海外EC事情[第四回:タイ編]
越境EC構築を行ううえで、出店先の市場状況や特徴などを知っておくことは重要です。
そこで、本ブログでは海外の大手ECサイトをまとめ、海外のEC事情を紹介してみようと思います。
第四回は、東南アジアのEC市場で注目の国、タイを取り上げます。
ASEAN諸国はマレーシアやシンガポールでは既にEC市場が活況を呈していますが、タイはこれから市場が大きくなる余地がある国です。
その額は1兆バーツ(日本円でいうと3兆5000億円)です。2014年時点でのタイのEC化率は2.7%となっているので、今後もタイEC市場に対する新規マーケットへの参入は激化していくと予想されます。
さらに、タイのネット普及率は60%で、日本並みの普及率になるまでにはあと30%もありますから、今後もより一層期待されるポテンシャルの高い市場だと見込めます。
現在は中間層以上がメインユーザーのため、クレジットカード決済が主流で、ATMからの振込み、オンラインバンキングなどが決済手段のメインとなっているようです。
We love shopping
大手通信キャリアTrueが運営しているタイ最大手ECサイト。日本でいうならKDDI、ソフトバンクが運営しているECサイトが最大手、というイメージですね。
モール形式になっており、出店プランに応じて独自のドメインを割り当てることができます。出店方法なども丁寧に記載されており、初心者でも気軽に出店できる印象でした。また、Yahoo!ウォレットのような商品受取後に出店者に代金が送金される独自の決済管理サービスを持っており、出店者、購入者ともに安心な決済方法が充実している印象です。品揃えが豊富かつ見やすいサイトなので、買い物が楽しくなります。
Tarad
WeloveShopping.comと同様にモール形式のECサイト最大手です。もともとはCtoCのマーケットプレイス事業を行っていたTaradですが、2009年に日本の「楽天」が株式の67%を取得してBtoBtoCのショッピングモール型に転換したことで業績を伸ばしました(ただし、2016年4月にPorar社に売却)。
こちらのECサイトはソーシャルアカウントが多く、facebook、Twitter、youtube、line、Instagramと、ほぼ有名なSNSは網羅していました。また、Paypalのような決済代行会社も使用できました。販売支援サービスも行っており、購入者・出店者双方を考慮した使いやすいECサイトといったイメージでした。
Lazada
ベトナム編でも紹介した「LAZADA」、タイでも人気です。ドイツのスタートアップ企業「Rocket Internet」が手がけるショッピングサイトで、こちらはAmazon型のオンライン小売業を手掛けています。インドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムで展開している有名オンラインショッピングモールです。多くの国での運用実績があるためか、決済方法が豊富です。
SEPHORA
コスメに特化したシンガポール発のECサイトです。シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、香港など計9か国で展開しています。日本のGREEVenturesやトランスコスモスなどが出資をしています。SEPHORAは自社ブランドも立ち上げていて、スキンケア商品やメイクアップ商品などもこちらで販売しています。
Instagramアカウントもおしゃれで、若年女性をターゲットに購買意欲を喚起しようとしているのがわかります。
タイの大手ECサイトでは、コスメやペット関連商品、健康食品、アパレルなどの商品特化型のECサイトを複数運営するパターンが多いようです。
Ensogo
タイの最大手クーポンサイト。タイ版のポンパレ、OZmallといったところでしょうか。飲食系からレジャー関連、ホテルやショッピングなどあらゆるシーンに対するクーポンを取り扱っています。
目玉商品だとプロパー価格から半額以上の割引がされていたり、ヨガのような習い事をする際に使用できるクーポンなども取り扱われています。この電子クーポンは、ASEANでは広く普及されており、一般人のライフスタイルの一部となっています。会員も250万人ほど抱えており、大変人気です。
その他の特徴としては、
東南アジア地域はインフラ整備の必要性やスマホ普及率の向上に取り組む重要性について指摘されていますが、成長が期待されている市場であるのは間違いありません。他国からタイのECで買い物ができる越境ECについても、市場が大きくなれば整備されてくるでしょう。
そこで、本ブログでは海外の大手ECサイトをまとめ、海外のEC事情を紹介してみようと思います。
第四回は、東南アジアのEC市場で注目の国、タイを取り上げます。
ASEAN諸国はマレーシアやシンガポールでは既にEC市場が活況を呈していますが、タイはこれから市場が大きくなる余地がある国です。
タイのEC事情
タイのEC市場規模は、2015年と2016年の対比では1.5倍にも跳ね上がるとタイ政府商業開発局が指数を発表しています。その額は1兆バーツ(日本円でいうと3兆5000億円)です。2014年時点でのタイのEC化率は2.7%となっているので、今後もタイEC市場に対する新規マーケットへの参入は激化していくと予想されます。
さらに、タイのネット普及率は60%で、日本並みの普及率になるまでにはあと30%もありますから、今後もより一層期待されるポテンシャルの高い市場だと見込めます。
現在は中間層以上がメインユーザーのため、クレジットカード決済が主流で、ATMからの振込み、オンラインバンキングなどが決済手段のメインとなっているようです。
モール型
We love shopping
https://portal.weloveshopping.com/
大手通信キャリアTrueが運営しているタイ最大手ECサイト。日本でいうならKDDI、ソフトバンクが運営しているECサイトが最大手、というイメージですね。モール形式になっており、出店プランに応じて独自のドメインを割り当てることができます。出店方法なども丁寧に記載されており、初心者でも気軽に出店できる印象でした。また、Yahoo!ウォレットのような商品受取後に出店者に代金が送金される独自の決済管理サービスを持っており、出店者、購入者ともに安心な決済方法が充実している印象です。品揃えが豊富かつ見やすいサイトなので、買い物が楽しくなります。
Tarad
http://www.tarad.com/
WeloveShopping.comと同様にモール形式のECサイト最大手です。もともとはCtoCのマーケットプレイス事業を行っていたTaradですが、2009年に日本の「楽天」が株式の67%を取得してBtoBtoCのショッピングモール型に転換したことで業績を伸ばしました(ただし、2016年4月にPorar社に売却)。こちらのECサイトはソーシャルアカウントが多く、facebook、Twitter、youtube、line、Instagramと、ほぼ有名なSNSは網羅していました。また、Paypalのような決済代行会社も使用できました。販売支援サービスも行っており、購入者・出店者双方を考慮した使いやすいECサイトといったイメージでした。
モール:マーケットプレイス型
Lazada
http://www.lazada.co.th/
ベトナム編でも紹介した「LAZADA」、タイでも人気です。ドイツのスタートアップ企業「Rocket Internet」が手がけるショッピングサイトで、こちらはAmazon型のオンライン小売業を手掛けています。インドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムで展開している有名オンラインショッピングモールです。多くの国での運用実績があるためか、決済方法が豊富です。商品特化型EC
SEPHORA
http://www.sephora.co.th/
コスメに特化したシンガポール発のECサイトです。シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、香港など計9か国で展開しています。日本のGREEVenturesやトランスコスモスなどが出資をしています。SEPHORAは自社ブランドも立ち上げていて、スキンケア商品やメイクアップ商品などもこちらで販売しています。Instagramアカウントもおしゃれで、若年女性をターゲットに購買意欲を喚起しようとしているのがわかります。
タイの大手ECサイトでは、コスメやペット関連商品、健康食品、アパレルなどの商品特化型のECサイトを複数運営するパターンが多いようです。
クーポンサイト
Ensogo
http://www.ensogo.co.th/
タイの最大手クーポンサイト。タイ版のポンパレ、OZmallといったところでしょうか。飲食系からレジャー関連、ホテルやショッピングなどあらゆるシーンに対するクーポンを取り扱っています。目玉商品だとプロパー価格から半額以上の割引がされていたり、ヨガのような習い事をする際に使用できるクーポンなども取り扱われています。この電子クーポンは、ASEANでは広く普及されており、一般人のライフスタイルの一部となっています。会員も250万人ほど抱えており、大変人気です。
まとめ
タイのECサイトを見て感じたことは、- どのサイトもデザイン性に凝っていて買い物が楽しい
- 売れているECサイトのほとんどは動的バナー広告を使用している
- 店舗をもったECサイトよりもオンライン販売のみのECサイトはコンテンツがわかりやすい
その他の特徴としては、
- 海外の大手EC企業が参入しており、市場の活性化に一役買っている
- CtoCのフリマサイトが盛況
東南アジア地域はインフラ整備の必要性やスマホ普及率の向上に取り組む重要性について指摘されていますが、成長が期待されている市場であるのは間違いありません。他国からタイのECで買い物ができる越境ECについても、市場が大きくなれば整備されてくるでしょう。
参考資料
http://invest-asean.net/thailand-ec-aec/ http://www.ecmarketing.co.jp/column/asean_ec/265.html http://eedu.jp/blog/2014/02/24/south-east-asia-ecommerce-future/