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アメリカ大手小売企業にみるECサイトと実店舗販売の相互関係

小売大手のTarget社(http://www.target.com/)は、オンラインセールスの成功のカギは実店舗を含めた総合在庫管理にあるというスタンスを取っています。

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ここ数年は業績の伸び悩みが見られた同社ですが、第4四半期においては前年度に比べて商品在庫量20%向上したという報告をしており、この結果オンラインショップで買い物をした消費者のうち過去最大の30%が実店舗で商品ピックアップをするようになったという統計が出ています。

同社のオペレーション主任ジョーン・ムリガン氏は「オンライン販売などを通して消費者に直接はたらきかけることのできるシステムは効果的ですが、今回の経験を通してデジタル販売戦略に対して実店舗のもたらす役割の重要さも再認識することができました」と話します。

Target社の現状

Target社の第4四半期におけるオンラインセールス成長率は、無料配送サービスやディスカウントキャンペーンといった販促活動の努力もありライバルのWal-Martをしのぐ34%を記録しましたが、その一方で実店舗の業績を見ると来客数自体は増えているものの売り上げは減少しているという現状があります。

このような現状を受けて、多くの業者は実店舗で管理する在庫の量とオンラインショップ用に倉庫で保管する商品在庫のバランスの維持に力を注いでいます。一般的に配送センターで集中管理するケースも多いのですが、そうすると実店舗での在庫が少なくなりがちになるという弊害もあります。かといって実店舗で全て管理するというのも簡単ではありません。

商品在庫の確保が重要

JDA Software Groupの副社長ジム・プレウィット氏は「小売業者にとってどこの販売チャネルが最も需要が高いのかを把握することは大切です」と話し、長期的視野で考えると自然と各販売チャネルに適量の商品在庫を振り分けられるようになるものの、「それまではオンラインショップ、実店舗両方の在庫を十分抱えておくことが唯一の対応策です」と強調します。
supply またサプライチェーンコンサルタントを専門とするTransplace LLC社のブルックス・ベンツ氏も「最近では多くの小売業者が事業成長のスピード以上の在庫を抱えがちで、これは決して理想的なスタイルではありませんが、在庫不足という最悪の状況を防ぐためには致し方ないところです。消費者の立場からしてみれば、欲しいものが揃っていないショップからは必然的に足が遠のき、こうして離れた消費者はなかなか戻ってきてくれません。従って在庫を消費者と最も近い位置に十分確保しておくことは非常に重要になってきます。」とプレウィット氏の見解に同調します。
ベンツ氏は小売業者の多くはここにきて最新テクロノジーを活用して在庫管理を実施しているものの、バランスの維持に関してはまだ手探りの状態であると話します。「まだどのようにするのがいいのか分かりかねているのが現状で、これだというようなモデルはまだ見つけられていません」(同氏)

在庫管理によるセールスアップ

Target社は昨年「在庫管理チーム」を結成し、各種問題の解決に乗り出しました。その結果、配送センターにおける在庫の種類の減少に成功し、具体的な保管在庫や顧客維持に効果的な商品なども把握できるようになったと発表しています。

前出のムリガン氏は「サプライチェーンにおいて在庫の種類が多すぎると、実店舗において在庫管理に支障をきたし、発送サービスにも悪影響を及ぼすので、我々はサプライチェーンにおける商品の移動をスムースに実践できるように尽力しました」と説明します。

その結果、Target社における在庫率は年間で4%上昇しました。これは同社の業績向上率に比べると高い数字ですが、効果的に特定の在庫に投資をすることで商品回転率の上昇に結び付けられ、ひいては各チャネル間におけるバランスのとれたセールスアップを実現しているのです。


この記事はTarget Says Online Sales Surge Tied to Store Inventoriesを海外小売最前線が日本向けに編集したものです。