネスを展開する上でも、これまでは発掘できなかった顧客ベースの新規開拓をする場としてこういった第三者のマーケットサイトにどんどん進出していくべきである」と進言しています。
この記事はAustralian online retailers need to embrace effective shipping solutions and mobile-optimisation: reportを海外小売最前線が日本向けに編集したものです。