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オムニチャネル時代に複雑化するeコマースの再プラットフォーミング

オムニチャネルは小売りを変革しつつあり、そしてその変化の速度は日々加速しています。eBayの調査によると、77パーセントもの顧客が小売りとオンラインで一貫した買い物体験を求めているとのことです。Forrester社によると、71パーセントの顧客が店舗在庫をオンライン確認できることを望み、50パーセントがオンラインで購入して店舗で引き取りをしたいと望んでいます。

それと同時に経営サイドからのプレッシャーも高まってきます。前年比100パーセント以上の成長を遂げるデジタルコマース企業もある中で、CEOらはオムニチャネル化とイノベーションを進めて二桁成長を実現し、効率を上げて収益性を高めようとしています。しかしこれは簡単なことではありません。

今日のeビジネスのリーダーらはeコマースのテクノロジーを複雑な経営課題の解決に利用しようとしてます。しかし、eコマースがオムニチャネル戦略の一部として進化するにつれ、eコマースプラットフォームの再構築はさらに複雑化していきます。
最近までは多くのeコマースプラットフォームはサイドプロジェクトと見なされ、従来のロードマップに記載されないものでした。しかし状況は一変しました。

①複雑化する社内体制

今日のeコマースはeコマースのトップとIT、マーケティング、小売り、金融などの部門が協力し合う体制となっています。eコマースの影響力、戦略の重要性などからその決定はしばしば取締役会やCEOの判断を仰ぐこともあり、eコマースはその構築プロセスが複雑化していると言えます。

②顧客体験

これまで多くの企業はeコマースを「ショッピングカート」と見なし、「棚と陳列」に形容される顧客体験を創出してきました。今日の顧客の要求は高まり、さらなる体験を求めています。その結果、小売りは新たなテクノロジーを投入するにつれて再構築やオムニチャネル機能の強化に投資を行い、顧客との接点をつなぐ体験を創出しようとしています。このためにブランドや商品内容の多種多様化、ソーシャルメディアとの統合、店舗在庫の検索、店舗商品の予約、店舗体験とデジタルの統合などを追求しています。

③中心となるモバイル戦略

これまでモバイルはメインを補足するものとして扱われてきました。企業にとってメインはデスクトップでのeコマースであり、そこからモバイル版が派生する形でした。今日では企業はモバイルを店舗とデジタルをつなぐものとして認識しています。その結果、企業はeコマースのプラットフォームやサービスプロバイダを吟味してモバイルの機能や可能性を追求しています。モバイルが企業の最優先事項となりつつあるのです。

④組織横断型のプロジェクト

オムニチャネル・ソリューションの一部としてeコマースが進化するにつれ、組織の部門同士が協働する必要が高まっています。IT、店舗オペレーション、物流、マーケティング、B2Bや海外部門などが協力体制を築く必要が出ています。そのためeコマースのプロジェクトは複雑化しており、部門同士の利害関係を調整し、プロジェクトをスムーズに遂行するためにもより強力なガバナンスが求められています。

⑤バックエンドのシステムとの統合

eコマースのプラットフォームはもはやポイントソリューションとは見なされておらず、オムニチャネル・ソリューションの根幹をなすものと見なされています。顧客の求めるオムニチャネル体験を実現するためにも、eコマースのプラットフォームはDOMやCRM、ERPといったバックエンドのシステムとシームレスに統合し、カスタマーレビューやレコメンド機能、分析機能やリターゲティング機能を拡張する必要があります。

⑥加速する市場への投入スピード

市場投入へのスピード感もおろそかにできません。12-18ヶ月スパンのロードマップは昔の話で、今は6-9ヶ月スパンとその速度は高まっています。

利害関係者やチャネル横断機能が増加し、複雑化する一方で、タイムスケジュールは大幅に短くなってきています。そのため業務を進める上でリスクも高まるため、複雑化したポイントを抑えておくことが重要です。

この記事は6 New Complexities of eCommerce Re-platforming in the Age of OmnichannelをOrange Blogが日本向けに編集したものです。