【2018最新版】イオンがマーケットプレイス事業へ参入。大手小売のEC事業はどうなる?
「イオンがEC事業に参入するらしいけど、これから大手小売がECに手を出しはじめるのかな…」
と思っている方。
イオンがECのマーケットプレイスへ参入する計画を明らかにしました。
大手小売の動きを知ることで、今あるECサイトを生き残らせるための対策が早めにできるので、情報のキャッチアップは欠かせません。
とはいえ、大手小売の動向を追い続けるのは難しいですよね。
そこで、この記事では、
いまの状況を軽くおさえるだけでも、対策を考える糸口になります。
まずはこの記事で、大手小売のEC参入について状況をつかみましょう!
EC業界におけるマーケットプレイスとは、「物の取引の場を提供するサービス」のことを指しています。
BtoBでは企業と企業のマッチングにフォーカスしたサービスを提供したり、BtoCでは商品売買の機能やサポートを提供、CtoCではより信頼できる売買サービスの提供に力を入れるなど、ターゲットによってメインとなるサービスに差は生まれています。
Amazonのマーケットプレイスは分かりやすい例ですので、「Amazonのマーケットプレイスとは?出品・購入の流れをそれぞれ解説」もぜひ参考にしてください。
ポイントは
これは今までにない投資額で、過去3年と比べてもその額は2倍以上。
そして、ECの売上比率を現状の0.7%から12%へ伸ばしていく方針で、ITやデジタルへの意気込みが感じられます。
イオンが構築したマーケットプレイスへ、中小企業、一次生産者、その他小売店、テナントなどの出店を募り、EC化を進める方針です。
具体的には今ある流通ネットワークを活かして、地域で採れた野菜や魚など、地場産業による食品の提供を強化していく方針です。イオンのマーケットプレイスに地場産業の企業や一次生産者、小売店などが出店することで、品ぞろえを豊富にし、活性化を狙います。
Amazonや楽天がまだ取り切れていない、食品のEC市場を狙おうという考えが見えます。
ECサイトで購入した商品の受け取り場所やその方法を増やす考え
イオンのEC事業への参入には「今の店舗や流通を活かしながら、ITやデジタルの力を使ってさらに事業を加速させる」という狙いが感じられます。
もう一度イオンのEC事業について、ポイントをおさらいすると
しかし2018年4月から、ビックカメラは楽天と本格的に提携し、ビックカメラの商品はもちろんのこと、独自商品の開発や設置工事なども行っていくと発表。
3年後は売上目標は1.2兆円を掲げています。
「もっと効率よく買いものしたい」「より早く配送してほしい」「家電の設置までしてほしい」などの需要に応えるネットショップを作る方針です。
主な特徴は
これにより、店舗で試着や採寸をして、取り寄せたり直したりした洋服は自宅に届けることが可能です。
お客さまは洋服を持ち帰る手間がなく、利便性アップにつながります。
また、店舗には在庫を常に用意する必要がなく、省スペースになるメリットがある施策です。
採寸の情報はユニクロのデータベースに残されているので、2回目からは店舗へ行かなくてもネットだけで買いものが完結します。
セールと組み合わせて認知を広げる戦略など、新しい取り組みをお客さまに知ってもらう方法も参考になりますね。
家具は商品の一つ一つが大きく、スペースに対する在庫量が確保しにくいのがネックです。
しかしながら、「店舗で見た商品をECサイトで注文してもらう」という流れができれば、スペースはそこまで必要ありません。
また、イケアはこれまで対応していなかった小物配送も可能となっています。
ここまで、大手小売のEC事例を
店舗とECサイトを別々に運営するというよりは、
しかしこれはEC企業も同じことを考え始めており、実店舗を出すEC企業が増え始めました。
次は、EC企業のリアル店舗化も見ていきましょう!
また、延期が続いていたレジのないコンビニ「Amazon GO」もついにオープンしました。
◆「Amazon GO1号店がついにシアトルにオープン!レジがないAIコンビニの全貌とは」で詳しくお伝えしています。ぜひご覧ください。
ニューヨークやシアトルなどではAmazonBookStoreも展開しており、ECだけでは確保できなかった層のユーザーの獲得や、既存のEC顧客に新しい体験を提供しています。
もともとウォルマート子会社である西友と共同で新会社を設立し、「楽天西友ネットスーパー」を展開。年内にネットスーパー専用の配送拠点も開設する、ということです。
さらに事例を知りたいかたは「アメリカ大手小売企業にみるECサイトと実店舗販売の相互関係」をご一読ください!
まとめると、イオンは2020年までに
また、小売大手のEC参入について、
大手小売とEC企業はそれぞれの市場へ進出し始めている段階で、まだ対策はできます。ここからEC業界や小売業界はどう変化していくのか、融合がどのように進むのか、注目です。
と思っている方。
イオンがECのマーケットプレイスへ参入する計画を明らかにしました。
大手小売の動きを知ることで、今あるECサイトを生き残らせるための対策が早めにできるので、情報のキャッチアップは欠かせません。
とはいえ、大手小売の動向を追い続けるのは難しいですよね。
そこで、この記事では、
- イオンのEC事業に対する取り組み
- 大手小売のEC事例5選
- EC企業のリアル店舗化も進む
いまの状況を軽くおさえるだけでも、対策を考える糸口になります。
まずはこの記事で、大手小売のEC参入について状況をつかみましょう!
マーケットプレイスとは
イオンのEC事業について解説する前に、マーケットプレイスについて簡単におさらいしましょう。EC業界におけるマーケットプレイスとは、「物の取引の場を提供するサービス」のことを指しています。
BtoBでは企業と企業のマッチングにフォーカスしたサービスを提供したり、BtoCでは商品売買の機能やサポートを提供、CtoCではより信頼できる売買サービスの提供に力を入れるなど、ターゲットによってメインとなるサービスに差は生まれています。
Amazonのマーケットプレイスは分かりやすい例ですので、「Amazonのマーケットプレイスとは?出品・購入の流れをそれぞれ解説」もぜひ参考にしてください。
イオンのマーケットプレイス(EC事業)に対する取り組み
まずは、イオンのEC事業に対する取り組みを、2017年12月12日に発表された「イオングループ2020年に向けて」をもとにお伝えします。ポイントは
- 3年で5000億円を投資。EC化率は0.7%→12%へ
- 地場産業の提供など、食品分野のECを強化する
- リアル店舗のデジタル化で、連携を強める
1. 3年で5000億円を投資。EC化率は0.7%→12%へ
イオンは2020年に向けて、- IT
- デジタル
- 物流
これは今までにない投資額で、過去3年と比べてもその額は2倍以上。
そして、ECの売上比率を現状の0.7%から12%へ伸ばしていく方針で、ITやデジタルへの意気込みが感じられます。
イオンが構築したマーケットプレイスへ、中小企業、一次生産者、その他小売店、テナントなどの出店を募り、EC化を進める方針です。
2. 地場産業の提供など、食品分野のECを強化する
ECとはいえ、その範囲はさまざまですよね。イオンはECでも特に食品分野へ力を入れようとしています。具体的には今ある流通ネットワークを活かして、地域で採れた野菜や魚など、地場産業による食品の提供を強化していく方針です。イオンのマーケットプレイスに地場産業の企業や一次生産者、小売店などが出店することで、品ぞろえを豊富にし、活性化を狙います。
Amazonや楽天がまだ取り切れていない、食品のEC市場を狙おうという考えが見えます。
3. リアル店舗のデジタル化で、連携を強める
また、リアル店舗とECサイトの連携も、今後より進めていく考えを示しています。ECサイトで購入した商品の受け取り場所やその方法を増やす考え
- 店頭
- コンビニ
- 職場
イオンのEC事業への参入には「今の店舗や流通を活かしながら、ITやデジタルの力を使ってさらに事業を加速させる」という狙いが感じられます。
もう一度イオンのEC事業について、ポイントをおさらいすると
- 3年で5000億円を投資。EC化率は0.7%→12%へ
- 地場産業の提供など、食品分野のECを強化する
- リアル店舗のデジタル化で、連携を強める
出典:https://www.aeon.info/export/sites/default/ir/policy/pdf/AEON_Group_Medium-term_Management_Plan_jp.pdf次は、他の大手小売がどのようにEC事業を進めようとしているのかを見ていきます!
大手小売のEC事例5選
ここからは、大手小売のEC事例を- ビックカメラ
- GU
- 洋服の青山
- ユニクロ
- イケア
ビックカメラ:楽天と提携。EC事業へ本格的に参入
ビックカメラは以前まで、1つのショップとして楽天へ出店していました。しかし2018年4月から、ビックカメラは楽天と本格的に提携し、ビックカメラの商品はもちろんのこと、独自商品の開発や設置工事なども行っていくと発表。
3年後は売上目標は1.2兆円を掲げています。
「もっと効率よく買いものしたい」「より早く配送してほしい」「家電の設置までしてほしい」などの需要に応えるネットショップを作る方針です。
GU:商品情報をECサイトと連動させた店舗を開設
アパレルのGU(ジーユー)は、「実店舗の接客+ECの品ぞろえ」を両立した実店舗を、横浜市内に開設しています。主な特徴は
- 商品情報が表示される、モニター付きショッピングカード
- 商品をかざすとコーディネート例やレビューを見れる鏡
- 商品は「自宅へ配送もしくは店舗受け取り」が選択できる
洋服の青山:「店舗で試着、受け取りは自宅」を実現
洋服の青山では、大型タッチパネルやiPadを店舗に用意して、そこから注文できる仕組みを作りました。これにより、店舗で試着や採寸をして、取り寄せたり直したりした洋服は自宅に届けることが可能です。
お客さまは洋服を持ち帰る手間がなく、利便性アップにつながります。
また、店舗には在庫を常に用意する必要がなく、省スペースになるメリットがある施策です。
ユニクロ:店舗で採寸。セミオーダー品を自宅へ配送
ユニクロも、店舗で採寸した内容から作った商品を自宅へ配送するサービスを展開。こちらは期間限定で、ECサイトの特別商品を実店舗の売り場で販売していました。採寸の情報はユニクロのデータベースに残されているので、2回目からは店舗へ行かなくてもネットだけで買いものが完結します。
セールと組み合わせて認知を広げる戦略など、新しい取り組みをお客さまに知ってもらう方法も参考になりますね。
イケア:展示品の横にQRを掲載、読み取りでECサイトへ
イケアでは展示品の横にQRコードを掲載して、お客さまがそれを読み取るとECサイトへ行けるサービスを展開しました。家具は商品の一つ一つが大きく、スペースに対する在庫量が確保しにくいのがネックです。
しかしながら、「店舗で見た商品をECサイトで注文してもらう」という流れができれば、スペースはそこまで必要ありません。
また、イケアはこれまで対応していなかった小物配送も可能となっています。
ここまで、大手小売のEC事例を
- ビックカメラ
- GU
- 洋服の青山
- ユニクロ
- イケア
店舗とECサイトを別々に運営するというよりは、
- 店舗での強みをECに活かす
- 店舗とECをうまく連携させて、両方のメリットを活かす
しかしこれはEC企業も同じことを考え始めており、実店舗を出すEC企業が増え始めました。
次は、EC企業のリアル店舗化も見ていきましょう!
EC企業のリアル店舗化も進む
AmazonなどのEC企業がリアル店舗に進出する例も出てきました。Amazon
Amazonは米国で高級スーパー「ホールフーズ・マーケット」を買収するなど、EC大手企業によるリアル店舗への進出が進んでいます。また、延期が続いていたレジのないコンビニ「Amazon GO」もついにオープンしました。
◆「Amazon GO1号店がついにシアトルにオープン!レジがないAIコンビニの全貌とは」で詳しくお伝えしています。ぜひご覧ください。
ニューヨークやシアトルなどではAmazonBookStoreも展開しており、ECだけでは確保できなかった層のユーザーの獲得や、既存のEC顧客に新しい体験を提供しています。
楽天
日本のEC大手の楽天は、2018年1月26日アメリカの小売り最大手企業「ウォルマート」とEC分野で提携すると発表しました。もともとウォルマート子会社である西友と共同で新会社を設立し、「楽天西友ネットスーパー」を展開。年内にネットスーパー専用の配送拠点も開設する、ということです。
参考:https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2018/0126_01.htmlなお、大手小売のEC事業に関してはアメリカが先行しています。
さらに事例を知りたいかたは「アメリカ大手小売企業にみるECサイトと実店舗販売の相互関係」をご一読ください!
大手小売のEC企業への対応
ここまで、イオンのマーケットプレイス事業への参入を例に、大手小売のEC参入についてご紹介しました。まとめると、イオンは2020年までに
- 3年で5000億円を投資。EC化率は0.7%→12%へ
- 地場産業の提供など、食品分野のECを強化する
- リアル店舗のデジタル化で、連携を強める
また、小売大手のEC参入について、
- ビックカメラ:楽天と提携。EC事業へ本格的に参入
- ジーユー:商品情報をECサイトと連動させた店舗を開設
- 洋服の青山:「店舗で試着、受け取りは自宅」を実現
- ユニクロ:店舗で採寸。セミオーダー品を自宅へ配送
- イケア:展示品の横にQRを掲載、読み取りでECサイトへ
大手小売とEC企業はそれぞれの市場へ進出し始めている段階で、まだ対策はできます。ここからEC業界や小売業界はどう変化していくのか、融合がどのように進むのか、注目です。