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スモールスタートとは?今さら聞けないビジネス用語を解説します

「スモールスタートって聞いたことあるけど、じっさい何をするのかはよくわからない」

という疑問を持っている方。

スモールスタートとは要するに少しずつ始めることであり、まずはやってみるの精神でビジネスを進めることを意味します。

特に起業やスタートアップ、IT業界において使われることが多い言葉です。

しかし、これから事業を始めたい方でなくても、スモールスタートの考え方をふだんの仕事に役立てることはできます。

この記事ではスモールスタートについて、以下の順に解説します。
  • そもそも「スモールスタート」とは?
  • スモールスタートのメリット、デメリット
  • スモールスタートの使い方
  • スモールスタートの成功事例
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そもそも「スモールスタート」とは?

スモールスタートは、小規模な起業、特に新しいビジネスを始めることを指します。また大企業であっても、新規事業ではじめのうちは限定された機能だけを提供する場合は、スモールスタートといえるでしょう。

スモールスタートは、大きな投資やリスクを伴わないでスタートすることが可能です。

そして事業が軌道に乗ってきたら、それに応じて規模を拡大していきます。

スモールスタートのメリット

スモールスタートには以下のように多くのメリットがあります。

ビジネスを始めるハードルが低い

例えば資金調達がしやすく、リスクも少ないため、ビジネスを始めるハードルが低いことがあげられます。

ビジネスは商品を仕入れて売れば終わり、ではありません。

事業を始めるための資金を集めて、人を集めて、オフィスを準備して、とスタートまでで時間もお金もかかります。

また、商品を仕入れても、それを管理して「いくつ売れて、いくつ残っているか」などのチェック業務もあります。

これが例えば「1つの商品を仕入れて売る」のようなスモールスタートであれば、資金も管理もそこまで必要ありません。

トラブルや市場の変化に対応しやすい

また、スモールスタートは最小の単位でビジネスを進めていくため、直面するトラブルにも柔軟に対応しやすいです。

「1つの商品を仕入れて売る」のようなスモールスタートは1つの商品に集中できます。

つまり、トラブルや改善点が出てきたらそれをすぐに反映しやすいのです。

市場のニーズが変化していくことに対しても、身軽に事業を動かしていくことができます。

万が一うまくいかずに撤退するとしても、サッとすぐに撤退しやすいです。

スモールスタートのデメリット

一方でスモールスタートにはデメリットもあります。

それは規模を大きくしていく段階で、事業が複雑化してきてしまうこと。

例えばスモールスタートとして会社の1つの部署だけDX化してビジネスを進めていて、うまくいったので他部署にも適用しようとしたとします。

その際に先に使っていたツールが他部署に適応できなかったら、それぞれの部署にあったツールを使って、そのツール同士をつなぐシステムを入れて…のようになってしまうこともあります。

家で例えるなら、はじめから大きく建てた家ではなく、小さな家を増改築し続けた家のようになってしまうのがスモールスタートです。

スモールスタートの考え方を持ったまま事業が大きくなっていくと、つぎはぎの事業になってしまいます。

無駄なコストがかかることもあるので、スモールスタートはある程度の規模が出てきた段階で考え方を変える必要があるのです。

スモールスタートの使い方

スモールスタートの考え方は、具体的にいえば「短期間・低コスト」でのビジネス開発です。

新たなビジネスの核となる機能だけリリースしたあとに、顧客に合わせて必要な機能を足して行きます。

売上を作りつつ市場調査をして、さらにサービスを改善しつつさらに売上を伸ばしていくイメージです。

これを短期間で行うことで、もし失敗してもコストが少なく済み、なおかつ顧客のニーズに合ったサービスを提供できます。

スモールスタートは「クイックウィン」が重要

スモールスタートでのクイックウィンとは、小規模でサービスを提供してすぐに収益を上げることを指します。

スモールスタートは少ない資金や経験でも始めることができるため、クイックウィンが期待されることも多いです。

スモールスタートでのクイックウィンの方法には、ニッチな市場をターゲットにすること、オンラインマーケティングを活用することなどがあげられます。

市場ニーズを正確につかんでオリジナルの価値を提供することや、コストを抑える工夫、顧客ニーズに応えるサービスや製品を提供することが重要です。

スモールスタートがうまくいったら「ビッグスタート」へ移行しよう

スモールスタートによって新たな事業の芽を生み出すことができたら、次は「ビックスタート」に取り組むのがおすすめです。

スモールスタートとビッグスタートの違いは以下の通り。

【スモールスタート】
  • 「まずはやってみる」のスタンス
  • アイデアの着想が重要
  • 売上が安定しにくい
【ビッグスタート】
  • 「一気に、具体的に進める」のスタンス
  • 計画性が重要
  • 安定して売上を出しやすい
スモールスタートはあくまではじめの一歩を軽くするためのものであり、いわば事業の機動力となる考え方です。

しかし逆にいえば行きあたりばったりになりがちで、長期的に成功し続けるためのものではありません。

そのため、スモールスタートで事業が回り始めたら、計画を立てて売上を積み重ねていくビッグスタートへと移っていきましょう。

スモールスタートに適したビジネスタイプ・業界

スモールスタートに適したビジネスは、サービスビジネスや地域密着型ビジネスなどです。これらのビジネスは、小規模な投資でも運営ができ、リスクも少ないためスモールスタートに適しています。

また、業界としては、ITやヘルスケア、教育、農業など、「小さく始めて大きく伸ばす」考え方が適用できるニッチな業界がスモールスタートに向いているといえます。

スモールスタートの成功事例

スモールスタートから大きな成功を収めた事例は数多くあります。例えば、AmazonやGoogleなどの大手インターネット企業は、スモールスタートから始まりました。

またAppleもはじめは家のガレージからスタートした企業として有名です。
日本の事例としては「価格.com」があります。

これはもともとサラリーマンだった創業者が副業として立ち上げたサイトで、はじめはパソコンパーツの価格を比較できるだけのサイトでした。

今では家電やファッション、食品など、さまざまなジャンルの商品が比較できるサイトになっています。

コストを抑えたスモールスタートで、事業を軌道に乗せよう

ここまでスモールスタートについて、概要から使い方、成功事例などを紹介しました。

スモールスタートが持つ最大のメリットは、事業に小回りが効くことです。

管理業務など商品やサービスの質に直接関係しない仕事が少なく済むため、最も改善すべき商品やサービスに力を注ぐことができます。

また、トライ・アンド・エラーを素早く繰り返すことができるため、事業を軌道に乗せるまでに時間がかかりにくいです。

スモールスタートはリスクを最小限に事業をスタートさせるための、有効的な方法と言えるでしょう。

スモールスタートがうまく回り始めたら計画を立てて進める「ビッグスタート」の考え方も取り入れていくことで、さらに事業を伸ばしていくことができます。

この記事がこれから事業をスタートさせたい方の参考になれば幸いです。