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ビジュアル検索がECの検索を変える?!「今欲しいもの」を直感サーチ!

「雑誌で見た流行りのワンピースが気になる」、「友達が持っていたバッグがほしい」。そんな曖昧な購買ニーズを持つユーザーは潜在的に多くいると考えられます。

しかし、従来のテキストでの検索や、カテゴリーでの検索では思ったような検索結果が求められるとは限りません。そこでビジュアル検索が改めて注目を集めています。

ビジュアル検索は、画像に似た商品やアイテムを検索結果として表示するテクノロジーです。ビジュアル検索とAI技術の組み合わせにより、ECサイトにおいて直感的で便利なサーチを実現できるようになりました。
主に、SHOPLISTなどファストファッション業界でビジュアル検索が導入され始めており、利便性の高い検索方法を今後使いこなすユーザーは増えていくと考えられています。

より直感的なサーチを可能にするビジュアル検索

インターネットで検索する際、「形は具体的に思い浮かぶのに名前が分からない」、「どんなキーワードで検索したらいいのか分からない」と困ることはありませんか?これは通販を利用する消費者の悩みでもあります。
ビジュアル検索は、より直感的なサーチ方法として、ECサイトにおいても活用が期待されている検索方法です。

ビジュアル検索とは

ビジュアル検索とは、画像のピクセル値を分析することによって、それと似たものを検索結果に出す検索方法のことです。
「バッグ 茶色」というキーワードで検索をかけると何万件も商品が出てきてしまいますが、画像をアップしてビジュアル検索をすれば、アップした画像と同じような商品のみが検索候補に上がってくるというわけです。
ECサイトにおけるビジュアル検索のメリットについては、「ECサイトでビジュアル検索!ビジュアル検索はEコマースにこそ使える!(https://ec-orange.jp/ec-media/?p=10887)」に詳しく掲載されています。

AIによってビジュアル検索は進化

ビジュアル検索は、2010年にすでに「Google Goggles(グーグル・ゴーグル)」という機能が登場していました。また、2016年にはサーチエンジン「Bing」がビジュアル検索機能をアプリに追加しています。
技術としては以前から存在していたビジュアル検索ですが、近年AIと組み合わせて使うことによって、さらにECサイトに使いやすい技術へと進化しています。

ビジュアル検索+AI「Google Lens」

AIを活用したビジュアル検索の代表格がGoogle Lens(グーグル・レンズ)です。
Google Lensは、画像認識アプリとしてグーグルが開発したもので、スマホのカメラを対象に向けるとさまざまな情報を提示する機能のことです。
カメラを向けるだけで建物の名称や、写真に写った文字情報を認識、抽出することができます。
2017年には、次の3つの機能が新たにくわわりました。
  • Real-time results(リアルタイム結果)
  • Smart text selection(スマート テキスト検索)
  • Style matching(スタイル・マッチング)

Real-time results(リアルタイム結果)

従来のGoogle Lensは、撮影した写真のみの情報しか調べることができませんでした。しかし、この新機能によって、わざわざ撮影しなくてもカメラに写っている映像の情報をリアルタイムで取得することができます。バーコードを読み取ったり、建物をタップすると、Googleアシスタント(AI)が情報を表示します。

Smart text selection(スマート テキスト検索)

Smart text selection(スマート テキスト検索)は、画像の中にある特定の文章を選択する機能です。単語を翻訳したり、調べたいキーワードだけをピックアップすることができます。
名刺を写して、名前やアドレスといった情報のみを抽出することも可能です。

Style matching(スタイル・マッチング)

ECサイトにもっとも関係が深いといえる機能が、このStyle matching(スタイル・マッチング)です。これは撮影した被写体と似ているものを検索して表示する機能です。
また、写したアイテムの商品情報を表示させることもできます。
これも、Googleアシスタントが検索に一役買っています。

AQUOS sence(アクオスセンス)などでGoogle Lensが使える

現在、Google Lensは、すべてのAndroid端末で使用できます。auの「AQUOS sence(アクオスセンス)」の取扱説明書には、ビジュアル検索についての項目が記載されています。
なお、iOS端末で使用するためには、Googleフォトアプリを最新版にアップデートした上で、言語設定を英語に切り替える必要があります。これは、Google Lensが現在英語圏のユーザーに提供されているためです。

GoogleのスマートフォンPixelが日本上陸?

Google Lensが使いやすいGoogleのスマートフォンPixelはこれまで日本未発売でしたが、日本語の公式サイトが立ち上がり、いよいよ上陸するのではないかと期待が高まっています。
Pixelが国内で発売されるとビジュアル検索の認知も高まり、ECサイトの実装ニーズが高まるかもしれません。

・Google Pixel

画像出典:https://pixeljp.withgoogle.com/


アパレルにおけるビジュアル検索導入事例

ビジュアル検索は、アパレル業界でも主にファストファッションの分野に積極的な導入がみられます。

LINE「ショッピングレンズ」

LINEショッピングは、商品の検索と価格の比較をおこなうことができるサイトです。LINEを経由して購入することでLINEポイントを付与されることもあり、2018年6月には会員登録数が2,000万人を突破、掲載商品は6,000万点以上と発表されています。
このショッピングサイトに新たに追加された機能「ショッピングレンズ」は、LINEショッピングにおけるビジュアル検索機能です。
その場で撮影した写真か、保存している画像をアップロードすると、画像解析技術がLINEショッピングに掲載されている商品の中から類似のアイテムを検索結果として表示します。
LINE株式会社のECサービスチーム、LINEショッピングのプロジェクトリーダー田村氏は、Instagramのショッピング機能やGoolge Lensを活用した商品購入などの流れを意識した上で「ショッピングレンズ」を開発、導入したとしています。
・LINEショッピング

画像出典:https://ec.line.me/


フォーエバー21「ディスカバー・ユア・スタイル」

ファストファッションブランドであるフォーエバー21(Forever 21)は、ビジュアル検索エンジンであるドンデ・サーチ(Donde Search)とパートナー契約をかわし、シルエットや色などの要素を指定することで商品を検索できる「ディスカバー・ユア・スタイル」機能をリリースしました。
社長のアレックス・オク氏は、これによりオンラインショッピングの便利さと、店舗で好みのアイテムを見つける楽しさを融合できるとしています。

SHOPLIST「ビジュアル検索」

ファストファッションのECサイトである「SHOPLIST.com by CROOZ」は、ビジュアルAIレコメンデーションサービス「デクワス.CAMERA」を導入しました。
「デクワス.CAMERA」は、サイジニアが独自開発をおこなったものです。
従来のECサイトは、ユーザーの購入履歴や閲覧履歴、行動履歴などからオススメ商品を表示させるのが一般的でした。SHOPLISTは、ビジュアル検索を活用することで、履歴ではなく「今欲しいもの」、「気になって撮影していたアイテム」によるレコメンデーションをおこなうとしています。

・SHOPLIST

画像出典:https://shop-list.com/


まとめ

ビジュアル検索は、「今持っているワンピースと同じ色味の靴が欲しいんだけど‥‥」、「友達が持っていたあのアイテム、どこで買えるの?」といった言語化しづらい検索を可能にするテクノロジーです。ファストファッション業界を中心に、パイロット版やテスト版のビジュアル検索が実装されており、サービスに効果が見られれば順次さまざまなブランドでビジュアル検索機能の実装が拡大されていくと考えられます。
現在は、まだ進化途中といったところですが、AIの進化や学習によって、より便利になっていくのではないでしょうか。

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