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Eコマースにおける「コミュニケーション」の重要度

ビジネスプランを立て、対象マーケット調査も行い、魅力ある商品も揃えたとなればもう準備万端!と言いたいところですが、実は消費者との「コミュニケーション手段」について十分な対策を練っていなければEコマースビジネスの成功にはなかなかうまく結びつかないというのが現実です。

事実、Small Business誌の編集者クリスティー・ロレット氏は以下のように述べています。

「ビジネスの世界では、企業にとって円滑なコミュニケーションというものは日々の業務においてとても重要で、直接セールス実績や利益にも影響を及ぼすものだと言えます。逆にビジネスにおいて円滑なコミュニケーションが実行できない場合は、会社内外において大きな問題に発展することにもなり、結果的に取り返しのつかない損害を被ることも十分考えられるのです」

ソーシャルメディアによる顧客関係管理

ソーシャルメディアを活用した顧客関係管理(CRM)はEコマース企業にとって最も有効なツールですので、膨大な情報をしっかりと逃さず管理しておきたいところです。商品やサービスを売るためには消費者が何を望んでいるのかをしっかりと理解する必要がありますが、ソーシャルメディアCRMを積極的に実施することで変わり続ける消費者の求める対象にしっかりとついていく事が可能になるのです。

ソーシャルメディアの活用はマーケット調査やブランド戦略、販売効果アップなどにも欠かせませんが、それ以上にカスタマーサービスの基本としても重要な役割を果たします。つまり、従来の企業から消費者への一方通行的なコミュニケーションではなく、消費者側からのはたらきかけや質問などに企業側が応答する、つまり双方向へのコミュニケーションが可能となるわけです。この事を通して商品の品質改善やカスタマーサービス向上、ひいては売上アップにまで結び付けることが可能となるのですが、そのための情報は全てソーシャルメディア上にあふれているのです。

当然ながらソーシャルメディア担当スタッフを常駐させる必要は出てきますが、その効果のほどを考えるとマーケティング担当一人を雇う以上の意味合いを持つことになります。

例えばFacebookのニュースフィード画面に広告がアップされるとします。それだけで十分な広告効果が期待できるのですが、さらに自分のFacebookにつながっている各ユーザーとつながっているユーザーにまで広告が伝わるという事になるのですから、その効果は言わずもがなというところです。

ですからこのシステムを有効利用して、対象マーケットの求めるものは何かを把握しながら上手に反応するよう心がけましょう。ただし、くれぐれも消費者の心をつかむのは単に派手な広告ではなく、一人一人のニーズに応える形で提供するよりレベルの高いカスタマーサービスであるということを忘れないようにしておきたいものです。


ライブチャットの活用

ではそのような個人レベルでのカスタマーサービスにはどのような形式が挙げられるかというと、ライブチャット機能が良い例です。回答するスタッフを配置しておく必要性から24時間体制での実施は難しいものの、ライブチャットサービスを提供することができれば消費者からの質問にリアルタイムで答えることができるだけでなく、商品についての細かな説明もできますし、結果的に消費者がサイトから離れずにそのまま商品購入へと結びつく割合も高くなることが期待できます。

このように消費者としっかりコミュニケーションを取るという事は、顧客満足度や販売実績に直接結びつくこととなり、最終的にビジネスとしての目標を達成するための一番の近道となるのです。

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「よくある質問」や「お問い合わせ」ページの重要性

また消費者からの質問の傾向も把握し、「よくある質問」のページでしっかりと回答を示すようにすることも重要です。

加えて、信頼の出来るメールサービス提供会社を利用して直接メールで問い合わせができるようなシステムを構築し、先に触れた「よくある質問」でカバーしきれない問い合わせに対応できるようにすることも必須です。

その際には、届いたEメールにはできるだけ24時間以内に速やかに返信することを心掛け、受信したら自動返信で「ただいま確かにお問い合わせをお受けしました。近日中に担当者よりご連絡差し上げます」という内容のメッセージを先に返しておくのも悪くないアイデアです。

消費者にとっては、いつでも簡単に担当者と連絡が取れて、こちらの問い合わせに対応してくれるという確信があるだけで、その会社の商品を購入しようという気になるものですのでこの点は重要です。


フォローアップEメール

商品購入後、もしくは買い物カゴに商品が残ったままの場合などにはメールでのはたらきかけを行う事でリピート顧客獲得につなげることができますが、これは顧客管理業務において非常に重要なポイントとなってきます。

フォローアップのメールは購入確定のお知らせとは違い、商品のフィードバックをお願いしたり買い物全体の満足度を調査するために実施します。もしレビューを記入してもらった場合は次回以降の買い物時に仕えるクーポン券などを贈呈して感謝の気持ちを伝えましょう。こうすることで消費者側も自分の意見が重宝されていると感じることになり、引き続き商品の購入を検討してくれる確率が格段に高まるという訳です。

interface また、高いレビュー評価を得ることで宣伝効果につながりますし、新規顧客獲得に大きな効果を発揮します。しかし、あくまでも一度獲得した顧客をしっかりとつなぎとめて長期にわたって商品の購入をしてもらうという事の方が、やみくもに新規顧客を獲得することよりも大切になるという事は押さえておきたいところです。

というのも、リピート顧客というのは正直に商品の悪いところも的確に伝えてくれるものだからです。良い情報を得て販促に活かすだけでなく、自社の改善点を買い物客の立場から把握するため「どこが悪かったか」というポイントを知る上で、消費者からの生の声というのは大変貴重な情報源であると言えます。


こうして見てきた事からわかるように、結局は自社ブランドをどのように消費者にはたらきかけながら顧客ベースを築き上げ、その後も常につながりを持ってアプローチをするかといった消費者との「コミュニケーション」に関する戦略を確立しなければ、ビジネスプランは完全なものであるとは言えないのです。


この記事はWhy Communication is Essential in Ecommerceを海外小売最前線が日本向けに編集したものです。