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デジタルを活用した流通・サービス業界IT化トレンド~ネットとリアルのUI/UX大改革時代突入 feat.デジマ~

2018/5/15に行われた「Microsoft Digital TransformationEXPO」は、基調講演やパートナーセッションを通して、AIをはじめとした最新のテクノロジーとパートナーソリューションを活用して顧客の嗜好やニーズを把握し、ロイヤリティを高めエンゲージメントを強化していくための取り組みについて検証していくイベントです。(引用:日本マイクロソフト株式会社イベントページより)

本記事では、エスキュービズムセッションについてレポートいたします。

デジタルを活用した流通・サービス業界IT化トレンド ~ ネットとリアルのUI/UX大改革時代突入 feat.デジマ ~

エスキュービズムはEコマースとPOSという二つのプロダクトを中心にしたリテール向けのITソリューションを提供しています。また、それに加えて小売に関するメディアや地方から都市部へ観光客を分散させるメディアなどを運営したりしています。
ソフト、ハード、アイディアこの三つを掛け合わせて皆様の課題解決をしているような集団です。
これを当社では「リテールイノベーション」と呼んでおり、リテールテック、小売(RETAIL)のテクノロジー分野でNO.1、オンリーワンになれるように日々邁進しております。

講演者:株式会社エスキュービズム Sales & Consulting本部 本部長 梅木研二


小売のトレンドを探る

本日は当社が1000を超える EC サイトの構築や5000を超える店舗さんの POS システムの構築をサポートさせていただいている中で、お客様からよく聞くお声などをトレンドとしてご紹介させていただきます。

オムニチャネル化

オムニチャネルというキーワードが日本で流行ったのは、2014年頃からで、当時から盛んに言われていたことだったはずですが、それが今になって「デジマ(デジタルマーケティング)」というキーワードのもと、もう一度波が来つつあると感じます。

ビジネスにおいては、顧客とエンゲージメントするというのが最終的なゴールだと思います。エンゲージメントをするためには、商品や顧客インサイトが正しいタイミングで正しい価格で正しく提供される というような形がIT の理想であり、まさしくこれがオムニチャネルの根幹だったはずです。

実はデジタル化やデジマの最初は、オムニ化をやってからではないと効果が出にくいのです。従ってデジマ、デジタル化をやっていくにあたり、効果を最大化させるためにも、まずきちんとオムニチャネル化を始めるということが今非常に大切だと考えております。

デジマに取り組むためには、1つのデータベース(シングルDB) で管理できて、しかもそれがマルチチャネル化されており、さらにマルチデバイスであること。2014年のオムニチャネルと比べてデジタルサイネージや什器、タブレットやAI スピーカーなど、ハードウェアデバイスやテクノロジーが非常に進化していて、単純にスマホということではなく、もう少しハードウェアという部分を含んだマルチデバイスが重要になってきます。

UI/UXの差別化施策

ECの業界は賑やかですが、実はまだ20年ほどの歴史の浅い業界です。しかし、今まさに大きなトレンドが生まれようとしている、分岐点になる時期だと感じています。
私なりの考えですが「BUYからSHOPPINGに変わりつつある」ということです。
BUYというのは検索をして買うということ。SHOPPINGは購買目的が曖昧な状態で何か買おうと思ってそこで接客を受け、当初の目的とは少し違うものを買ってしまっても、購買体験としては満足だったと思えるようなことです。

ささげの進化やSNS連携、メーカーが持っているコンテンツの有効活用し、シナジーを生むことで、BUYからSHOPPINGに変えることがUI/UXを差別化していくことではないかと思います。

VRコマースで坪効率無限大の接客空間に

物理的な店舗だとMD上空間の制約がありますが、店舗を VR 化し、店舗に来れなくても、24時間お客様のデバイスで商品を買えるというVRコマースを開発いたしました。

VR と AI のチャットを掛け合わせることで、タブレット PC のようなリアルではないシチュエーションにおいても接客を可能にし、 コンバージョンさせる。AIがユーザーとやり取りする間に商品を選択し、提案する。VR 空間上からもカートに入れて買うことができるという仕組みです。

さらに店舗のサイネージのバーチャルな空間でリアルな店舗にみせられれば、坪効率無限大の接客空間になります。
実店舗におけるIT 機器であるPOSレジはもはや不要になるということが、今後トレンドとして起こっていくと考えられます。

動画コマースの可能性

ECの課題は会員登録しないと買えない、ということです。買いたいと思った時に買えないと、途中でドロップダウンしてしまう。この改善をしていく中で VRにこだわらず買いたい時に買える、買いたいと思わせるということをやるために、「動画コマース」ということを考えています。

動画コマースのデモより


動画を見ながら、気になった商品を右側にフリックして、それがそのままショッピングカートになっています。
SNSの動画から直接買う、カートに入った商品はストックしておいて後から買うなど、動画コマースの可能性を探っているところです。
動画コマースも実証実験を行っていますので、ぜひご興味のある方はお問い合わせください。

★動画コマース実証実験についてのお問い合わせはこちらから

音声入力というUI/UX

AIスマートスピーカーが販売されるようになりましたが、音声入力の実証実験も以前より行っています。ある飲食チェーン店様では音声認識による自動オーダーを開発しています。
日本人でも方言があるため、イントネーションの違いや外国人の方のオーダーについてもメニューとマッチングさせるため、分析・蓄積して辞書DB化していきます。
これまでのオーダーリングシステムのUI/UXを改善し、人手不足の解消や、外国人労働者の活用による効率化、生産性向上に効果があるのではないかと考えています。

トレンドから探る小売の在り方

BUYからSHOPPINGに顧客体験を変えていくための、チャネルを横断した一連の施策がデジマです。
これからの時代は、ECには実店舗の在り方や陳列・接客・実物というリアルな要素と、ネット側の技術を取り込んでいく必要があると思います。

VRコマースや動画コマース、MR、音声認識といった表現方法をUI/UXとしてネットで取り込んで、回遊することのワクワクや、エンタメフィロソフィーの考え方を取り入れていく。そしてECのやり方とあり方を具体化していくということを求められていくのではないかと思います。
そうでないとEC市場の伸び率というものは、ますます鈍化するという懸念も持っています。

EC化率が想定よりも鈍化してしまったため、2015年くらいにたどり着くであろうと言われていた ECの市場規模がやっと2018年に達成されるというような状況です。

ここから5年後、現在のEC市場の2倍になるというデータやメッセージが出ていますが、それが予定通り2倍になるためには、リアルの要素を取り込んでUI/UXを変えていくこと。そして変えた結果、顧客の反応・感情をAIやDMP、MAなどのツールで一元化して取り込んで PDCAを回していく、ということが非常に大切になっていくのではないでしょうか。

これからのITベンダーの在り方

お客様の課題を面で捉え、要素技術となる点を組み合わせてソリューションとしてお客様にご提供すること、自社以外の技術も積極的に取り入れ、課題解決をするというこのスタンスを持っていないとITソリューションベンダーというのは今後非常に厳しくなっていくでしょう。
もはや一社単独で、お客様のすべての課題をお答えできるような状況ではなくなってきています。従って、お客様の課題に対してもっとITベンダー同士が共創または協創する場を作り、お客様同士も色々なベンダー同士も組み合わせて他対他の関係で一緒に課題解決をしていくということが必要になってくるのではないかと思います。エスキュービズムでは、今後その場を作ろうとしています。

ITベンダーというのは「フレームワーク&インテグレーション」であるべきだということです。自社が持っている実績ノウハウをフレームワークとしてベースにおさえながら、様々なパートナーの要素技術を繋ぎ合わせ 、インテグレーションしスピード感を持って品質を持ってお客様に納品させていただく、これからのデジマ時代にはそういったことが必要になってくると私たちは考えます。

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