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ファッションブランド統合ECサイトにバーチャルエージェント®「コトヨさん」登場

  • ファッションECサイト[.st](ドットエスティ)はバーチャルエージェント®の導入を発表
  • バーチャルエージェント®によるチャットボット 「コトヨさん」は、学習型AIエンジンを搭載
  • 一般会話データの学習により自然な会話形式で24時間365日応対可能

バーチャルエージェント®について

「コトヨさん」とは

「コトヨさん」は、ECサイト[.st]に寄せられる問い合わせに対応するためのチャットボットです。
[.st]に寄せられるメールには配送料についてやポイントの使い方など、AIによる自動応対で回答できるものも多く、これらをチャットボットが対応することによって、消費者を長時間待たせることなくサイトの運営が可能になるとしています。
チャットボットによるスムーズな応対を実現するためには、さまざまな言い回しや表現を的確に分析する「言葉のゆらぎへの対応」が求められます。
「コトヨさん」は、これまで[.st]のサイトに寄せられた問い合わせ内容や、カスタマーサービス担当者の回答例や対応のノウハウ、質問と回答のさまざまな言い回しを学習させ、言葉のゆらぎへの対応を実現させています。
また定型のQAデータにくわえて、雑談ができる一般会話のデータを学習させており、消費者はより自然な形で対話しながら質問ができるとのこと。チャットボット相手であっても、顧客は対話を楽しみながら疑問を解決できるとしています。

バーチャルエージェント®とは

バーチャルエージェント®は、株式会社もしもしホットライン(現りらいあコミュニケーションズ株式会社)が商標登録したサービスです。
自然言語の会話処理技術により、利用者が普通の会話のような文章を入力するだけで最適な回答やページを提示することができます。この技術は、NLU(Natural Lnaguage Understanding)技術といい、人が入力した音声やテキストから意味を判断しプログラムに理解させる人工知能のコア技術のひとつです。

「コトヨさん」以外の導入事例

りらいあコミュニケーションズは、2013年からバーチャルエージェント®︎の本格提供を始めています。現在ではアスクル株式会社、アイフル株式会社、東海東京証券株式会社など、さまざまな分野のクライアントにこの技術を提供しています。

りらいあコミュニケーションズ株式会社「バーチャルエージェント®」
http://www.relia-group.com/lp/virtual-agent/


チャットボット「コトヨさん」ができること

セール情報の掲示

チャットボット「コトヨさん」は、パソコンとスマートフォンどちらからも利用可能です。 まず[.st]内の問い合わせページを開くと、「コトヨさん」つまり[.st]におけるチャットボットのキャラクターである茶色い髪に黄色いピアスをつけた、白いシャツの女性からのコメントが表示されます。
挨拶文の後ろには「ちなみに、ただいまセール開催中なのはご存知ですか?」という文言とともに、セール特設ページのURLが記載されています。

よくある質問への誘導

「コトヨさん」からの挨拶文に続く吹き出しには、

  • ログインについて
  • 配送について
  • 返品について
  • 交換について
  • ポイント付与について
という項目があり、それぞれ知りたいことをクリックすると、ログインならば「会員IDを忘れた」、「[.st]アプリでログインできない」など、想定される状況が提示されます。
質問者が段階的に項目選択をすることで、想定される質問を詳しく絞り込み、「コトヨさん」が的確な回答を返せるようになっています。

文章入力への応対

文章入力欄には、「短い文章で質問を入力してください」というメッセージが表示されています。
ここに質問内容を入力すると、「コトヨさん」が質問に合った回答を表示します。
入力内容が長すぎたり、不適切であると判断されるともう一度、違う表現で入力するようにという旨のメッセージが表示されます。

試しに「送るお金について」という配送料とも支払い方法ともどちらにも取れるぼんやりとした表現で質問してみると、

  • コンビニ後払い方法
  • 再配送してほしい
  • ショッパーを同梱してほしい
  • 返品した場合の返金方法は?
  • 交換依頼品の変装時の配送業者は決まっているか?
のいずれかに質問の候補があるか尋ねるレスポンスがありました。

「おすすめの洋服は?」といった抽象的な質問については、理解されません。
[.st]では、「コトヨさん」導入後も引き続きメールによる問い合わせを併用し、AIが理解しきれない質問に対しては従来通りメールによる対応を受け付けています。


「コトヨさん」関連情報

りらいあコミュニケーションズ株式会社

りらいあコミュニケーションズ株式会社は、1987年に三井物産株式会社を中核とした12社による出資を得て設立された会社です。2015年に、株式会社もしもしホットラインから社名を変更しました。
現在は、人財、ICT(Information and Communication Technology)、マネジメントシステムを強みとして事業を展開しています。
バーチャルエージェント®はICT分野におけるソリューションのひとつで、オンライン上で実店舗や電話によるカスタマーサービスのような会話による「おもてなし」を実現するものとしています。りらいあコミュニケーションズのICTソリューションには、ほかに次世代自動音声インターフェース「りらいあボイスクラウド」などがあります。当然ながら、りらいあコミュニケーションズのサイトにおける問い合わせにもバーチャルエージェント®が活用されています。

ファッションECサイト[.st]

[.st]は、グローバルワークやニコアンドといった25のブランドの直営WEBストアです。
スタイリングや商品レビューが毎日更新されるなど、多くのブランドを取り扱っているサイトならではのファッション関連情報の発信をおこなっているのが特徴。LINE、Twitter、Facebook、InstagramなどSNSも積極的に活用しています。
ネットのほか、会員カードを兼ねたアプリからも購入が可能です。

[.st]アプリ(App Store/Google Play)
http://www.dot-st.com/cp/appsintro


株式会社アダストリア

多くのブランドの直営WEBストアを運営しているのが、株式会社アダストリアです。「お客さまに『ワクワク』を提供する」ことをコーポレート・スローガンとしています。
事業の指針にマルチブランド、マルチカテゴリーを掲げ、さまざまなブランドから消費者が自分らしさを形成するための選択肢を多く提供することをモットーとしています。
同社が運営する[.st]には月間1万件という膨大な数のメール問い合わせが寄せられるとしていますが、チャットボット「コトヨさん」の導入によって、問い合わせのうち基本的な内容のものに関しては、AIによる自動応対が可能になるとしています。

株式会社アダストリア
http://www.adastria.co.jp/


まとめ

チャットボットの運用は、メールや電話対応と併用ではありますが、着実に増えつつあります。パスワード忘れや配送料の確認といった基本的な質問内容をチャットボットが応対することで、メールや電話応対の窓口が圧迫されずつながりやすくなるのは、サイト側、消費者サイドの両者にとって有益だといえるのではないでしょうか。