ECサイトにCRM（顧客管理）は必要？成功事例やおすすめツールを紹介

2022年12月26日
2024年04月04日
#CRM
#ECサイト

「うちのECサイトに顧客管理の仕組み（CRM）は必要なんだろうか…」

とお悩みの方。

CRMは企業の顧客情報を管理するために導入されることが多いですが、ECサイトで使われることも少なくありません。

顧客情報はビジネスにおいて資産にほかならず、お客さまの情報がまとまっていると、商品を購入してもらうための施策を考えやすいです。

この記事では、ECサイトへCRMを導入すべきかどうかについて、事例を交えつつ解説します。

結論、新たなコストはかかるものの、顧客情報を管理できる仕組みを整えるのは、ECサイトの売上アップにつながりおすすめです。

まずはCRMの概要をつかむところからはじめていきましょう。

CRMとは「顧客関係管理」のこと

CRM (Customer Relationship Management) は、顧客との取引やコミュニケーションを管理するためのシステムのことです。
例えば、お店にお客さまが来たときに以下のような情報がわかっているかどうかでするべき対応は変わりますよね。

初めての来店か、2回目以降の来店か
前に来店したときは何を買ったのか
年齢や職業、性別

このようなお客さまの情報をわかりやすく管理して、売上につながるアクションを取りやすくなるのがCRMシステムなのです。

CRMシステムは、お客さまのプロフィールや履歴、顧客との取引やコミュニケーションの記録、セールスやマーケティングの活動などをまとめて管理できます。

CRMシステムを使用することで、お客さまとの取引やコミュニケーションを効率的かつスムーズに行うことができるだけでなく、お客さまとの関係をより良くできるのです。

ECサイトにCRMを導入するメリット

ECサイトにCRMを導入することには、以下のようなメリットがあります。

顧客情報をまとめて管理できる
顧客への売り込みを最適化できる
リアルな顧客情報をもとに戦略を策定できる
業務の効率化につながる
社内の部署どうしが連携しやすくなる

1. 顧客情報をまとめて管理できる

ECサイトでは、お客さまの個人情報や購買履歴、問い合わせや評価などがデータとして蓄積されます。

CRMを導入することで、これらの情報をまとめて管理できるようになり、お客さまとの取引やコミュニケーションがスムーズになります。

2. 顧客への売り込みを最適化できる

CRMシステムでは、お客さまとのコミュニケーションを記録できます。

これにより、お客さまとのやり取り履歴を把握しやすくなり、問い合わせや要望に対して迅速かつ的確に対応できます。

3. リアルな顧客情報をもとに戦略を策定できる

CRMシステムでは、お客さまの購買履歴や興味関心、問い合わせ内容などを記録できます。

ゆえに、より的確なターゲティングが可能になり、的確なマーケティング活動が可能です。

4. 業務の効率化につながる

CRMシステムを使用することで、お客さまとの取引やコミュニケーションがよりスムーズになり、業務が効率化されます。

クラウド型のCRMシステムであれば社外でも情報を一括で確認できるため、時間や場所にとらわれず顧客データへアクセス可能です。

5. 社内の部署どうしが連携しやすくなる

CRMシステムではすべての社員が同じ情報を閲覧できるため、部署や役職に関係なく、フラットな意見交換がしやすくなります。

すべての部署がお客さまのほうを向いて連携され、社内の連帯感が高まるというメリットもあるのです。

ECサイトにCRMを導入するデメリット

ECサイトにCRMを導入することで、様々なメリットがありますが、それとともにデメリットもあります。

1. 新たなコストがかかる

CRMシステムを導入するには、購入やライセンス料、サーバーやインフラの準備、導入支援やカスタマイズ、運用や保守などにともなった費用がかかります。

また、導入後も運用や保守に伴い、定期的な費用がかかる場合も少なくありません。

費用だけでなく、データを整理したり、プロセスを見直したり、システムをカスタマイズしたりするコストもかかります。

2. 顧客情報の漏洩リスクがつきまとう

CRMシステムに限らないことではありますが、顧客情報を扱う以上、漏洩のリスクはつきまといます。

お客さまの個人情報が漏洩してしまうと、企業の信頼はガタ落ちです。

いちど漏洩してしまうと立て直しにも時間がかかるため、セキュリティ対策が万全のCRMツールを利用することが必須といえます。

ECサイトでのCRM成功事例

ここからはECサイトにおけるCRMの成功事例として、以下3社を紹介します。

カゴメ株式会社
株式会社やずや
株式会社ファンケル

1. カゴメ株式会社

トマトジュースをはじめとした飲料や食品を販売するカゴメ株式会社では、ECサイトの売上が伸び悩んでからCRMに力を入れ始めました。

具体的には、以下のような施策がLTVの向上につながっています。

【コールセンターの改善】 オペレーターの裁量を増やして、お客さま個人に合わせた(マニュアルにない)対応をできるようにしました。これによりお客さまのニーズを細かく捉えられるようになりました。

【ファンを増やすための指標づくり】 ファンの人物像を具体化して、ファンを増やすための指標を作りました。これによりファンを増やす具体的な打ち手を導き出すことに成功しています。

【ネット販売を利用するストレスの軽減】 ECサイトを見やすくするのはもちろん、商品の梱包を開けやすくするなど、ECサイトを通じた購買体験を改善しました。

2. 株式会社やずや

「やずやの青汁」や「にんにく卵黄」などを販売する株式会社やずやは、顧客を10グループに分類するというCRMの方法で成功した企業です。

具体的には「購入金額」「在籍期間」「離脱期間」の3つの軸から顧客を10グループに分けて、それぞれのグループによって違った提案をします。

また商品を買わなくなった顧客にも複数のグループが存在し、それぞれに合わせたコミュニケーションをとることも特徴的です。

3. 株式会社ファンケル

化粧品や健康食品を販売する株式会社ファンケルは広告やSNSでの情報発信によって成功した企業です。

具体的にはECサイトと店舗、カタログ通販などの顧客情報を共有し、顧客に合わせた提案をしていくように改善しました。

一人ひとりにカスタマイズされたCRM戦略で売上を伸ばした事例の1つといえます。

ECサイト向けおすすめCRMツール

ここからはECサイト向けのおすすめCRMツールを以下の順に紹介します。

うちでのこづち
Synergy!
MakeRepeater

1. うちでのこづち

BtoCのECサイトにおすすめなCRMツールが「うちでのこづち」です。

メルマガ、LINEやSMSなどお客さまとのコミュニケーション手段を連携させやすく、施策を打ちやすくなるようなサポートが盛りだくさん。

お客さまとのコミュニケーションを増やしてリピーターを獲得したい場合は、力強いサポートを期待できます。

2. Synergy!

「Synergy!」は余計な機能が少なく、シンプルで使いやすいCRMツールです。

「マニュアルを見なくても、すぐに効率よく使える」ことを目指して作られたツールで、はじめてCRMに取り組む場合でもスムーズに導入できます。

またプライバシーマーク・ISMSの国際規格「ISO/IEC27001」の認定を取得しており、情報セキュリティ対策も万全です。

3. MakeRepeater

「MakeRepeater」は①顧客分析②メール作成③メール配信の3つを自動化できるCRMツールです。
メールによるリピーター化に特化したツールであり「CRMはシンプルな機能だけでいい」と思っている方におすすめ。

もしMakeShopをお使いの場合は、どちらも運営企業が同じGMOグループであるため、ECサイトとの連携がスムーズにできます。