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オムニチャネルへの要求にいかに応えるか?

小売りにおいて在庫における諸問題を解決することは必要不可欠です。しかしオムニチャネルを遂行する上ではそれ特有の

問題が発生することを念頭に置かなければなりません。そして在庫の問題と複数チャネルにまたがるマーチャンダイズのバランスを取ることが必要です。

複数チャネルで買い物をする今日の顧客は、小売りが在庫管理の問題を解決し、チャネル間でリアルタイムに在庫状態が把握できるようにすることを求めています。だからこそ小売りにとってシームレスな組織を構築することが急務なのですが、オムニチャネル環境の提供には、オーダー管理とフルフィルメント工程を反映する統合されたプラットフォームが必要不可欠です。20年近く前にeコマースが台頭してきて以来、本当の意味で実店舗とオンラインが統合された例はありません。

Frost & Sullivanの調査によると、オーストラリアの小売りが直面している一番の問題は、フロントエンドのウェブとバックエンドのフルフィルメントが連動していないというものでした。オーストラリアでウェブを用いる企業で、ウェブ注文と在庫管理システムを連動させるソフトウェアを有している企業は24パーセントに過ぎません。

Tree of Life store

Tree of Lifeは国内に54のアウトレット店舗を有しています。
Tree of Lifeはオーストラリアの小売の成功例のひとつです。開発途上国からフェアトレードで仕入れた衣類やアクセサリーを販売するこの小売りは、本部、54の店舗、卸売、B2Cのeコマースサイトをつなぐ先進的な在庫管理システムを有し、オムニチャネル・コマースを実現しています。再発注の数量を自動計算し、売上の数字やトレンドをリアルタイムで把握することで適切な在庫管理を行っています。

店舗で買えるもの、オンラインで買えるものをウェブに表示し、顧客が把握できることがますます求められてきています。しかし、それだけではなく、店舗スタッフがそれにアクセスできることも求められています。顧客の探している商品のサイズ、色、種類を適切なチャネル、店舗の在庫から探し出すことが売り上げにつながります。現状では多くの小売では他の店舗や倉庫に手当たり次第に電話をするしかありません。早急かつ適切に商品を探し出し、顧客の家や職場、もしくは顧客の希望する店舗に送ることが理想的です。

これができないと、顧客の時間を無駄にし苛立たせるだけではなく、ブランドの評判も傷つき、顧客を逃がすことにもつながります。実際、今日のテクノロジーや情報に通じた顧客は、店員に頼らずとも自分のスマートホンを使って同じ商品を他から簡単に見つけてしまいます。

小売りは注文の管理やフルフィルメントをより洗練させることで、商品処分をよりオムニチャネルに即した形で実施できます。過重在庫を抱える店舗はオンライン注文を発送する地点として適切であり、後々の値下げ販売を防ぐ効果もあります。買ったチャネルに関わらず、どこの店舗でも返品を受け入れることがオムニチャネル環境を強化し、全体的、戦略的な補充体制を確立することにつながります。

しかしこうした返品体制は従来の一括処理の在庫システムでは構築できません。店舗とオンラインの顧客を結び付けられない顧客データベースも同じく不十分です。リアルタイムにアクセスでき、eコマース、POS、モバイル全体をつなげる一元化されたデータソースがオムニチャネルによる小売り革命のカギとなります。

オムニチャネル戦略を実現するためには、テクノロジーだけでなく分析ツールに基づいた効果的なマーチャンダイジングも必要不可欠です。値引きを最小限にするだけでなく、店舗で不足している商品やまとめ買いされている商品を把握することもオムニチャネルの長期的な成功戦略に必要です。
在庫の問題をクリアすることがオムニチャネル成功の必須事項です。そして最新の、リアルタイムでテクノロジーに秀でたオムニチャネル戦略抜きにして顧客満足の達成は不可能です。

この記事はThe Omnichannel Challenges of Supply and Demandを海外小売最前線が日本向けに編集したものです。

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