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【2026年最新】免税店になるには?リファンド方式(11月施行)対応と免税POSレジの選び方

訪日外国人旅行者の増加を背景に、「自分のお店も免税店になれるのだろうか」「免税対応のPOSレジを入れたほうがよいのだろうか」とお考えの小売店の方は多いのではないでしょうか。

観光庁の発表によると、2025年の訪日外国人旅行消費額は約9兆4,549億円と過去最高になり、免税店の数も2025年9月末時点で6万4,499店まで増えています。

一方で、免税のしくみは2026年11月1日に大きく変わります。店頭で税抜価格にして販売する方式から、いったん税込価格で販売し、出国時に税関で持ち出しが確認されたあとに消費税相当額を返金する「リファンド方式」への移行です。併用期間は設けられていません。本記事では、免税店になるための要件と申請の流れ、変更点、店舗別の準備、免税POSレジの選び方を、国税庁・観光庁の公表資料にもとづいて整理します。

※本記事は2026年10月時点の公表情報にもとづいています。最新の内容は国税庁・観光庁のサイトでもご確認ください。

免税店(輸出物品販売場)とは

免税店とは、外国人旅行者などの「免税購入対象者」に免税対象物品を一定の方法で販売した場合に、消費税が免除される店舗です。正式には輸出物品販売場といい、納税地を所轄する税務署長の許可が必要です。免税購入対象者は「非居住者」にあたる方で、外国籍の方のほか、国外に2年以上住所または居所を有する日本国籍の方も含まれます。

免税店になるには?許可の要件と申請の流れ

免税販売を始めるには税務署長の許可が必要で、リファンド方式への移行に合わせて区分や要件も見直されています。ここでは、区分、要件、申請の流れを整理します。

免税店の区分と許可の要件

区分は「一般型」と「自動販売機型」の2つで、従来の手続委託型は一般型に統合されます。一般型は、自店で免税手続を行うほか、免税手続カウンターを運営する承認免税手続事業者へ委託することもできます。カウンターの設置場所は、従来の特定商業施設内に限られなくなります(手続は販売と同じ日に行います)。

許可の要件は、課税事業者であること、国税の滞納(徴収が著しく困難なもの)がないこと、許可の取消しから3年を経過しているなど事業者として不適当な事情がないこと、そして免税販売手続と購入記録情報の提供等を適正に行える体制があることです。販売場は実在する店舗を指し、ECサイト上の販売の場所は該当しません。

申請から運用開始までの流れ

まず、購入記録情報の提供等を自社で行うか、承認送受信事業者に委託するかを決め、「輸出物品販売場許可申請書」を添付書類とともに納税地の税務署長へ提出します(e-Taxソフトも利用できます)。許可の通知とあわせて、免税店ごとの識別符号が通知されます。自社で送信する場合は、必要に応じてクライアント証明書の発行を受け、送信システムを整えます。委託する場合、証明書は不要です。

2026年11月1日以降の許可を受けるための申請書は、10月1日から受け付けられています。識別符号の通知などには期間がかかるため、早めに所轄の税務署へ相談しましょう。

2026年11月1日から何が変わる?

免税が成立するタイミングが、「販売時」から「出国時の税関確認」へ変わります。ここでは、変更の目的、現行制度との違い、店頭の実務を整理します。

リファンド方式に変わる背景と目的

最大の目的は、免税制度の不正利用の排除です。免税は国外で消費される物品に消費税を課さない制度のため、免税で購入した商品が国内で転売されると、本来納められるはずの消費税が国に入らず、通常の価格で購入する人との不公平も生じます。

リファンド方式では、税込価格で店頭販売し、税関で持ち出しが確認されてから返金します。持ち出されない限り消費税相当額は戻らないため、転売を目的とした購入のメリットは小さくなります。

一方で、旅行者の利便性向上と免税店の事務負担の軽減も、見直しの観点に挙げられています。観光庁は、免税制度をインバウンド消費拡大の重要な施策として引き続き活用するため、消耗品の特殊包装や上限額を撤廃するとしています。その分、店舗には、正確な対象者の確認と購入記録情報の作成が求められます。

現行制度との違い

項目現行制度(〜10月31日)リファンド方式(11月1日〜)
販売価格税抜価格(免税)税込価格(課税)
免税の成立販売時出国時に税関が持ち出しを確認したとき
消費税相当額販売時に免除確認後に免税店が返金
対象物品一般物品と消耗品に区分。消耗品は5千円〜50万円で、特殊包装が必要区分、上限額、特殊包装、用途要件を廃止(金・白金の地金など一部を除く)
購入下限額5千円〜5千円〜(税抜価額で判定。区分なし)

販売から返金までの流れ

旅券で免税購入対象者を確認し、必要事項を説明したうえで、税込価格で販売します。販売のたびに購入記録情報を国税庁の免税販売管理システムへ送信します。購入者は購入日から90日以内の出国時に税関で確認を受け、免税店は税関確認情報を取得してから、消費税相当額を返金します。2026年11月1日に購入した場合、確認期限は翌年1月30日です。

店舗で実施すること

  • 購入者への説明:購入日から90日以内の出国時に、手荷物を預ける前に税関で確認を受けること、物品を提示できるようにすること、輸出しなければ消費税が徴収され罰則の対象になることを、口頭で確認を促しながら説明します。
  • 確認はレシート1枚の単位:同じ購入記録情報の商品を1つでも持っていなければ、すべて免税になりません。購入は、出国時に持ち出せる数量までと案内しましょう(別送は2025年3月31日に廃止されています)。
  • 高額商品:単価100万円(税抜)以上は、ブランド名や型番などの「商品情報詳細」が必須です。シリアル番号がある場合は、あわせて入力します。
  • 送信と保存:購入記録情報は販売の都度送信します。まとめて送信(バッチ処理)すると要件を満たしません。購入記録情報と税関確認情報は、7年間保存します。
  • 日本人の購入者:旅券に加えて、在留証明、戸籍の附票の写し、またはマイナンバーカード(国外転出の記載があるもの)を確認します。入力は、証明書類の種類と国外転出日の2項目です。詳しくは日本人一時帰国者への免税対応手順もご覧ください。

経理処理と返金

税込販売の時点では課税売上げとして処理し、税関確認情報の保存後に免税売上げへ振り替えます(都度でも月次の一括でも可)。販売から90日を超えて確認されない場合は、課税販売が確定します。返金方法は法令に定めがなく、銀行振込やカード・アプリへの送金などが考えられ、委託もできます。自社で返金する場合は、資金移動業の登録が必要になることがあります。

【店舗の状況別】リファンド方式に向けた準備

これから免税店になる店舗と、すでに運営している店舗では、必要な準備が異なります。

これから免税店になりたい店舗

許可申請とあわせて、購入記録情報の送信と税関確認情報の取得を自社で行うか委託するか、返金の方法、手続マニュアルと多言語の説明資料、税込販売や振替に対応できるレジ・会計の運用を決めておきましょう。

すでに免税店を運営している店舗

  • 電子化対応済み(届出書を提出済み):11月1日に新制度の一般型免税店とみなされ、許可の再申請は不要です。手続委託型も、委託関係に変更がなければ引き続き委託できます。
  • 電子化未対応(10月31日までに届出書が未提出):同日をもって許可の効力が失われます。免税販売を続ける場合は、改めて許可申請書を提出する必要があります。
  • レジ・運用:利用中のPOSや承認送受信事業者に、税込販売、購入記録情報(バージョン3)の送信、税関確認結果の照会への対応を確認します。取消や訂正は「洗替方式」に統一され、販売から90日を超えたものなどは取り消せないため、返品時のルールも決めておくと安心です。

免税POSレジを選ぶ5つのチェックポイント

リファンド方式では、販売ごとの送信から税関確認結果の取得、返金・経理までをシステムで扱います。POSレジを選ぶときは、次の点を確認してみてください。

  1. 購入記録情報を販売のたびに送信でき、受信結果(OK・NG、エラーコード)に応じて再送や補正ができるか
  2. 税関確認結果を取得し、返金の管理や免税売上げへの振替につなげられるか(「免税不可」の扱いを含みます)
  3. 旅券番号を正確に読み取れ、日本人購入者の証明書類の種類と国外転出日を入力できるか
  4. 単価100万円以上の商品情報詳細やシリアル番号、商品分類(任意項目ですが、税関での確認を円滑にします)に対応できるか
  5. 既存システムやEC、多店舗運用との連携、制度変更時のアップデートとサポート体制は十分か

よくある質問

Q. 免税で購入できる最低金額はありますか。

A. 同じ店舗での販売合計が、税抜で5千円以上であることが目安です。リファンド方式では、一般物品と消耗品の区別なく判定されます。

Q. ECサイトでも免税販売はできますか。

A. 免税店の販売場は、実在する店舗を指します。ウェブサイト上の販売の場所は、販売場に該当しません。

Q. 購入者が90日以内に税関の確認を受けなかった場合は、どうなりますか。

A. 免税が成立しないため返金は行われず、課税販売として扱われます。

まとめ

免税店になるには、許可要件の確認、税務署への申請、購入記録情報の提供等の方法と返金方法の決定が欠かせません。11月1日からのリファンド方式は、不正利用を防ぎながら制度を使いやすくする見直しですが、販売から返金、経理処理までの運用を見直す機会にもなるのではないでしょうか。POSレジは、販売ごとの送信、税関確認結果の取得、返金・経理との連携に対応できるかが、選ぶときの大切な視点です。

参考

ORANGE POSは、店舗の運営に合わせたカスタマイズや、基幹システム・ECとの連携に対応するタブレットPOSです。免税機能やリファンド方式への対応も標準機能として備えています。POSの導入やお困りごとは、お気軽にご相談ください。