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ECサイトと基幹システム連携で情報の一元化

EC店舗を運営して、売上が順調に伸びていくと最初に悩まされる問題が管理情報の複雑さです。
ECは自社独自のECサイトだけで商品を販売するケースは稀で、大多数のお店が実店舗やyahooショップ、楽天市場、amazonなどECモールへの出店で複合的に商品を販売しています(以下、実店舗を除き、ECを行う店舗を総称してEC店舗と呼びます)。

実店舗とEC店舗の情報が一元化されていない場合、せっかく多角的なチャネルを持っていても、データ統合が行われていないと、下記のような事態が起こってしまいがちです。

  • 重複した顧客情報を持つため、顧客イメージを正確につかめず、マーケティングに活かせない
  • 連携していないシステムの顧客情報を一元化するためには、人間が手作業で入力するため余分な人件費がかかる
  • 入力ミスがあると、情報が不正確になる
  • 在庫マスタを一元化できないため商品在庫がタイムリーに管理できず、クレーム要因になる

このような事態を解消する施策の一つが、基幹システムの連携によるデータの一元化です。

EC店舗を運営するためのデータ「マスタ」

販売チャネルを多角的に持つと多くのお客様にPRできるので、売上増に繋がる反面、デメリットも少なからず発生します。
それが、冒頭申し上げた管理情報の複雑さです。EC店舗を運営するために欠かせない情報として「顧客マスタ」と「在庫マスタ」があります。
マスタという言葉は、システム処理の基本情報が入ったデータベースのデータを指し、マスタの内容は業種によって変わりますが、EC店舗では顧客情報と在庫情報がマスタになります。

これまではお店ごとにマスタ管理が必要だった

顧客マスタは、商品を購入してくれたお客様情報を管理しているデータで、中身はお名前、発送先、性別、年齢、購入履歴などです。
在庫マスタは、EC店舗で販売している商品情報を管理しているデータで中身は商品ID、価格、色、仕入先メーカー名、在庫数、発注ロット数などです。
EC店舗運営では、顧客マスタと在庫マスタの情報管理がとても重要ですが、複数の店舗で運営を行っている場合、それぞれのシステムは連携していないため各EC店舗で顧客マスタや在庫マスタを管理しなければなりません。
顧客マスタや在庫マスタをそれぞれのお店で管理する場合にどのような問題が生じるのでしょうか。
実際に起こりえる例を挙げてみていきます。

管理情報の複雑さ(例)

登場者はアパレルショップZと女性Aです。

アパレルショップZ:実店舗に加えて自社ECサイトや楽天市場、yahooショップでも商品を販売。ネットショップ運営前から自社に基幹システムを持っている年商10億円の中小販売店。
女性A:東京都在住でZの常連客

東京都にお住いのAさんが5月18日にアパレルを取り扱うZ渋谷店でジーンズを購入しました。
100円につき1ポイントが貯まるポイントカードの入会をZ店員に勧められたので、申込用紙に名前や住所などの情報を記入し、ポイントカードを作りました。
Zの店員は顧客管理のためAさんの情報を自社で保有している基幹システムに入力します。実店舗の販促に活かすためです。
Aさんは、購入から3か月後にZが自社でECサイトを運営していて、今だけ20%OFFセール実施期間中であることを知ったので、ZのECサイトで、在庫が1足と書いてある人気の靴を購入しました。
ECサイトの方でも100円に1ポイントが貯まるポイントカードの入会を勧められたので、ECサイトの入力項目に名前や住所などを入力して、送信しました。

顧客マスタの問題

この場合、アパレルショップZの顧客情報を考えてみると、実店舗で購入したAさんとECサイトで購入したAさんはWebシステム上、別人となります。
システムが連携していないため同期できないからです。
この顧客情報の非整合性を正すには、店員が基幹システムとECサイトの顧客マスタを照らし合わせながら、手作業で入力しなければいけませんが、とても手間ですし、人間による手作業は必ずミスを引き起こします。
また、同期したとしてもECサイトのポイントは実店舗のポイントと統合するのか?など様々な問題が発生します。

在庫マスタの問題

次は在庫マスタの問題です。物販を成功させるために重要な要素の1つが在庫管理です。特に売上が多いお店では、複数の店舗からほぼ同時に注文を受ける場合があります。
上記の例では、靴の在庫は全店舗で1足しかないのに、Aさんと他の方(例えばBさん)がほぼ同時に注文したら、Zは在庫がないのに2つの注文を受け付けてしまい、大問題になります。

管理情報の複雑さに起因する問題のまとめ

このように店舗ごとにマスタ情報を管理するとさまざまな問題が発生します。冒頭に書いたように、

  • 重複した顧客情報を持つため、顧客イメージを正確につかめず、マーケティングに活かせない。
  • 連携していないシステムの顧客情報を一元化するためには、人間が手作業で入力するため余分な人件費がかかる。さらに人間なので、必ず入力ミスを起こし、情報が不正確になる。
  • 在庫マスタを一元化できないため商品在庫がタイムリーに管理できず、クレーム要因になる。

管理する情報を複数の形式で持とうとすると上記のようなトラブルが起こります。
このような問題を防ぎ、売上を効率よく上げるためにはEC店舗と基幹システムを連携させるという手法があります。
あくまで基幹システムを保有している、もしくは保有するつもりのお店が前提ですが、すべての顧客情報や在庫情報を基幹システムで一元管理すれば、これらの問題は防ぐことができます。

基幹システムとは

ご存じの方も多いと思いますが、まず基幹システムに関して説明します。基幹システムとは生産管理システム、販売管理システム、購買管理システム、在庫管理システム、人事給与システム、経理会計システムなど事業の根幹を担うシステムを総称して指します。
基幹システム導入により業務を効率化し、属人化している業務を標準化することでミスをなくすことができます。
複数の支社を展開しているような規模の企業では基幹システムを導入しているケースがほとんどです。

この基幹システムとEC店舗の連携により社内の顧客情報や在庫情報を基幹システムで一元化できます。
これは毎日の在庫チェックコストが減るため人件費を抑えることができますし、顧客情報を一元化できるため、正確な情報を元に多角的な視点から顧客分析ができますし、さらに正確な在庫管理が可能になります。

ECと基幹システムの連携

EC店舗と基幹システムの連携は、マスタ情報をすべて基幹システムで管理し、各店舗は基幹システムのマスタ情報を同期して対応することで実現できます。
店舗は基幹システムとだけ各々繋がっており、基幹システムに登録されている情報を受け取ります。
例えば楽天市場の自社店舗で新規登録をしたお客様の情報は一度基幹システムの顧客情報と照合し、基幹システムに取り込まれますし、各店舗の商品在庫数は基幹システムに登録されている在庫数が反映されます。情報の不整合は理論上起こりえません。
このように情報透明性のために役立つEC店舗と基幹システムの連携ですが、ここで代表的な連携方法を紹介します。

パッケージ開発

自社専用のシステムを開発してもらうことでシステム連携を実現。独自仕様で開発してもらうので、自由度が高いのがメリットです。
ただし、ASP利用などとは違い、コストがかかります。また、仕様決定までに話し合う「要件定義」に時間が必要なため、利用開始に時間がかかる傾向があります。

事例紹介【アパレル業界:靴下専門店 タビオ様】世界一を目指す靴下メーカーのオムニチャネル戦略を実現可能にする統合データベースの底ヂカラ

API連携

APIとはアプリケーションプログラミングインタフェース(Application Programming Interface)の略称で他のソフトウエアの機能を埋め込むことです。
このAPIを準備して、EC店舗と基幹システムの間にAPIを設置すれば、API通過のたびに情報の受け渡しが起こり、情報がアップデートされます。
自由度は低いですが、安価で早期に利用開始ができる傾向があります。

まとめ

巨大なECモールの誕生によりEC市場は急激に伸び続けています。そんな中、各EC店舗のスムーズなシステム連携は売上に多大な好影響を及ぼします。
各店舗で集めた情報を基幹システム連携で一元化することにより情報の整合性が保たれ、正確なマスタ情報管理が可能になります。
この情報は適切なマーケティングをとるための判断材料になり、また会社の貴重な情報資産になりますので、売上が順調に伸びている多店舗展開のお店にはEC店舗と基幹システムの連携を強くオススメします。

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