Instagram広告とは?出し方や料金、運用の手順を解説します
「Instagramで広告を出す方法を知りたい。でも、うちの商材を宣伝しても効果があるかな?」
と思っている方。
10~20代を中心に絶大な人気を誇るSNS「Instagram」では、Facebookと同じように広告を配信できます。
とはいえ、Instagramは画像や動画が中心という少々特殊なSNS。なので、広告を出すかどうか悩んでいる方も少なくはないかと思います。
この記事では、Instagram広告について以下の内容を解説します。
- Instagramでどんな広告をどこに出せるのか
- 費用はどれくらいかかるのか
- どういう商品・サービスが向いているのか
- メリットとデメリット
- 広告を出す手順
- 広告の効果を上げるコツ、注意点
これを読めば、Instagramで実際に広告を出すためのスタートラインに立つことができます。少々長くなっておりますので、特に知りたいところを重点的に読むのがおすすめです。
【目次】
- Instagram広告とは?できることや向いているビジネス
- Instagram広告を出すメリット
- Instagram広告のデメリット・問題点
- Instagram広告で使える広告フォーマットの種類
- Instagram広告を出稿する6つの手順
- Instagram広告を運用する際の注意点
- Instagram広告を運用するコツ・効果を高める施策
- 初心者向けのInstagram広告で高い広告効果を得よう
Instagram広告とは?できることや向いているビジネス
Instagram広告の特徴を一言で言い表すなら、「20~30代向けに広告色の薄い広告を出せるプラットフォーム」です。
大きな理由として、Instagramには広告スペースがありません。配信される広告は、利用者の投稿やストーリーに差し込まれる形で自然に挿入されるのです。
また、ユーザー層や、ユーザーが好むジャンルにもある程度偏りがあり、広告によっては同じやり方でも費用対効果に大きな差が出ることがあります。
ですから、Instagramに広告を出す際は、まずInstagramというSNSがどういう特徴を持っているのかを知ることから始めるのがベストでしょう。
Instagramではどういう広告をどこに出せるの?
Instagramは、特に画像・動画をシェアする目的で使われるSNSです。必然的に、広告も画像や動画を全面に押し出したものになりますので、他のプラットフォームと比べるとビジュアル面での訴求力が高くなりやすいのが特徴といえます。
前述したようにユーザーの投稿の間に挟まれるため、目に付きやすいのもメリットです。
特に、10代・20代女性が多く、商材とターゲットが被っている場合は大きな効果が期待できます。
Instagram広告にはどんな機能があるの?
まず、他の媒体との大きな違いとして、「Facebook、Instagramのさまざまな登録情報をデータとして活用できる」機能があります(Instagramの母体企業はFacebookであるため)。
活用できる情報には、住所や性別・年代だけではなく、ユーザーの趣味嗜好やつながりなど、FacebookやInstagramだけが持つ独自の情報も含まれます。
これらの情報を活用しながら目的やターゲットを設定してから配信するので、マーケティング初心者でも仕組みを理解しやすいのが強みです。
また、すでにFacebook広告を配信しているなら設定をそのまま流用できるのも便利。
ただし、良くも悪くもInstagramというプラットフォーム自体が独特なので、Facebook広告とやり方を少し変える必要があるのがネックではあります。
どういうユーザーに向けて宣伝(ターゲティング)できるの?
Instagramの利用者は、若年層(特に20~30代女性)に大きく偏っています。
ソーシャルメディアラボが2018年に更新した記事によると、利用者だけでなくアクティブユーザーも20代女性の割合が高いです。必然的に「20代~30代向け」の広告は競争率も需要も高く、「それ以外のユーザー向け」の広告は競争率も需要も低くなります。
Instagramに広告を出稿する=20代女性をメインに取り込むという認識で間違いありません。
参考:https://gaiax-socialmedialab.jp/post-59405/
向いているビジネスとそうでないビジネスは?
このことから、以下のようなジャンル・ビジネスとは好相性です。
- 美容・ファッション・料理など20代~30代がメインターゲットのジャンル
- モバイルユーザー向けのアプリ・製品
実際の事例でも、ブランドの認知度向上やコンバージョン率の向上などで大きな効果を発揮している事例が多々見られます。事例に関しては後述します。
一方で、以下のジャンル・ビジネスとは相性が良くありません。
- PCユーザー向けや若年層向けでない製品・ブランド
- BtoB向けのサービス・製品
たとえば、PCソフトウェアはFacebookでもリーチする可能性がありますが、Instagramで広告を出稿しても広告費が回収できるかどうかはかなり微妙なところです。このように、Instagramは得手不得手がハッキリしているプラットフォームといえるでしょう。
Instagramのユーザー層が、出したい広告の目的・題材とマッチしているかどうか、よく検討すべきです。
どのくらい料金(費用)がかかるの?
Instagramの広告には、あらかじめ設定した予算の範囲内で出稿する「セルフサーブ方式」が採用されています。
「○○ならいくら」と決まっているわけではなく、配信期間も自由に設定できるのが特徴です。
その気になれば、最低設定額である100円から広告を出稿することができますので、予算に余裕がなくても心配はいりません。
とはいえ、現実的に効果を見込むなら5万円程度は用意して広告を出稿するのがおすすめです。
なお、課金方式は以下の4種類です。
クリック課金(CPC)
広告のクリック(タップ)回数に応じて課金される方式です。
もっとも基本的な課金方式のひとつで、クリックしたユーザー=興味を持ったユーザーが発生したタイミングでのみ課金されるので、費用対効果は高め。
インプレッション課金(CPM)
広告の表示回数に応じて課金される方式です。1000回表示されるごとに課金されます。
クリック課金と違い、ブランド・製品の認知度アップを目的とした広告に向いています。
アプリインストール課金(CPI)
アプリのインストール、もしくは起動ごとに課金される方式。アプリ広告では、こちらを使用した方がコストパフォーマンスは高くなります。
動画視聴課金(CPV)
動画広告が10秒以上再生されるごとに課金される方式です。動画広告の場合は、CPVを選択すると高い効果が期待できます。
ちなみに、10秒以下の広告では再生が終了したタイミングでの課金となります。
Instagram広告を出すメリット
それでは、続いて「Instagram広告を使う」ことのメリットを解説します。
Instagram広告には、特にマーケティング初心者にとっての大きなメリットが5つあります。
- 細かいターゲティングができる
- 広告を出す目的を定め、それに沿ったCTAつきの広告を出稿できる
- FacebookとInstagramの登録情報を利用できる
- 少額から広告が出せる
- BtoC向け、20代をターゲットにした商品・ブランドと好相性
これらは、マーケティングの知識を得て広告出稿に慣れてきても大きなメリットになり得るでしょう。
それでは、順に解説していきます。
細かいターゲティングができる
前述したように、広告出稿において重要な目的設定がやりやすいのが大きなメリットです。
Instagram広告で設定できる目的は、
- ブランドの認知度アップ
- リーチアプリのインストール
- エンゲージメント
- 動画の再生数
- ウェブサイト・アプリストアリンクのクリック(トラフィック)
- ウェブサイト・アプリへのコンバージョン
など、目的に応じてさまざまです。
当然、目的に応じて最適な成果を得られる広告フォーマットが用意されているため、広告出稿に不慣れでも時間をかけすぎずに作成することが可能です。
出した広告は、広告マネージャではどの程度成果を上げているかも確認できますので、ただ広告を出すよりも大きな効果が得られます。
CTAつきの広告を出稿できる
単に商品画像を貼ってアピールするだけでなく、CTA(サイト・アプリへのリンク)つきの広告も出稿できます。
目立つCTAは、コンバージョン率を確実に高めますから、Web広告には欠かせない要素です。
FacebookとInstagramの登録情報を利用できる
広告は、FacebookやInstagramにユーザーが登録した情報をもとに、適切なユーザーに表示されます。
FacebookやInstagramには、以下のような情報が登録されています。
- 所在地
- 年齢
- 性別
- 言語
- 利用者層データ、趣味・関心、行動
- Facebookデータ(人間関係やイベント)
特に注目すべきなのは「利用者層データ、趣味・関心、行動」「Facebookデータ(人間関係やイベント)」の2つ。
これらは、実名登録が基本で、日々の動向を記録できるようになっているFacebookならではのものです。
Instagramのみでも、よく見ている投稿や参加しているイベントを元にターゲットが設定されます。
要するに、他のサイトに出稿する時と比べて、Instagramユーザーは圧倒的に情報が多く、広告が刺さるユーザーも見つけやすい仕組みになっています。
これだけでも、利用価値は低くないということがわかります。
少額から広告が出せる
冒頭で説明したとおり、Web広告の中では比較的少額から出稿できますし、広告費が予算を超えないようにもできます。
10万円程度から、効果を見つつ予算を増減していけますので、費用対効果が高くなりやすいです。
BtoC向け、20代をターゲットにした商品・ブランドと好相性
Instagramのユーザー層から、20代女性をターゲットにした商品・ブランドとは好相性です。
ユーザーが多いということは、それだけ競合も多くなりますが、それを差し引いても魅力的な媒体であるといえるでしょう。
なお、Instagramは男性の利用率も低くはありませんが、実例を見るに広告効果がしっかり出ているのは男性向けより女性向けの製品・サービスが多いです。
Instagram広告のデメリット・問題点
メリットが多い一方で、Instagram広告には出稿する上で把握しておきたいデメリットもいくつかあります。
- ジャンルやターゲット層の相性がハッキリしている
- ビジュアルが重要なので相応の労力がかかる
- ハッシュタグ文化の理解が必要
これらについて、順に解説していきましょう。
ジャンルやターゲット層と広告の相性がハッキリしている
メリットの項目で述べた「20代女性向けの商品・サービスとの相性が良い」点ですが、これは裏を返せば「それ以外の製品は広告効果が出にくい」ということです。
Facebookよりも、少々個性の強いプラットフォームであることに注意しましょう。
ビジュアル面がかなり重要なので相応の労力がかかる
掲載する媒体にかかわらず、広告の効果を高めるには「ビジュアル面での訴求力(ひと目見て伝わること)」が重要視されますが、Instagramではその傾向が特に強まります。
結果を出している事例を紐解くと、広告は特にクリエイティビティなものかつメッセージ性の強いものが好まれる傾向にあり、逆に複雑すぎるコンセプトや、堅苦しい広告は好まれません。
他の媒体に使った画像・動画やテキストを流用するのは避けましょう。
ハッシュタグ文化の理解が必要
Instagram独自の文化として「ハッシュタグ」があります。
Instagramでは、ハッシュタグで検索しても広告は出てきませんし、ハッシュタグのリンクを押されてコンバージョンに結びつかない可能性がありますので基本的につけるメリットはそこまで高くありません。
ですが、CTAが目的ではない「ブランディング」を目的としている場合、ハッシュタグでメッセージ性を高めることが認知度向上につながるケースがあります。
ブランディング広告を作成するつもりであれば、Instagramを実際に触ってハッシュタグの使い方に慣れておく必要があります。
Instagram広告で使える広告フォーマットの種類
では、Instagramで使える広告フォーマットの種類を確認していきましょう。
写真広告
写真・画像と300字以内の文章を使った、もっともポピュラーな広告です。
CTAボタンを付けることができ、外部サイトやアプリに誘導も可能なので、認知度向上からコンバージョン率アップまでさまざまな目的に利用できます。
画像はフォーマットに応じて正方形のほか、長方形や縦長も使用可能です。
動画広告
3秒以上60秒未満の動画を使える広告フォーマットです。ほとんどの拡張子に対応していますが、公式ではmp4かmov形式が推奨されています。正方形、長方形のどちらでも表示できるのが特徴です。
カルーセル広告
最大10枚の画像を、横にスライドする形で表示できる広告です。
写真広告や動画広告と違い、利用できる画像は正方形のみですが、一度に多くの画像を表示できるのが強みといえます。
Facebook広告のフォーマットがそのまま利用できるのもメリットで、複雑なイメージやさまざまな商品を1度に紹介するのに向いています。
ストーリーズ広告
Instagramフィードの上部「ストーリーズ」に、他のユーザーの投稿に差し込まれる形で表示される広告です。
ユーザーが見るかどうかを任意で決められるため、広告感を出さずにメッセージやブランドイメージを訴求できます。
フルスクリーンで写真や動画をスライドショーのように紹介できるため、複雑なコンセプトや機能も紹介しやすいのがメリットです。
Instagram広告を出稿する6つの手順
Instagram広告は、キャンペーン・広告セット・広告の3つで成り立っています。
これはFacebook広告と全く同じ仕組みで、土台であるキャンペーンの上に広告セットがあり、広告セットの上に広告があるイメージです。
それぞれの具体的な解説は後回しにして、まずは「あらかじめ準備しておくこと」と「決めておくこと」を紹介していきます。
- Instagramアカウント
- 広告の目的・ターゲット層
- 広告のフォーマット
- 広告に使う画像・動画
- 見出し・テキストの内容
- 予算・掲載期間
最低でも、Instagram広告を出稿する前にこれらは決めておきましょう。
なお、本記事では具体的な配信方法ではなく、配信までの流れを解説しております。
細かい解説や設定できる機能は一部割愛しておりますので、より具体的な内容が知りたい方はFacebook公式サイトを確認するのがおすすめです。
手順1:配信方法を決める
配信方法は大きく分けて、Facebook広告と共通の「広告マネージャ」を使う方法と、「Instagramアプリ」から配信する方法の2通りがあります。
広告の調整・管理がしやすいのは広告マネージャのほうなので、ここでは広告マネージャでの広告出稿手順を解説していきます。
手順2:InstagramアカウントかFacebookページを作成
企業用のInstagramアカウント、またはFacebookページを作成します。すでに作成しているなら、手順3に移りましょう。
なお、InstagramアカウントやFacebookページは、広告からリンクを作成するのに利用します。そのため、どちらかを作成する形で問題ありません。
基本的には、Instagramアカウントを作成しておくことをおすすめします。
手順3:広告の目的・ターゲット層を設定する
広告の配信方法を決め、アカウントも作成したら、続いて広告の目的やターゲット層の設定に移ります。
ここが、広告の「キャンペーン」部分となります。
もっとも重要な部分ですが、最初から完璧なターゲティングをするのは不可能ですし、後で広告マネージャからいつでも変更できますので、最初はざっくりとしたものでかまいません。
なお、設定できる目的・ターゲット層は以下のとおりです。
【目的】
- ブランドの認知度アップ
- リーチ
- トラフィック(ウェブサイトへのクリック数またはアプリストアへのクリック数)
- アプリのインストール
- エンゲージメント(投稿のエンゲージメントのみ)
- 動画の再生数アップ
- コンバージョン(ウェブサイトでのコンバージョンまたはアプリ内コンバージョン)
参考:https://www.facebook.com/business/help/1634705703469129?helpref=faq_content
【目的】
- 所在地
- 年齢
- 性別
- 言語
- 利用者層データ、趣味・関心、行動
- Facebookデータ(人間関係やイベント)
参考:https://www.facebook.com/business/help/717368264947302?helpref=faq_content
「何を目的として」「どのユーザーに」広告を配信するのかを決めれば、大まかな準備は完了です。
手順4:予算と掲載期間を決める
目的・ターゲットが決まったら、「広告セット」部分である予算と掲載する期間を定めていきましょう。
広告は、オークションにかけられて落札すれば請求が始まりますので、設定した予算がすべて消化されないこともあります。
その際、利用できる予算の種類は以下の2種類です。
- 1日の予算: 広告セットまたはキャンペーンに支払う1日ごとの費用の平均額
- 通算予算: 広告セットまたはキャンペーンの掲載期間全体で支払う費用の上限額
設定した予算は、配信後に広告マネージャからいつでも変更できますので、あまり時間をかけすぎずに決めていきましょう。
手順5:紐付けるInstagramアカウントを選択する
予算と掲載期間を設定したら、手順2で作成したInstagramアカウント、またはFacebookページを広告に紐づけます。
広告は、紐づけたアカウントの投稿という形で配信されます。
手順6:広告を作成する
上記が済めば「広告セット」の作成は完了し、ユーザーが直接目にする「広告」部分の作成に移ります。
配信側が作成できる箇所は、画像や動画から「見出し」「テキスト」「CTAボタンの内容」などさまざま。
広告フォーマットを決めて、動画や画像を選ぶ形式ですので、あまり迷うことなく進められます。
手順7:プレビューで確認して配信
広告は、プレビュー機能を使って実際にどう配信されるのかを確認しながら制作できます。
途中で下書き保存も可能ですので、納得のいくまで調整を重ねていきましょう。
作成できたら、プレビューで内容に誤りがないかしっかり確認したのち、配信開始ボタンを押します。
ざっくりとした説明になりましたが、このようにそう多くない手順で広告の配信が可能です。
作成した広告や、目的・予算などは広告マネージャを使ってあとで編集できますので、悩みすぎないのがポイントです。
Instagram広告を運用する際の注意点
上記4つの施策は、いずれも今後Instagramで広告を出稿する際にぜひ参考にして欲しい事柄です。
最後に、Instagram広告を運用する際の注意点を解説していきましょう。
注意点1:画像・動画内で使用するテキスト量は全体の20%以下に
Instagram広告は、画像に含まれるテキスト量が画像全体の20%を超えると、審査に通らなくなってしまいます。
テキスト部分は、どの広告でも2,200文字まで入力できますので、画像部分にテキストは使わないようにするのがおすすめです。
注意点2:画像サイズ・アスペクト比を守る
Instagram広告における推奨画像サイズ・アスペクト比は以下の通り。
- 基本画像サイズ : 1080 x 1080ピクセル
- 画像数 : 最低2枚・最大10枚
正方形 | 横型 | 縦型 | |
最小解像度 | 600 x 600ピクセル | 600 x 315ピクセル | 600 x 750ピクセル |
最大解像度 | 1936 x 1936ピクセル | 1936 x 1936ピクセル | 1936 x 1936ピクセル |
アスペクト比 | 1:1 | 1.91:1 | 4:5 |
参考:https://www.facebook.com/business/help/430958953753149
アスペクト比が推奨値を逸脱すると、画像が見切れてしまったり引き延ばされたりしてしまいます。
くれぐれも、公式の画像サイズに則った広告素材を制作するようにしましょう。
注意点3:広告ポリシーを読み、抵触していないかどうかを確認する
Instagram広告には、29の禁止コンテンツと14の制限コンテンツがあります。
ここですべてを紹介するとかなり長くなるので、気になる方はFacebook公式の広告ポリシーを確認してみてください。
特に影響が大きそうなものとしては、禁止ではないものの「栄養補助食品」「金融サービス」「ダイエット製品」などは制限コンテンツとしてかなりデリケートに取り扱われています。
Instagram広告を運用するコツ・効果を高める施策
ここまでで、Instagram広告を配信するまでの流れ・注意点がつかめたかと思います。続いては、「どうすればInstagram広告の効果を高められるか」を解説していきましょう。
Instagramは少々独特なプラットフォームですので、ユーザー層や文化を理解することがコンバージョン・認知度といった広告効果の向上に繋がります。
施策1:広告色を薄くする
Instagram広告は、専用の広告枠が設けられないため広告色が必然的に薄くなります。
したがって、広告然とした広告ではなく、ブランドのメッセージやコンセプトを押し出した広告にすると良いでしょう。
特に、「ストーリーズ」やカルーセルを用いた「ストーリー性のある広告」は比較的好まれる傾向にあります。
施策2:縦型動画を使って動きのある広告を作る
2018年に行われた「Instagram Day Tokyo 2018」では、縦型動画フォーマットを好意的に捉えるユーザーが76%で、縦型動画広告が革新的だと感じるユーザーが65%にのぼったと発表しました。
事実、Instagramで動画データが占める割合は年々向上しており、2019年現在においては動画がInstagramにおいて重要な位置を占めていることがわかります。
また、同イベントでは「スマホユーザーが携帯を縦型のまま使用する割合は90%、携帯を横向きにしないミレニアル世代(1980年代~2000年代初頭に生まれた世代)は72%」という結果も発表されました。
このことから、動画広告、特に「縦型」の動画は広告の中でもコストがかかる分高い効果が見込める傾向にあります。
施策3:若年層向けの広告は「ストーリーズ」を活用
Instagramにおける「ストーリーズ」の重要性は年々高まっています。
ジャストシステムが2018年9月に発表した調査内容によると、2017年5月時点で利用・投稿したことがあるユーザーは19.6%から33.7%に増加。
特に10代は、37.2%から1.8倍の65.5%まで利用割合が増加しています。
ターゲットが若年層寄りであれば、フィード広告よりも「ストーリー広告」を試してみるのが良い選択肢といえるでしょう。
参考:https://marketing-rc.com/report/report-video-20181016.html
施策4:構造が似ているFacebook広告と組み合わせる
Facebook広告は、Instagram広告と同じ広告マネージャで配信・管理できます。
そのため、すでにFacebook広告を配信しているならターゲット・目的を寄せることで少ない労力でより高い効果が見込めます。
施策5:UGC(ユーザーが作成した投稿)を活用する
UGCを活用するのも1つの手段です。UGCとは「User Generated Contents」の略で、簡単に言うと一般ユーザーが作成した投稿コンテンツを指します。
UGC活用では、ハッシュタグを利用して自社製品に関する投稿を集め、広告コンテンツにします。
メリットは、以下の通りです。
- コンテンツ作成の手間が比較的かからない
- ユーザー目線で商品の使用感を伝えることができる
- ハッシュタグによって情報を拡散できる
例えば、コンビニ大手のセブンイレブンでは「#セブンスイーツアンバサダー」というハッシュタグで自社スイーツの投稿を促しています。
オリジナル認定証のプレゼントや試食会への招待などを実施し、ユーザーが積極的に投稿したくなるような環境づくりが奏功している事例です。
補足:新しく追加されたInstagramのショッピング機能に注目
2018年9月よりInstagramでは新しくショッピング機能が追加されました。これはアカウントの投稿で表示される写真に「商品タグ」を表示する機能です。広告ではないため、特別な費用はかかりません。
商品タグではユーザーに商品名や価格を伝え、タグをタップすると詳細ページに飛ぶことができます。
先ほどお伝えした「広告色を薄くする」「ストーリーズを活用する」などと組み合わせることで、新たな訴求をすることが可能です。
初心者向けのInstagram広告で高い広告効果を得よう
Instagram広告を出稿するためのステップは以下の3つです。
- 誰に届けたいか、広告でどういう目的を達成したいかを決める
- どういうフォーマットで広告を作るか決める
- 素材やテキストを準備する
この3つさえ準備できていれば、あとは予算など細かい調整をするだけで配信できます。
ですから、まずは「どんな目的を達成するための広告を誰に届けるか」を決めましょう。
その際は、Instagramのユーザー層や、他の事例を参考にしながら決めていくのがおすすめです。
最初から完璧な広告を作ることはできません。コンセプトが固まったら配信し、あとはデータを見ながら徐々に最適化していきましょう。