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オムニチャネル・リテイリングで求められるAPI戦略

オムニチャネル・リテイリングという言葉が注目を集めています。

オムニチャネル・リテイリングとは?

実店舗やテレビ、通販サイト、ウェブサイト、DM、ソーシャルメディア、携帯・モバイルデバイスなど多様化した販売チャネルを、「顧客目線」で再構築し、シームレスな買い物体験を提供することがそれです。つまり店舗であれ、ECサイトであれ、顧客が買い物をする時と場所を区別せずに全てを網羅するということです。

詳しくは別記事 「オムニチャネル・リテイリング」で売上アップ を読んで頂ければと思います。
今回はオムニチャネル・リテイリングをAPIの視点から、探っていきたいと思います。ITソリューションを提供するSaggezza社のCTOであるBalaji 氏と、モバイルデベロッパーであるApigee社の副社長であるAnuff氏は、2013年のオムニチャネル・リテイリングを占う上でAPI戦略がキーとなると語っています。

APIとは?

API(Application Programming Interface):OS(基本ソフト)やアプリケーションソフト、あるいはウェブアプリケーションが、自ら持つ機能の一部を外部のアプリケーション(ソフトやウェブサービス)から簡単に利用できるようにするインターフェース。ここで言うインターフェースとは、機能の呼び出し手順や記述方法などを定めた仕様を指します。APIが提供されている機能は独自に開発する必要がないため、プログラムの開発を効率的に行うことが可能になります。
より具体的に言えば、例えばTwitterはWEBページの、http://twitter.com/ このページから投稿・閲覧ができるだけでなく、他のクライアント(専用ソフトやサービス)からでも投稿したり、タイムラインを見ることができます。これは、Twitterがそうした情報・機能を、WEBページ以外でも自由に使えるように仕組みを公開しているからです。
このように一般向けに公開されているAPIは、オープンなAPIと呼ばれています。各サービスが公開しているAPIを利用することで、そのサービスが提供している機能を活用したWebサイトを作れるようになります。

適切な商品を、適切なタイミング、適切なチャネルで提供するために小売はオープンなAPIを活用することが求められます。それによりデジタル・マーケティングは充実し、顧客の買い物経験をより良いものにすることができるのです。具体的な使用例を取り上げて説明します。

こちらはカフェのホームページです。ホームページ内にお店からの情報を配信する掲示板を設けています。この掲示板はお店が持つフェイスブックページの掲示板と連動しています。

ウェブ製作サイドとしては、フェイスブックが提供している機能を活用したWebサイトを簡単に作れるようになります。

ではSNSを取り入れるのがAPI活用なのかというとそうではなく、SNSに限らず様々なAPIが公開されており、企業にとって必要なAPIを利用することが現在では可能であるということです。現在オープンなAPIにはどのようなものがあるのか、広く知られているものをいくつか次に示します。

WebサービスAPIの例

APIの公開は年を追うごとに増えている状況です。オムニチャネル・リテイリングを考える上で、小売企業が自社のウェブサイトを充実させることは絶対必要条件と言えるでしょう。そしてその上で活用すべきなのがこうしたAPIです。

APIを活用することで、少ない投資で利益につなげることができると言ってもいいかもしれません。顧客へのサービスという観点からも、自社の利益という観点からも、API戦略を考えることが小売企業にとっても必要と言えます。

Balaji 氏はこう語ります。「ネットに接続している顧客は、販売チャネルに関係なくシームレスな買い物経験を企業に求める。自分の嗜好をつかんでくれなければ 去っていく」

APIを通じて支払い方法、商品の嗜好、感想といったデータを蓄積することにより、顧客や商品に反映可能な、価値のある顧客情報を作成することが可能になります。

こうした情報を基に「顧客はどこにいるのか、どのように買い物をし、時間とお金を使いうのか、そしてどのようにその顧客のニーズをつかむことができるのか」といった問いに答えを出すことができるのです。そしてそれがまた「オムニチャネル・リテイリング」の本質でもあるのです。

この記事はPR Webの記事をOrange Blogが日本向けに編集したものです。