免税体験隊!ベトナム人のトゥンくん、銀座で免税ショッピング
日本で普通に生活していて、消費税分を免税した買い物を体験することはなかなかありません。ベトナムから来日しているエンジニアのトゥンさんが、家族へのお土産を買いに銀座に行くということで、どんなふうに免税でのお買い物をしたのか、同行して体験してみました。
2014年10月に、訪日外国人旅行者の誘致を目的として、免税対象品に爆買い品目といわれる消耗品(食品類、飲料類、薬品類、化粧品類その他の消耗品)が加えられたこと、さらに免税店が2万9047店に増加したことが大きく影響し、2013年よりも2兆円消費額が増加しています。
地方の免税店はこれからも増加が見込まれていますが、実際に日本人が免税での買い物をするには、「海外へのお土産」として購入し、国外に持ち出す(実質の輸出)か、海外居住をしながら日本に里帰りした時に免税店で買い物をするしかありません。
まずは老舗の百貨店へ。
文房具売場でボールペンを試し書きして、気に入ったシルバーのボールペンを購入しました。文房具は一般品にあたり、税別10,001円以上で免税になります。消費税込みの金額を現金で支払いました。
次に向かったお菓子売場では、ちょうど3/3だったため、ひなあられや桃の節句のお菓子がたくさん並んでいました。食品は消耗品にあたるため、税別5,001円以上で免税になります。日本の風習が珍しい、といろいろ購入。ここでも消費税込みの金額を現金で支払いました。
トゥンさんは免税カウンターで、購入した消耗品と一般品、レシート、パスポートを提出。
パスポートで確認されたところは、「来日して6ヶ月以内であること」「入国スタンプが押されていること」。短期滞在のトゥンさんは免税での買い物ができるようで、ちょっとほっとしていました。
外国人でも長期滞在、居住している場合は免税対象にならないので注意です。
レシートは対象金額を超えていること、購入品が免税対象であることの確認をし、免税手続きに入ります。
消耗品はここで専用の袋に梱包されます。出国前に、この袋を開けてしまうと、「OPENED」と文字が出てきて、開封した印になってしまいます。(確認のため一部開封しました。ひなあられはトゥンくんとスタッフが美味しくいただきました)
出国前に開封すると、空港の税関で免税された分の還付金を返納しなければなりません。
一般品は梱包されないので、国内で使用しても特に問題ないそうです。
こちらは買い物客に渡される購入記録票の控え。購入記録票の原本はパスポートにはりつけられ、割印が押されます。
このほか、購入者誓約書は購入者がサインをし、免税店側に一定期間保管の義務があります。税関から求められた場合には提出の必要があるとのこと。
還付金は消費税8%から、免税処理手数料1.1%を引いた6.9%分です。これは小売店によって違います。
百貨店など、たくさんのテナントが入っているような業態では、店子ごとに免税処理を行うよりも、一括で処理することが多く、そのような場合は処理手数料を徴収しているようです。
値札は税込み表示。
免税カウンターでは消耗品の梱包と免税書類の出力、消費税の還付が現金で行われる。
免税処理手数料が1.1%で、正味6.9%の還付。
なお、領収書は免税カウンターで免税処理済み金額の手書きのものをもらった。
こちらでは、免税ができるレジを案内され、パスポートを提示することで消費税8%を免税した会計を行い、現金やクレカで支払います。会計時に免税されるため、還付金の計算の必要がありません。
値札は税別表示になっていて、観光客は値札どおりの金額を払えばOK。衣料品は一般品のため、10,001円以上で免税対象になります。
一般品なので普通に袋に入れただけで、日本での使用も大丈夫とのこと。
値札は税別表示。
消耗品と一般品は別会計。
消耗品は梱包し、未開封で国外へ持ち出す。
一般品は梱包はせず、日本国内での使用も特に問題ない。
日本では店舗ごとの還付方式をとっているため、店舗スタッフの負担が大きいように感じました。
また、免税カウンターや免税レジでの行列も多く、店舗の混雑は買い物客離れを招きかねません。免税店になることによって売上がアップしたお店も多いと思いますが、免税処理の自動化が少しでも進むことによって、さらなる売上が見込めるかもしれません。
お買い物に同行させてくれたトゥンさん、ありがとうございました!
訪日外国人観光客の消費額
昨年2015年の訪日外国人の旅行消費額は3兆円を超え、そのうち41.7%が買い物による消費でした(下図参照)。※観光庁発表「訪日外国人消費動向調査」より2014年10月に、訪日外国人旅行者の誘致を目的として、免税対象品に爆買い品目といわれる消耗品(食品類、飲料類、薬品類、化粧品類その他の消耗品)が加えられたこと、さらに免税店が2万9047店に増加したことが大きく影響し、2013年よりも2兆円消費額が増加しています。
地方の免税店はこれからも増加が見込まれていますが、実際に日本人が免税での買い物をするには、「海外へのお土産」として購入し、国外に持ち出す(実質の輸出)か、海外居住をしながら日本に里帰りした時に免税店で買い物をするしかありません。
免税体験スタート!
ベトナム人エンジニアのトゥンさんは、日本に短期滞在して仕事をしています。もうすぐ帰国するため、家族へのお土産を買いたい!と銀座へやってきました。まずは老舗の百貨店へ。
一般品と消耗品を別々にお会計
文房具売場でボールペンを試し書きして、気に入ったシルバーのボールペンを購入しました。文房具は一般品にあたり、税別10,001円以上で免税になります。消費税込みの金額を現金で支払いました。
次に向かったお菓子売場では、ちょうど3/3だったため、ひなあられや桃の節句のお菓子がたくさん並んでいました。食品は消耗品にあたるため、税別5,001円以上で免税になります。日本の風習が珍しい、といろいろ購入。ここでも消費税込みの金額を現金で支払いました。
免税カウンターでの処理
免税処理をしてもらうために、購入品とレシートを持って免税カウンターへ行くと、外国人観光客の方が順番を待っていました。カウンターには、外国人スタッフがずらりと並んでいます。皆さん中国語や英語で対応されています。トゥンさんは免税カウンターで、購入した消耗品と一般品、レシート、パスポートを提出。
パスポートで確認されたところは、「来日して6ヶ月以内であること」「入国スタンプが押されていること」。短期滞在のトゥンさんは免税での買い物ができるようで、ちょっとほっとしていました。
外国人でも長期滞在、居住している場合は免税対象にならないので注意です。
レシートは対象金額を超えていること、購入品が免税対象であることの確認をし、免税手続きに入ります。
消耗品はここで専用の袋に梱包されます。出国前に、この袋を開けてしまうと、「OPENED」と文字が出てきて、開封した印になってしまいます。(確認のため一部開封しました。ひなあられはトゥンくんとスタッフが美味しくいただきました)
出国前に開封すると、空港の税関で免税された分の還付金を返納しなければなりません。
一般品は梱包されないので、国内で使用しても特に問題ないそうです。
免税書類が作成されます
パスポートリーダーで旅客情報を読み取り、免税書類の作成を行います。こちらは買い物客に渡される購入記録票の控え。購入記録票の原本はパスポートにはりつけられ、割印が押されます。
このほか、購入者誓約書は購入者がサインをし、免税店側に一定期間保管の義務があります。税関から求められた場合には提出の必要があるとのこと。
現金での還付
レシートには免税済みのハンコが押され、消費税が現金で還付されました。還付金は消費税8%から、免税処理手数料1.1%を引いた6.9%分です。これは小売店によって違います。
百貨店など、たくさんのテナントが入っているような業態では、店子ごとに免税処理を行うよりも、一括で処理することが多く、そのような場合は処理手数料を徴収しているようです。
百貨店の免税処理、まとめ
店子ごとに消費税込みの会計を行い、レシートと購入物品とパスポートを持って免税カウンターへ持ち込む。値札は税込み表示。
免税カウンターでは消耗品の梱包と免税書類の出力、消費税の還付が現金で行われる。
免税処理手数料が1.1%で、正味6.9%の還付。
なお、領収書は免税カウンターで免税処理済み金額の手書きのものをもらった。
専門店での免税処理はどうなっている?
百貨店だけでなく、他のお店も見てみたい!とトゥンくん。専門店では百貨店とは違う免税処理方法かもしれません。アパレル専門店の場合
続いて、アパレルの専門店へやってきました。こちらでは、免税ができるレジを案内され、パスポートを提示することで消費税8%を免税した会計を行い、現金やクレカで支払います。会計時に免税されるため、還付金の計算の必要がありません。
値札は税別表示になっていて、観光客は値札どおりの金額を払えばOK。衣料品は一般品のため、10,001円以上で免税対象になります。
一般品なので普通に袋に入れただけで、日本での使用も大丈夫とのこと。
ドラッグストアの場合
アパレル専門店と同じく、免税レジと通常のレジが分かれており、パスポートを提示することで消費税8%を免税した会計を行います。消耗品と一般品(血圧計など、家電系)は別会計で、消耗品は梱包されます。出国するまで開封してはいけないのは、百貨店での買い物と同様です。専門店の免税処理、まとめ
免税レジでパスポートを提示することで消費税8%を免税した会計を行い、現金やクレカで支払う。値札は税別表示。
消耗品と一般品は別会計。
消耗品は梱包し、未開封で国外へ持ち出す。
一般品は梱包はせず、日本国内での使用も特に問題ない。
免税体験を終えて
百貨店と専門店では処理の方法が違うことが分かりました。日本では店舗ごとの還付方式をとっているため、店舗スタッフの負担が大きいように感じました。
また、免税カウンターや免税レジでの行列も多く、店舗の混雑は買い物客離れを招きかねません。免税店になることによって売上がアップしたお店も多いと思いますが、免税処理の自動化が少しでも進むことによって、さらなる売上が見込めるかもしれません。
お買い物に同行させてくれたトゥンさん、ありがとうございました!