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贈り物に「住所教えて」はもう古い?オンラインギフトの進化

  • オンラインギフトは、住所のやりとりなしに授受をおこなえることが最大のメリット。「giftee」をはじめとして、一杯のコーヒーからプレゼントできる手軽さが評判になっている。
  • 「住所を知らなくても贈り物ができる」という匿名性へのニーズは、SNSのコミュニケーション増加によって高まった。
  • 学校の連絡網が廃止傾向にあるなど、住所の非公開化は若年層にとって一般化しつつある。
  • オンラインギフトや年賀状サービス参入の鍵は、各SNSの特性をみきわめ複数のSNSと連携を可能にすること。

SNSとともに盛り上がるオンラインギフトサービス

オンラインギフトとは

オンラインギフトは、ネット上で贈ることができるギフトの総称です。2013年頃にはループコマースという言葉もありましたが、現在では「オンラインギフト」という名称がポピュラーになりました。
ネット通販を利用したギフトと異なるメリットは、大きく分けて2つあります。

  1. 相手の住所を知らなくても贈り物ができる
  2. サイズや色といった選択を受け取る相手に委ねられる

モノを贈る

オンラインギフトでモノを贈る際、現物よりも先に、メールやLINEのトークといったSNSのツールで「贈り物の情報」を相手へ届けることができます。これにより、相手は、ギフトが誰から贈られようとしているかを知ります。
そして、贈られてくる商品の種類や発送日時といった事柄を、受け取り側が選択可能になるのです。
これは、服のサイズが分からない場合や、豊富なカラーバリエーションの中からどれをチョイスして贈ったらいいのか決めかねるといった場合に便利な機能です。
Webカタログのリンクを送り、贈る商品自体を相手に選んでもらうことも可能です。
もちろん、贈り物を拒否することも可能です。
カタログギフト自体、受け手にモノの選択権をゆだねる贈り方でしたが、オンラインギフトはそれがさらに進化したかたちといえます。

クーポンやギフトカードを贈る

より進化したギフトの形といえるのが、クーポンやギフトカードの授受です。
AmazonやLINE、iTunesのギフトカードがよく知られています。

Amazonギフト券

Amazonは15円から50万円まで、金額をこまかく設定することができるので幅広い用途で使いやすいギフトといえます。
これまで、ギフト券といえばお米券や図書カードといった金額の決められた金券でしたが、金額が自由に設定できることで、より幅広い用途に使えるようになりました。

Amazon EメールタイプAmazonギフト券

スターバックス eGift

コーヒーショップやレストランで使用できるドリンククーポンも、オンラインギフトの一形態。
スターバックスでは、オンライン上で好きなデザインのカードを作成し、LINEやメールで贈るサービスをおこなっています。
FacebookやTwitter、mixiといったSNS経由での送信にも対応しており、住所やメールアドレスを知らない相手へも、普段交流しているアカウント同士で贈ることができるのがメリットです。

スターバックス eGift https://gift.starbucks.co.jp/howto

手紙や年賀状を贈る

オンラインで贈ることができるのは、モノやお金(金券)だけではありません。新年の挨拶や手紙といった、一見住所の交換が不可欠に思えるやりとりも、ネット上で完結する時代になりました。
小学校や中学校で、当たり前のように連絡網が配られていたのは過去の話。現在は、学校と保護者間の連絡を業者に委託するケースが多くみられます。
従来、こうした連絡は電話やFAX、メールが主流でしたが、株式会社NTTデータは学校の情報を保護者に配信してきた「FairCast学校連絡網」にLINEの導入を発表。家庭によって生活サイクルがことなるので自宅の電話は通じないことが多いという声もあり、教育現場においてもSNSと連携する動きは活発になりつつあります。

参考:NTTデータ「『FairCast学校連絡網』LINEへの配信サービス提供について」
http://www.nttdata.com/jp/ja/news/services_info/2017/2017051501.html

もともと「FairCast」は、メール、電話、FAXといった異なるツールに一斉に同一の情報を送信するサービスでした。それにLINEが加わったというわけです。
もっとも、中高生同士の伝達手段はメールではなくLINEが主だったツールになりつつあるという見方もあります。

RBBTODAY「学校の緊急連絡網‥‥今どきはLINEなのか?」
https://www.rbbtoday.com/article/2016/03/18/140699.html

以前は、学校の連絡網を利用して年賀状を送り合うのは、一般的なことでした。しかし、現在はクラス全員分の連絡網が表示されない(自分と前後の一部のみ)、携帯電話の番号しか記載されない、など住所を知ることが難しい時代になっています。
そのため、年賀状を送り合う習慣が根づきにくい環境になり、新年の挨拶をメールやLINEのやりとりでおこなうことが一般化したと考えられます。こうした動きを受けて、日本郵便もLINEアカウント「ぽすくま」による年賀状のセミオーダーとはがきの注文受付をおこなうなど、SNSとリンクする動きをみせています。

日本郵便「ぽすくま 森の年賀状屋さん」
http://line.yubin-nenga.jp/pc/

SNSの隆盛をチェックすることがサービス繁栄の鍵

SNSとの連携は広く:特定サービスのみの結びつきでは弱い

Facebookとmixi、LINEとTwitterなど複数のSNSにアカウント登録をおこなっている人は多いと思います。しかし複数のSNSに登録している人でも、メインに使用するサービスは概ね決まっており、なかには長期間ログインせずに放置状態となっているアカウントも少なくありません。
なお、どのSNSをメイン使うかは、世代によって偏りがみられます。

総務省「平成27年版情報通信白書 SNSの利用率」
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/html/nc242220.html

この統計をみると、Facebookは比較的高い年齢層にも利用者がいる一方で、LINEは20代以下という限定的な層の利用が厚いことが分かります。

また、実名登録が基本とされるFacebookと、匿名性の高いmixiやTwitterでは、築いている人間関係が異なる場合もあります。SNSは、それ自体が一つのコミュニティになっており、人はそれぞれのSNS上で別々の人間関係を構築しているのです。
このことから、オンラインギフトを扱う際にはどれか一つのSNSとのみ連携させるのではなく、複数のSNSとコネクトさせるのが重要だと考えられます。

匿名性の高いSNSが参入の鍵

とはいえ、SNSの特性に焦点をあてて、ターゲットをある程度絞ることは必要です。ターゲットを絞る上で重要になる鍵は、「匿名性」。
Facebookは実名登録が基本のため、会社や出身校を登録しているアカウントも多く、学校の同窓生など共通の知り合いが「友達」としてつながっていることが多いSNSです。

その一方で、Twitterは本名で登録されることが少なく、出自や居住地などプロフィールの詳細を互いに知らないまま交流するケースが圧倒的に高いSNSといえます。
匿名性が高くなればなるほど、住所は「隠すべき個人情報」とみなされ、気軽に知ることができなくなります。
こうしたSNSには、オンラインギフトの潜在的利用者が多いとみて間違いないでしょう。

まとめ

個人情報の保護が声高に叫ばれる現代社会においても、「お礼の気持ちを贈り物であらわしたい」という心は変わりません。
むしろ、実生活だけでなくネットの世界においても人間関係を構築することができるようになった今こそ、そうしたニーズが高まっているともいえます。
オンラインギフトは、ネット上の住所であり、かりそめの身元証明であるアカウントを利用して、実社会の儀礼や習慣をネットに再現できるツールなのではないでしょうか。

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