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AIの可能性はどこまで広がる?ファッション分野でもAIが力を発揮する未来

AI(人工知能)は多様な可能性を持っています。AIは人間の労働を補完してくれる存在として、特に人手不足のエリアでは期待が寄せられています。
もうすでにAIを導入したサービスは普及し始めていて、人間の代わりにAIが労働してくれる業種も増え始めています。

そして今では、AIが到底入り込めないと考えられていた業界にも、AIは手を伸ばそうとしています。それがファッション業界です。
ファッションとは、本来、センスや雰囲気など様々な要因によってコーディネートを判断するため、AIのような存在がファッションを理解するのは難しいと言われていました。AIは業務の効率化や、囲碁や将棋のようなしっかりとルール付けられた業界で効果を十分に発揮していたため、ファッション分野ではAIが活躍するのはなかなか現実的には考えられませんでした。
一体どんな仕組みでファッションとAIが結びついたのでしょうか。

ファッションはヒトによって似合う洋服が異なる

そもそもファッションは、人によって似合う洋服、似合わない洋服があります。Aさんには似合う洋服でも、Bさんだと似合わない(逆もしかり)といったように、個人差が大きく影響します。
身長や体重、体形、肌の色、髪の毛の色などの外見的要素に加え、それを着る人のしぐさや品格、好みなど、内面的要素まで、多岐に渡ります。AIはルール化された業務は得意ですが、ファッションはそうではありません。AIに限らずシステムが物事を判断するためには数値化が必要ですが、ファッションの数値化はなかなかイメージができません。

ファッションAIが判断する仕組み

ファッション分野では判断すべき項目が多岐にわたるため、完全な判断ができるまでには時間がかかりますが、それでも未来はかなり近い物になるのではないかと感じています。ファッションとAIを組み合わせたサービスは様々あるため一様には言えませんが、AIがファッションを判断する仕組みは概ね以下がファッションAIのキーワードとなります。


機械学習

AIに機械学習の機能を持たせることで、AIは日々蓄積される大量のデータから、どのファッションがおしゃれか、流行かを判断するようになります。大量のスナップ写真や動画を解析し、徐々に人間感覚に近い判断基準を持つようになります。

リコメンド機能

ファッションの難しいところは、自分に似合う洋服を自分で判断ができないところにあります。なかなか自分を客観視しての服選びは難しく、似合うと思って購入した洋服でも自宅に帰って再度着用してみると、あまり似合っていなかったという経験は誰しもあるはずです。
ですが、AIに大量の情報を与えて判断基準を構築させておけば、ユーザーの身長、体重、年齢の情報やユーザー画像から適するだろう洋服をリコメンドしてくれます。直感的なアドバイスではなく、たくさんのデータをもとにした客観的なアドバイスを貰うことができます。

ボット機能

実店舗でスタッフに商品を聞くように、AIに対してはボット機能を使って洋服の相談をすることができるようになります。実店舗で商品を聞く場合は結果的に商品購入を強く勧められるというリスクが伴いますが、相手がAIなら安心。勧められても負い目を感じず簡単に断れます。

ファッションAIを活用した事例紹介

それでは、どのようなファッションAIを活用した事例があるかを紹介していきます。ファッションにAIを活用していますが、コンセプトはそれぞれ異なります。


ファッションAI『カブキスキャナー』

カブキスキャナーは、ファッションコーディネートを自動で解析してくれるアプリケーションです。すでに1.5年ほどかけて100万枚のデータをAIに読み込ませるなど、ファッションコーディネートの学習をさせた状態でこのサービスはリリースされました。
写真を送ると、映っている洋服のロゴやサイズなどから、スコアリングしてコーディネート解析を行ってくれます。特に女性のデータが多く蓄積されているため、女性向けの解析はより詳細に行ってくれます。日々追加で蓄積されるデータに対しても、AIが学習してくれるためトレンドに沿った解析が実現できます。
Eコマースやファッションイベントなどでも活用が期待できそうです。

#CBK scnnr(カブキスキャナー)
https://scnnr.cubki.jp/


ファッション人工知能アプリ『SENSY』

人工知能アプリのSENSYは、あなたに合うコーディネートをリコメンドしてくれます。そしてそのコーディネートに使われる洋服がどこに売っているかまで案内してくれます。 AIがあなたの居場所から最も近いお店を案内したり、関連のファッション記事も読めるため、ファッションに関心の高い方には価値のあるアプリです。

SENSY
https://sensy.jp/


アマゾンはデザイナー採用の代わりにファッションAI開発を急ぐ

ECの大手アマゾンは、これからファッション業界によりディープに踏み込むつもりのようですが、アマゾンはどうやら自社がファッションに関する能力を不十分と捉えているのか、AIにファッション知識をどんどん吸収させて、的確なファッションコーディネートを提案できるAIを構築中です。
今でも、アマゾンで洋服を購入する際はリコメンド機能がありますが、おそらくこれはカラーや洋服のサイズ、他のユーザー履歴を参考にしたリコメンド機能のようでした。(あくまで推測です)
しかし、ファッションAIが出来上がれば、例えば「選択したズボンに似合うシャツ」のようなリコメンドが実現してくれそうです。おそらく優秀なファッションAIがいずれアマゾンのサイトに組み込まれることとなるでしょう。

ファッションAIが作るファッション業界の未来

ファッションAIは、今まさに発展途上の状態ですが、おそらく今後はAIの改良や自己学習が重ねられてとても価値あるAIに変わっていくはずです。そうなるとファッション業界におけるAIはより高い立ち位置になります。ファッションAIが業界で存在感を発揮するようになれば、このような未来が待っているでしょう。

ファッションAIが審査員

ファッションショーやトーナメントにはファッションAIの席が設けられるようになるかもしれません。ファッションAIも採点を行い、審査員として様々なファッションイベントに呼ばれるようになります。

ファッションAIが洋服デザインも

ファッションAIはすでに存在している洋服を分析しますが、そう遠くない将来にはファッションAIが分析してきたデータをもとに洋服デザインも担うようになるでしょう。既に存在する洋服のデータを十分に解析したAIは将来的に洋服の制作を行うようになります。

客観的データと直感的データから判断が新しいトレンドに

ファッションAIの紹介を行ってきましたが、総じてファッションAIの良い点は客観的な判断ができるという点です。人が知人にファッションのアドバイスをする時は、見た目と同じぐらいその人の性格や雰囲気を考慮に入れて意見を言うものですし、あまり傷つけないよう、遠慮気味に発言してしまいます。
しかし、AIはそのような情報や感情を持たないため、常に客観的な判断をしてくれます。ただし、一方で客観的な判断だけで洋服を選ぶのもあまりオススメはできません。矛盾するようですが、ファッションの善し悪しをヒトが判断するのは結局直感的な部分なので、直感的データ(意見)も重要となります。

このようなことから、AIによる客観的なデータと人間による直感的なデータ(意見)を総合的に判断して決めるのが今後のファッショントレンドとなっていくような気がします。

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