Eビジネスを推進するORANGEシリーズ

EC-ORANGE
お役立ち資料ダウンロード ニュースレター登録

Web-EDIとは?2つの特徴と4つのメリット


WEB-EDIとは、EDIをWEBを通じて行うという意味です。

具体的には、企業間での受発注取引を電子的に行うEDI(Electronic Data Interchange)システムをインターネットを通じて行う手法のことを言います。

従来型EDIの「JCA手順(取引先データ交換標準通信制御手順)」では、アナログやISDNといった一般の電話回線を使用していましたが、一方で、Web-EDIはインターネット通信回線を使用して行います。





今後2024年を目処に一般電話回線網が廃止されると発表されており、こうしたインターネット回線網を使用したEDIへの移行準備が急速に進んで行くことでしょう。

ここでは、こうしたWEB-EDIについて詳しく解説します。



目次:





Web-EDIの2つの特徴



特徴1:ブラウザで操作できるためインストール作業不要



従来型のEDIは運用のために、専用のシステムを企業マシンにインストールしていました。

そのためPCの入れ替えやソフトウェアのアップデートをする際には、自社のEDIシステムが問題なく動作するかを慎重に確認する必要がありました。



一方、Web-EDIはブラウザベースで操作します。一般的なPC用ブラウザを使用してシステムにログインするため、PCの仕様を気にせずに操作が行えます。



特徴2:クラウドをベースにしたのものが7割



特徴1で述べた通り、Web-EDIはブラウザを経由して操作するシステムのため、クラウドを活用したソリューションと大変相性が良いです。

現在多くの企業向けに提供されているWeb-EDIシステムのおよそ7割がクラウドを活用しているそうです。



Web-EDIを導入する4つのメリット



メリット1:導入が容易



クラウドベースのサービスがほとんどであることから、専用システムよりも安価でスピーディな導入が可能です。「お試し導入」としてのスモールスタートや、システムの入れ替えにも容易に対応できます。



メリット2:専用回線ではなく汎用回線のため低コスト



汎用インターネット回線を使用するため、インターネット通信費用でシステムを利用できます。

電話回線を使用する従来型のEDIよりも格段に早く、安く通信ができるでしょう。



メリット3:最新の回線速度をそのまま利用できる



最新の通信環境を企業間取引で活用できることも大きなメリットです。

従来型EDIでは旧式の電話回線を利用した専用回線だったため、通信技術の発達から取り残され、今では通信速度が遅くて不便な仕様になってしまいました。



メリット4:最新のセキュリティ対策



通信の安全性については、必ずしも専用回線のほうが優れているとは限りません。

暗号化技術の発達により、現在のインターネット通信は非常にセキュアです。



導入する際に留意すべき注意点



Web-EDIの導入を検討する際に注意すべきことは、「取引先が導入しているWeb-EDIの仕様」です。特に通信プロトコルに注意しましょう。

主要なプロトコルは5種類あります。特定業界向けの通信仕様もあるため自社EDIシステムは複数の通信プロトコルをサポートするものを選んだほうが無難です。



WEB-EDIで採用されているプロトコルは主に以下の物です。



1:EDIINT AS2



インターネット技術の標準化団体 IETFが策定した国際標準規格です。

Amazonやウォルマート、カルフールなど、海外の大手販売業が推奨、流通業を中心に普及が進んでいます。

1取引あたりのデータ通信量が多く(1万明細以上にも対応)、リアルタイム処理を実現したい企業に最適です。



2:OFTP2



欧州の自動車標準化団体「Odette」が開発し、欧州の自動車業界を中心に利用されている通信プロトコルです。

自動車産業のグローバル化を受け、日本国内の自動車業界でも利用が進みつつあります。



3:ebXML MS



国際的なWebサービス標準化組織「OASIS」と、国連のEDI標準機関「UN/CEFACT」が策定した国際標準規格で、アジア圏を中心に普及が進んでいます。1取引あたりのデータ通信量が多く(1万明細以上にも対応)、リアルタイム処理を実現したい企業に最適です。



日本でも流通業をはじめ、JAMP-GP(産業環境管理業界)やMD-Net(日本医療機器ネットワーク協会)など、さまざまな業界で利用されています。



4:JX手順



従来型手順(JCA手順)の後継プロトコルとされる、日本独自の規格です。

中小企業に最適化した、低コストでの運用を実現する「PULL型」のシステムです。

ひとつの取引あたりのデータ量が少なく(1万明細まで)、小売、流通業を中心に採用されています。



5:SFTP



「SSH File Transfer Protocol」の略で、FTPで送受信するデータを「SSH」で暗号化する、対話的なファイル転送プロトコルです。
SSHの仕組みを利用して、セキュアな環境下でのファイル転送を実現します。

グローバルEDIや各種SaaSサービスとのデータ連携、企業内や企業間でのファイル交換などに幅広く利用されています。



まとめ



いかがでしたでしょうか。

WEB-EDIシステムは安価でセキュアなクラウドシステムとしてその活躍の場をどんどん広げています。

新EDIシステムへの移行をスムーズに進め、より便利で快適なペーパーレス取引を可能にしましょう。