お菓子業界のO2O×ソーシャルプロモーション事例まとめ8選
今回の記事では、より私たちに身近なお菓子業界を対象にして、ソーシャルメディアを活用したプロモーション施策についてご紹介したいと思います。
今、盛んに言われているO2Oとは、ネットでの好評価が店舗への集客や売上拡大に大きく貢献し、リアルの場を活性するための推進力になるという考えです。
お菓子業界も例にもれず、様々な企業が様々な方法でネットを活用し、自社商品の売上アップやブランド向上に努めています。
お菓子という身近な商品を例にとることで、私たちの生活にどのようなO2Oが浸透しているかが見ていきたいと思います。
菓子業界を取り囲む環境も年々厳しいものとなっています。
米国の金融危機に端を発した長引く景気不況により、消費者は節約志向にあり、それを受けて小売チェーンの手掛けるPB商品(プライベートブランド商品)が支持され、お菓子メーカーのナショナルブランドが振るわない傾向にあります。
価格の安さでPB商品に劣るメーカーのナショナルブランドですが、ブランド力という強みがあります。自社のブランドを活かしたO2O施策に企業は取り組み始めています。
ロッテはお菓子業界で初めてLINEのスタンプに自社キャラクターを利用したマーケティング施策を行いました。
ロッテ「コアラのマーチ」スタンプの総ダウンロード数は593万件、スタンプの利用回数は4010万回(2012年12月31日時点)に上りました。
スタンプ提供開始の2 週間後にはコンビニでの売り上げが前年度比116.7%となり、その翌週も前年度比111.5%となりました。
LINEでのメッセージのやり取りにスタンプが使われることにより、ダウンロードした人だけでなく、その友人にもスタンプが送られることになり、広くコアラのマーチが認知されることになります。
自社キャラクターをLINEスタンプにしてブランド認知に役立てる企業は今後も増えていくと思われます。
森永のBAKEはFacebookから友達にクーポンを送ることができ、送った人には抽選でプレゼントが当たるキャンペーンを行いました。
「夏にチョコ?ほんとにおいしいの?」というイメージを持ったブランド新規層に対して、友人から商品が勧められることで、トライアルハードルを下げ、新規層の最初の購入につなげる目的です。
元々ブランドに興味のある消費者に協力してもらい、ブランドに興味のなかった消費者にも商品情報を届けてもらう仕組みです。
春日井製菓は、スナック菓子「グリーン豆」が今年で発売40周年を迎えることを記念し、誕生から同じく40周年のキャラクターであるガチャピンやムックとコラボレーションしたオリジナルパッケージの展開を開始しました。ガチャピンやムックに変身できるスマホのカメラアプリも配信します。
50代以上をメインターゲットとする同商品ですが、今回の企画を通して若年層を中心とした幅広い層へ訴求するとともに、店頭で豆菓子コーナー以外の陳列を獲得するための施策です。
森永は、当選者に新商品『チーズスティック』を1ケース(24個入り)があたるキャンペーンを開催し、認知拡大を図っています。
新商品「チーズスティック」のキャッチコピーを考えて投稿することでキャンペーンに応募できます。
ユーザーがキャッチコピーを投稿することで、キャッチコピーを投稿していることが友達のニュースフィードでシェアされるため、バイラル効果が期待できます。
お菓子の家をつくれるお菓子キット「ヘクセンハウス」の販売促進として、店内に“すべてお菓子でできた街”を展示しました。
お菓子の街にカメラをつけた電車を走らせ、店の様子をオンライン上でリアルタイムに観られるように演出し、来店を促しています。
相性診断では性別、年齢、居住地などを入力する必要あるため、グリコは詳細な顧客データが獲得できます。グリコのような商品は通常では顧客データを取ることは難しいのですが、今後O2O等のスマホプロモーションには必須のものであり、非常に工夫された戦略といえます。
福壽庵は飛騨高山の地元の和菓子屋。オリジナルキャラクター”フクジュマン”による日々のFacebook投稿が人気で、「話題にしている人」は、500人のファンの内、約240人(6月末時点)と高い反応率を誇ります。
地域密着型の企業がソーシャルメディアを利用して、全国にブランド認知を広げた成功例といえます。
湖池屋「カラムーチョ」では、Facebookでカラムーチョに絡めたクイズに答えると「ヒー度」がわかるアプリを提供しました。
アプリのポイントは「回答は1日1回までしかできない」、「毎日賞品がでる」という点で、これにより継続的な利用を促し、リピート来訪につなげることができます。
① 自社キャラクターの積極的利用
② 顧客に楽しんでもらえる体験の提供
③ ソーシャルメディアを活用して顧客から顧客へのプロモーション
お菓子という嗜好品の特性のためか、顧客を「楽しい」気持ちにさせることで売上アップにつなげる事例が多いようです。
お菓子業界のこうしたソーシャルメディアの積極的利用から学ぶべきところは多いのではないでしょうか。
今、盛んに言われているO2Oとは、ネットでの好評価が店舗への集客や売上拡大に大きく貢献し、リアルの場を活性するための推進力になるという考えです。
お菓子業界も例にもれず、様々な企業が様々な方法でネットを活用し、自社商品の売上アップやブランド向上に努めています。
お菓子という身近な商品を例にとることで、私たちの生活にどのようなO2Oが浸透しているかが見ていきたいと思います。
お菓子業界の現状
国内市場での停滞が続き、PB商品の台頭で収益低下
近年の国内の菓子業界は頭打ち傾向にあります。業界全体の売上高は横ばいを続け、業績を大きく伸ばしている菓子メーカーも見当たりません。菓子業界を取り囲む環境も年々厳しいものとなっています。
米国の金融危機に端を発した長引く景気不況により、消費者は節約志向にあり、それを受けて小売チェーンの手掛けるPB商品(プライベートブランド商品)が支持され、お菓子メーカーのナショナルブランドが振るわない傾向にあります。
PB商品にはないブランド力の発揮が必要になっている
PB商品とは小売が企画・開発し、メーカーに生産を委託した自主企画商品です。小売がすべて買い取って売り切るため、メーカー品より1~3割程度安いとされます。価格の安さでPB商品に劣るメーカーのナショナルブランドですが、ブランド力という強みがあります。自社のブランドを活かしたO2O施策に企業は取り組み始めています。
お菓子業界が取り組むO2O事例
ロッテ「コアラのマーチ」LINEスタンプで売上アップ
※1ロッテはお菓子業界で初めてLINEのスタンプに自社キャラクターを利用したマーケティング施策を行いました。
ロッテ「コアラのマーチ」スタンプの総ダウンロード数は593万件、スタンプの利用回数は4010万回(2012年12月31日時点)に上りました。
スタンプ提供開始の2 週間後にはコンビニでの売り上げが前年度比116.7%となり、その翌週も前年度比111.5%となりました。
LINEでのメッセージのやり取りにスタンプが使われることにより、ダウンロードした人だけでなく、その友人にもスタンプが送られることになり、広くコアラのマーチが認知されることになります。
自社キャラクターをLINEスタンプにしてブランド認知に役立てる企業は今後も増えていくと思われます。
森永「BAKE」Facebookのクーポンで新規顧客開拓
※2森永のBAKEはFacebookから友達にクーポンを送ることができ、送った人には抽選でプレゼントが当たるキャンペーンを行いました。
「夏にチョコ?ほんとにおいしいの?」というイメージを持ったブランド新規層に対して、友人から商品が勧められることで、トライアルハードルを下げ、新規層の最初の購入につなげる目的です。
元々ブランドに興味のある消費者に協力してもらい、ブランドに興味のなかった消費者にも商品情報を届けてもらう仕組みです。
春日井製菓「グリーン豆、うすピー」スマホアプリで若者を取り込む
※3春日井製菓は、スナック菓子「グリーン豆」が今年で発売40周年を迎えることを記念し、誕生から同じく40周年のキャラクターであるガチャピンやムックとコラボレーションしたオリジナルパッケージの展開を開始しました。ガチャピンやムックに変身できるスマホのカメラアプリも配信します。
50代以上をメインターゲットとする同商品ですが、今回の企画を通して若年層を中心とした幅広い層へ訴求するとともに、店頭で豆菓子コーナー以外の陳列を獲得するための施策です。
森永「チーズスティック」Facebookのいいね!とニュースフィードで投稿を拡散
※4森永は、当選者に新商品『チーズスティック』を1ケース(24個入り)があたるキャンペーンを開催し、認知拡大を図っています。
新商品「チーズスティック」のキャッチコピーを考えて投稿することでキャンペーンに応募できます。
ユーザーがキャッチコピーを投稿することで、キャッチコピーを投稿していることが友達のニュースフィードでシェアされるため、バイラル効果が期待できます。
無印良品「MUJI HOME MADE」キャンペーンでお菓子の街をオンライン配信
※5お菓子の家をつくれるお菓子キット「ヘクセンハウス」の販売促進として、店内に“すべてお菓子でできた街”を展示しました。
お菓子の街にカメラをつけた電車を走らせ、店の様子をオンライン上でリアルタイムに観られるように演出し、来店を促しています。
グリコ「パピコ」AKBを使って顧客データ獲得
※6相性診断では性別、年齢、居住地などを入力する必要あるため、グリコは詳細な顧客データが獲得できます。グリコのような商品は通常では顧客データを取ることは難しいのですが、今後O2O等のスマホプロモーションには必須のものであり、非常に工夫された戦略といえます。
福壽庵、オリジナルキャラクター”フクジュマン”で人気獲得
※7福壽庵は飛騨高山の地元の和菓子屋。オリジナルキャラクター”フクジュマン”による日々のFacebook投稿が人気で、「話題にしている人」は、500人のファンの内、約240人(6月末時点)と高い反応率を誇ります。
地域密着型の企業がソーシャルメディアを利用して、全国にブランド認知を広げた成功例といえます。
湖池屋「カラムーチョ」Facebookアプリのクイズで顧客体験創出
※8湖池屋「カラムーチョ」では、Facebookでカラムーチョに絡めたクイズに答えると「ヒー度」がわかるアプリを提供しました。
アプリのポイントは「回答は1日1回までしかできない」、「毎日賞品がでる」という点で、これにより継続的な利用を促し、リピート来訪につなげることができます。
お菓子業界に学ぶソーシャルメディア利用
ご紹介した各企業の取り組みにはいくつかのポイントがあります。① 自社キャラクターの積極的利用
② 顧客に楽しんでもらえる体験の提供
③ ソーシャルメディアを活用して顧客から顧客へのプロモーション
お菓子という嗜好品の特性のためか、顧客を「楽しい」気持ちにさせることで売上アップにつなげる事例が多いようです。
お菓子業界のこうしたソーシャルメディアの積極的利用から学ぶべきところは多いのではないでしょうか。
画像引用元
- ※1 http://d.hatena.ne.jp/takashings/20121030/1351607070
- ※2 http://koreosusu.me/bake/
- ※3 http://mame40-cam.jp/
- ※4 http://fbapp.monipla.jp/campaign/detail/1258
- ※5 http://news-act.com/archives/20801605.html
- ※6 http://papico.glico.jp/top/
- ※7 https://www.facebook.com/fukujuan
- ※8 http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000003039.html