誤解しがちなモバイルファーストアーキテクチャ、本当の意味は?
スマートフォンは2000年代前半に登場してからわずか10数年でほぼ1人に1台という時代になりました。
昔主流だった携帯電話のPHSやガラケーは画面と文字入力ボタンが分かれていますが、スマホは画面とボタンが一体化しディスプレイ上で表示されるようになりました。スマホは通話・メール・カメラ・チャット・ウェブサイトの検索など、一台あれば日常のほぼ全ての場面に用いることができます。また、スマホだけではなくタブレットを保有する人も増えています。
モバイル端末を保有する人が多くなったからこそ、操作しやすいウェブサイトの設計が重要視されるようになってきました。以下では、モバイル端末に向けて最適化したウェブサイト設計のことを指す「モバイルファーストアーキテクチャ」について解説します。
モバイル端末は持ち運びができるため、どこにいても見たいウェブサイトを閲覧することができます。そのため、据え置きのパソコンに比べて閲覧時間が長いモバイル端末向けのウェブサイト構築が重要であるという認識が徐々に広まってきています。
モバイルファーストアーキテクチャにおいては、スマートフォンでウェブサイトを表示した時に一目で情報が伝わるように設計しなければいけません。また、スマートフォンは画面を直接タッチするため、操作のしやすさも考える必要があります。
以下の図は総務省が2018年5月25日に発表したスマートフォンの利用状況についての調査結果で、この調査は2017年11月~12月にかけて行われました。
こちらは個人が利用しているインターネット機器についてまとめられたものですが、38,630人の調査対象者のうち77.8%の人がインターネットを利用していると回答し、全体の54.2%の人がスマートフォンを利用、パソコンは48.7%の人が利用していることがわかりました。
こちらは年代別インターネット利用機器の状況についてまとめられたものです。
このグラフからは50~59歳までの世代でスマートフォン利用者数がパソコンを利用している人の割合より高いことがわかりました。
また、こちらはLINEが実施した2017年下期に行われたインターネット利用調査です。15歳~59歳の計763人に訪問調査を行なったところ、次のような結果となりました。
スマホ利用者が85%、PC利用者が46%で両方とも利用するという人は39%、スマホのみ利用する人は46%、PCのみは7%という結果となりました。
この数字を見ると、スマートフォンを利用している人に配慮したウェブサイトの設計が必要であることがわかるのではないでしょうか。調査ではスマートフォンとPCのみですが、タブレット端末を利用している人も少なからずいるはずです。
ECサイトの場合、売りたいものは商品かサービスです。
何を強調すべきか、また商品かサービスを得ることでどのようなメリットがあるのかという点をサイトに盛り込むことでユーザがウェブサイトから購入する機会を高めることに繋がります。
スマホを日常的に利用している人であれば、次のようなポイントでストレスを感じることがあるでしょう。
例えば、
といったようなユーザがウェブサイトを操作しやすいような施策が必要です。
あまりにも解説が長くなる場合は別のページにコンテンツを用意するなどして、ユーザがランディングページに訪問した際に一目でわかるような簡潔な解説を心がけることも大切です。
レスポンシブデザインはPCやモバイル端末でウェブサイトの雰囲気を大幅に変える必要がなく設定を一括で行うことができるため、別々の設定をする必要がなく便利です。
スマホ(もしくはタブレット)とパソコンを併用するユーザはまずスマホで情報を得てからパソコンでじっくりウェブサイトを閲覧する人がほとんどであるため、PC向けのウェブサイト構築も軽視するべきではありません。先ほどのLINEの調査では、パソコンとスマートフォンを併用する人の割合は39%であるため、パソコンを利用する人向けにウェブサイトを使いやすいように設計することも同じくらい重要です。
ウェブサイトの最適化を行うためには、ユーザがどのようなことについて知りたいかをよく理解し、必要な情報を精査してわかりやすいように配置することや、操作ミスをなくすための施策を行うことです。その意味では、モバイルファーストというよりは「ユーザファースト」と言い換えた方がいいかもしれません。ユーザからどのように見えているかが一番大事なことだからです。
スマホやタブレットといった利用者が増えているモバイル端末で表示させるウェブサイトを使いやすく設定することで、ユーザのページからの離脱を防ぎコンバージョンにつなげることができます。
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昔主流だった携帯電話のPHSやガラケーは画面と文字入力ボタンが分かれていますが、スマホは画面とボタンが一体化しディスプレイ上で表示されるようになりました。スマホは通話・メール・カメラ・チャット・ウェブサイトの検索など、一台あれば日常のほぼ全ての場面に用いることができます。また、スマホだけではなくタブレットを保有する人も増えています。
モバイル端末を保有する人が多くなったからこそ、操作しやすいウェブサイトの設計が重要視されるようになってきました。以下では、モバイル端末に向けて最適化したウェブサイト設計のことを指す「モバイルファーストアーキテクチャ」について解説します。
モバイルファーストアーキテクチャとは何か?
モバイルファーストアーキテクチャとは、スマホなどのモバイル端末を利用しているユーザが使いやすいようにウェブサイトを設計することです。モバイル端末は持ち運びができるため、どこにいても見たいウェブサイトを閲覧することができます。そのため、据え置きのパソコンに比べて閲覧時間が長いモバイル端末向けのウェブサイト構築が重要であるという認識が徐々に広まってきています。
モバイルファーストアーキテクチャにおいては、スマートフォンでウェブサイトを表示した時に一目で情報が伝わるように設計しなければいけません。また、スマートフォンは画面を直接タッチするため、操作のしやすさも考える必要があります。
モバイルファーストアーキテクチャが必要になる理由
日本では特にスマートフォンの保有数が年々増加しています。以下の図は総務省が2018年5月25日に発表したスマートフォンの利用状況についての調査結果で、この調査は2017年11月~12月にかけて行われました。
こちらは個人が利用しているインターネット機器についてまとめられたものですが、38,630人の調査対象者のうち77.8%の人がインターネットを利用していると回答し、全体の54.2%の人がスマートフォンを利用、パソコンは48.7%の人が利用していることがわかりました。
こちらは年代別インターネット利用機器の状況についてまとめられたものです。
このグラフからは50~59歳までの世代でスマートフォン利用者数がパソコンを利用している人の割合より高いことがわかりました。
また、こちらはLINEが実施した2017年下期に行われたインターネット利用調査です。15歳~59歳の計763人に訪問調査を行なったところ、次のような結果となりました。
- 「スマホ」でのインターネット利用者は全体の85%。対して「PC」での利用者は46%
- 構成比として最多は「スマホのみ」での利用者で、約半数。「スマホとPC」の併用者は4割弱
- 「PCのみ」での利用者はわずか7%
出典:LINE
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/2002
スマホ利用者が85%、PC利用者が46%で両方とも利用するという人は39%、スマホのみ利用する人は46%、PCのみは7%という結果となりました。
この数字を見ると、スマートフォンを利用している人に配慮したウェブサイトの設計が必要であることがわかるのではないでしょうか。調査ではスマートフォンとPCのみですが、タブレット端末を利用している人も少なからずいるはずです。
モバイルファーストアーキテクチャのために必要な要素
モバイルファーストアーキテクチャではどのようなことを行うのでしょうか。モバイルファーストアーキテクチャにおいて必要な要素を次に挙げてみます。閲覧者へ伝えたいことを明確にする
ウェブサイトを一から設計する場合やリニューアルする場合、まずウェブサイトに訪問したユーザに何を伝えたいかを明確にする必要があります。ECサイトの場合、売りたいものは商品かサービスです。
何を強調すべきか、また商品かサービスを得ることでどのようなメリットがあるのかという点をサイトに盛り込むことでユーザがウェブサイトから購入する機会を高めることに繋がります。
シンプルかつ操作性が高いデザイン設計
スマホ向けにウェブサイトをデザインする場合、使いやすさは最重要ポイントです。スマホを日常的に利用している人であれば、次のようなポイントでストレスを感じることがあるでしょう。
- 間違って違うリンクを押してしまった
- ウェブサイトが雑然としていてどこに知りたい情報があるのかわからない
- スクロールがしにくい
- 文字を入力するスペースが小さい
例えば、
- 必要な情報が整理されている
- 手順がわかりやすい
- ボタンが押しやすい、文字が入力しやすい
- 画像がズームできて細かいところまで見やすい
といったようなユーザがウェブサイトを操作しやすいような施策が必要です。
無駄な情報をそぎ落として整理する
情報量が多いことは良いことのように思えますが、整理されていない情報は読み手に混乱をもたらすこともあります。情報が伝わるように表示するものを整理する必要があり、無駄なものはないかを見直しをするべきです。あまりにも解説が長くなる場合は別のページにコンテンツを用意するなどして、ユーザがランディングページに訪問した際に一目でわかるような簡潔な解説を心がけることも大切です。
近年主流のレスポンシブデザイン
近年、デスクトップパソコンやスマホで似たようなデザインを表示させるものがありますが、これを「レスポンシブデザイン」と呼びます。レスポンシブデザインは、デバイスの画面のサイズに合わせてウェブページを表示させるものですが、近年はPC・スマホ・タブレットに合わせたデザインがあらかじめ設計されています。レスポンシブデザインはPCやモバイル端末でウェブサイトの雰囲気を大幅に変える必要がなく設定を一括で行うことができるため、別々の設定をする必要がなく便利です。
モバイルファーストに偏りすぎない
モバイルファーストは大切ですが、パソコン向けのウェブサイト設計も軽視すべきではありません。なぜなら、中にはスマホとパソコンを併用する人や、パソコンのみしか閲覧しないという人も少なからずいるからです。スマホ(もしくはタブレット)とパソコンを併用するユーザはまずスマホで情報を得てからパソコンでじっくりウェブサイトを閲覧する人がほとんどであるため、PC向けのウェブサイト構築も軽視するべきではありません。先ほどのLINEの調査では、パソコンとスマートフォンを併用する人の割合は39%であるため、パソコンを利用する人向けにウェブサイトを使いやすいように設計することも同じくらい重要です。
まとめ
モバイルファーストアーキテクチャはモバイル端末向けのウェブサイト設計を最初に行うことではなく、ユーザにとって使いやすいウェブサイトの最適化を行うことです。ウェブサイトの最適化を行うためには、ユーザがどのようなことについて知りたいかをよく理解し、必要な情報を精査してわかりやすいように配置することや、操作ミスをなくすための施策を行うことです。その意味では、モバイルファーストというよりは「ユーザファースト」と言い換えた方がいいかもしれません。ユーザからどのように見えているかが一番大事なことだからです。
スマホやタブレットといった利用者が増えているモバイル端末で表示させるウェブサイトを使いやすく設定することで、ユーザのページからの離脱を防ぎコンバージョンにつなげることができます。