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Foursquareが「現実の社会に対応」するオムニチャネルシステムを発表

一般的に、登場したての流行りのコンセプトにおいては、その言葉の示す本当の意味合いがはっきりと定義されにくいという

問題点があるものです。そして今回取り上げる「オムニチャネル」というコンセプトもこのようにまだ生み出されて間もない段階にあります。

数ヶ月ほど前に、「SearchCIO」サイト内の特集記事でアメリカの家電量販店Best Buyがオムニチャネルサービスを導入して業績を立て直しつつあるというトピックを取り上げていましたが、ここで言うオムニチャネルとは「複数の販売チャネルを上手にやり繰りする」、すなわち各携帯端末と実店舗の間でスムースに連携を行ったカスタマーサービスを実現するという事を意味していました。しかし、この概念にも変化が起きて、現在では「オムニ~」という概念の影響範囲は販売者だけでなく消費者側にまで広がっており、それもただ単に自社・競合他社のお客様という枠を超えた「消費者全員」に当てはまるのです。

十人十色の顧客傾向に合わせるように、ここにきてカスターサービスに求められる意味合い自体が変わってきているのです。この事は今週の「SearchCIO」サイト内特集記事でも取り上げられている様に、Eコマース企業の代表とも言えるFoursquareのこれまでの一連の事業展開の変化の中に見ることができます。

このFoursquareというアプリは、レストランやお店に入店するとそれが記録されてネット上にアップされるというシステムが人気を博して有名となりましたが、PandoDaily誌のジャーナリスト、マイケル・カーニー氏が指摘するようにこのスタイルはユーザーには大分飽きられてきているのが現状です。

しかしFoursquareが今週発表したところによると、同社のアプリがGrubHub Seamlessと業務提携することで、ただ単に「どのレストランにどの友人が行ったことがあるか」をチェックするだけでなく、GrubHub Seamlessとサービス提携するレストランの料理がオーダーできて、さらには家までデリバリーされるというサービスが実現しました。スマホ一つさえあれば家に居ながらにしてレストラン検索~オーダー~デリバリーまで全てまかなえてしまうという、まさに究極のカスタマーサービスと言えるでしょう。

ここでも十人十色の要望に応えるために企業のIT・マーケティング担当者が留意すべきことがはっきりと示されています。つまりカーニー氏が指摘しているところでもある「Foursquareはソーシャルかつ情報豊かなカスタマーサービスを実現させている」と言えるのです。

この提携プロジェクトはEコマース内の枠にとらわれずに小売業界全体に対応した好例であり、ここに最近のオムニチャネルの定義である「スムースなだけではなく、境界も取り払われたシステム」のカタチを見ることができます。

実際には道を挟んだ向かい同士のレストランがどちらもGrubHub SeamlessやFoursquareのサービスと提携しているということもあるでしょう。しかし、単純に客を取り合うというレベルを超えて、Foursquareを通して得られる顧客情報を活用することでより個々の利用客の状況にしっかりと対応したサービスの展開が可能となり、結果的には両者にとって大きなプラスとなるのです。

今回の業務提携でFoursquareとしてはこれまでのレビュー投稿、マップ掲載、ソーシャルメディア対応機能に加えて実際に「商品の購買」も可能とすることができ、まさに携帯端末のスクリーンと実店舗の間に存在するギャップを埋める形で終始スムースなサービスの展開を実現するに至りました。

カーニー氏は「今の時代は、消費者は身の回りの実世界に目を向けずにデバイスのスクリーンに釘付けになってしまっている」と指摘しますが、今回のFoursquareの動きはむしろこの状況を逆転させるシステムという点で大きな役割を果たしていると言えます。つまり、ここでは最新テクノロジーが「あくまでも私たちが身の回りに存在する実世界とのつながりをもって新たな発見を見出すことをアシストするための道具」として使用されるために進化したのです。

こうして見てみると、Foursquareは我々の生活に大変密接な関連性をもたせた業務プロジェクトを実現化することに成功したと言えます。

この記事はFoursquare debuts an omnichannel strategy made for the real worldを海外小売最前線が日本向けに編集したものです。

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