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ECサイトからカスタムオーダー:UXを考えた満足度の高い購買体験を提供するために


カスタムオーダーは、比較的手軽に自分だけのオリジナル商品が手に入るため、アパレルやグッズ販売において人気の手法です。好きな色を組み合わせたり、イニシャルやマークを入れたりすることで特別感を演出し、顧客満足度を高めることができます。



以前は、実店舗での注文や受け取りが必須だったカスタムオーダーですが、現在ではECサイトでの活用も一般的になりつつあります。






今回は、このカスタムオーダーECについてさまざまな取り組みをみていきましょう。



【目次】





カスタムオーダーとは:オンラインシミュレーションもあり



完全なるオリジナルを自分だけのために注文するオーダーメイドとは違い、カスタムオーダーは、完成品の色やサイズ、素材をアレンジしたり、自由に組み合わせたりする仕様をいいます。



身近な例では、スターバックスのカスタムドリンクがあります。ミルクを豆乳もしくは無脂肪乳に変更する、シロップやチョコチップを追加する、コーヒーの量を増やして濃いめに、あるいはディカフェ(カフェイン抜き)に変更するといったカスタム方法は、スターバックス公式に認められているもの。
店頭の注文でまごつかないよう、サイトでカスタマイズをシミュレーションすることができます。



https://www.starbucks.co.jp/customize/


また、現在は東京都内の限定的な導入となっている「Mobile Order&Pay」は、順次拡大予定となっているので、カスタマイズしたドリンクを事前注文、決済しておき、店舗で行列に並ぶことなくピックアップするTOGOスタイルも話題です。



https://www.starbucks.co.jp/mobileorder/guide/


ECカスタムオーダーサービスの構築特性とは



スターバックスという実店舗を持つ企業を例に採りましたが、ECサイトでもカスタマイズの持つメリットは同様です。
カスタムオーダーを導入すると、顧客は対応する店員の視線や時間を気にしなくても、PCやスマホで好きなだけバリエーションを検討することができます。



また、夜中でも遠方でも、時間と距離の制約を受けることなく満足いくまでデザインや仕様を試すことができるので、店舗側にとっても顧客増加を見込めるサービスといえるでしょう。
従来は、小物や少額の商品が多い傾向のあったカスタムオーダー。近年ではスーツや家具など高額なものや複雑なカスタムが必要な商品も数多く登場しています。



それゆえ、「カスタムオーダーをセールスポイントの第一」に掲げるサイトはむしろ少なく、「複数のサービスの一形態としてカスタムオーダーに対応している」というECサイトが目立ちます。



今後のECサイト構築にあたっては、カスタムオーダーが自然におこなえるサイト、カスタムオーダーを商品選択の一つとして考慮できるようなサイトが求められてくるのかもしれません。



アパレルから家具まで!カスタムオーダーできるECサイト12選



では、実際にカスタムオーダーを展開しているECサイトにはどのようなものがあるのか、実例を見てみましょう。いずれも、サイトを訪れた人が直感的な操作で使えるサイトばかりです。



カスタムオーダーEC:ORIGINAL STITCH



ORIGINAL STITCHは、本体の生地から裏地、襟やポケットの形状までを自分好みにセレクトしてオリジナルのシャツを注文できるサイトです。サンフランシスコのデザインと日本の高度なハンドメイド技術のミックスが特徴。151種類のポケモンから選ぶ「ポケモンシャツ」などビジネスからオフシーンまで幅広いデザインに対応しているのもポイントです。



・ORIGINAL STITCH



https://shop.originalstitch.com/?ls=ja




カスタムオーダーEC:STRIPE CLUB



STRIPE CLUBのDESIGN CONCIERGE(デザイン・コンシェルジュ)は、「earth music&ecology」を展開するストライプインターナショナルが通販サイトで受け付けているカスタムオーダーです。
夏はシャツ、冬はボーダーカットソーあるいはニットプルオーバーを注文可能。襟や袖の形状からボーダーのカラーや太さまでを自分好みにチョイスできます。
オーダー品は高価というイメージを打ち破る低価格もアピールポイントといえるでしょう。



・STRIPE CLUB DESIGN CONCIERGE



https://stripe-club.com/custom_order/earth1999/01/




カスタムオーダーEC:FABRIC TOKYO



FABRIC TOKYOは、ビジネススーツに特化したカスタムオーダーECサイトです。これまで富裕層向けのイメージがあったオーダースーツを若い世代にも利用してもらおうという試みは多くのテーラーブランドが実施していますが、FABRIC TOKYOの特徴は、日本全国の工場との直接取引によって低価格での提供を実現していることです。
スーツ(2ピース/3ピース)のほか、シャツやネクタイ、ベルトといったビジネス小物もカスタムオーダーすることができます。



・FABRIC TOKYO



https://fabric-tokyo.com/




カスタムオーダーEC:Football-MAX for TEAM



部活動や社会人サークルで団結力を高められるユニフォームを、カスタムオーダーできるサイトです。
およそ30ブランドの900点のデザインを実際に試して見積もりを出すことができるシミュレータにくわえ、パーツを組み合わせてオリジナルのエンブレムを作ることも可能。メンズ、ウィメンズ、ジュニアサイズに対応しています。



・Football-MAX for TEAM



https://teamorder.jp/




カスタムオーダーEC:ARENA



こちらもECから自分たちだけのオリジナルユニフォームやスイムウェアを作成・注文できるサービスです。
通常カスタムは1枚からオーダー可能なので、趣味の集まりやファミリーでスポーティなお揃いコーディネートを楽しむ用途など、さまざまなシーンで使いやすいといえるかもしれません。PCからだけでなく、スマホから注文できます。



・ARENA



http://custom.arena-jp.com/




カスタムオーダーEC:WA-TAILOR



若年層へ向けた「はじめての着物」、「結婚式に着ていける着物」のカスタムオーダーをおこなっているのがWA-TAILORです。
扱う着物は色無地のみで、生地は10種類、染め色は28色から選択可能。モデリングツールを活用することで、リアルタイムにデザインを確認しながらカスタムできるようになっています。
長襦袢や帯などが揃った一式セットと着物単品のみいずれかの商品をカスタマイズ注文できます。
問屋と小売を介さないという、着物の新しい販売方法と商品化を特徴としています。



・WA-TAILOR



https://watailor.jp/




カスタムオーダーEC:TIMBUK2



TIMBUK2(ティンバックツー)は、サンフランシスコのカスタムオーダーECサイトです。メッセンジャーバッグや、ボディバッグ、バックパックなどのカラーや素材をカスタムすると、3週間後にデザインした商品を送ってくるシステムになっています。自由にカスタマイズできるほか、デザイナーがあらかじめ用意したデザインのバッグを購入することもできます。



・TIMBUK2(ティンバックツー)



https://timbuk2.jp/custom/#/?selectedGrid=blank




カスタムオーダーEC:MORNON



靴のカスタムオーダーECサイトMORNONでは、カラー、ヒールの高さや形状をカスタムオーダーできます。
オーソドックスなパンプスからオックスフォード、ショートブーツまで8種類の原型が用意されており、カラーや質感、ソールを好みにカスタマイズすることが可能です。
シミュレーション画面では、横、前、後ろの3方向からチェックができます。



・MARNON



http://marnon.shop/




カスタムオーダーEC:knot



メイド・イン・ジャパンの時計をカスタムオーダーできるのが、knotです。
クォーツモデル、文字盤色、ケース色などを自由に組み合わせできるほか、裏蓋へメッセージを刻印したり、ギフトボックスをオプションでつけるサービスもおこなっています。
高品質の腕時計が1万円台からカスタムでき、かつ組み合わせは8,000通り以上。ペアギフトなどの使い方もできそうです。



・knot



https://ssl.knot-designs.com/customorder/




カスタムオーダーEC:BRILLIANCE+



婚約指輪、結婚指輪、ダイヤモンドネックレスのカスタムオーダーができるサイトです。デザインとダイヤモンドの両方からセレクトでき、素材やリング幅といったディテールにこだわることで300万通りのもの可能性が生まれます。



オンライン販売が中心ではありますが、銀座と横浜に対面販売ショップを置くなど、実店舗でのサービス展開もおこなっています。
サイトでは、チャットで商品について質問することもできます。



・BRILLIANCE+



https://www.brilliance.co.jp/engagement/




カスタムオーダーEC:カリモク家具



カリモク家具のカスタムオーダー・マインは、張地、木部色、サイズ、デザインを選んでインテリアとコーディネートできるサービスです。
木部はライトトーンからダークトーンまでのカラーチョイス、張地は素材やカラーの選択が可能。サイズは幅・奥行・高さを好みに調整できます。
3Dシミュレーターを使って、実際の配置をイメージしながらオーダーできるという嬉しいポイントも。カリモク3Dシミュレーターは、PCのほかiPadからも利用できます。



・カリモク家具 カスタムオーダー・マイン



https://products.karimoku.co.jp/com/




カスタムオーダーEC:Cocci Pedale



色も形状もオリジナルの自転車をカスタムオーダーできるサイトです。
サイトには実際に自転車をカスタムオーダーした人とその自転車のスナップが数多く掲載されており、カラフルで多様性のあるデザインをチェックできます。
自転車のカスタムというと、レーサーやサイクリングが趣味という人だけの世界に思われがちですが、気軽な街乗り自転車にもカスタマイズの波がくるのかもしれません。



・Cocci Pedale



https://cocci.co/about




実例から見るカスタムオーダーECサイトの特徴とは



カスタムオーダーECサイトには、次のような共通点があります。



  • 簡単な動作、環境で商品のカスタムと注文ができる
  • 組み合わせパターンが豊富で無限ともいえる可能性がある
  • デザインの自由度が高い
  • 体型や空間サイズなどにぴったり合うものをカスタムできる<



実際にPCからシミュレーターを操作してみると、そのカスタマイズは驚くほど簡単です。いずれのサイトも、まるで着せ替え人形で遊ぶように、さまざまなカラーバリエーションやサイズを試すことができました。



多くのカスタムオーダーECサイトは、数百種類以上のバリエーションを可能にしています。実店舗や通販で既製品を購入する際のカラーバリエーションやデザイン違いの数から考えると、数百のパターンは無限と表現してもいいでしょう。
「自分だけの」こだわり抜いたデザインの商品を購入できる、体型や空間にぴったりの商品を購入できるという点は、ニーズが細分化しがちな現代の購買欲をピンポイントで突いています。



また、カスタムオーダーには対応していなくても、メガネメーカーのJINSやコスメサイトのARアプリといったシミュレーターをサイトに導入するという小売業も増えています。



これは、



  • 様々な可能性を試したい
  • 納得して購入したい
  • 後悔しない買い物をしたい



といった消費者意識に応えた施策ともいえるでしょう。



カスタムオーダーは、あらゆる可能性を比較検討できることと、唯一無二のオリジナルを手に入れられるという点において、消費者の心をとらえています。言い換えれば、この2つの点を充分に実現できるカスタムオーダーECサイトのみが、今後も残っていけるECなのでしょう。



まとめ



カスタムオーダーのECは、サイトの使いやすさや色の再現性などが重要です。今回紹介したサイトは、それらをクリアしており、さらにスマホでの操作性も良好。いつでもどこでも自分好みのカスタマイズができることを、消費者は求めています。
それは、時間と場所の制約を受けずに商品を購入できる通販という形態の究極の進化系ともいえるのではないでしょうか。