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オムニチャネルに実店舗が必要な理由

eftのCEOであるChris Saynor氏はコラムで、オムニチャネル化を目指す実店舗型の小売りが、Amazonのような純粋なオンライン小売に対して持つアドバンテージについて語っています。

顧客が統合、一元化された買い物体験を得たいというのはもはや常識です。顧客はオンラインやモバイルで商品を購入し、オプションとして家や近所の店舗など、どこでも好きな場所に配送してもらえることを望んでいます。それがこれからの小売りが目指すべきものですが、多くの小売りがそうした機能を備えていないのが現状です。
しかし小売り側としてはこうしたサービスは選択肢でなく、必須事項であることを認識しなくてはなりません。

これは様々なサプライチェーンの仕組みに関わるものであり、複雑で費用もかかることは確かです。しかし変化のペースを上げていかなくてはなりません。ただもっとシンプルな顧客体験の改善策もあります。例えば以前、女性もののアパレル小売りの店舗で、ある顧客がオンラインで購入したものを返品しようとしていました。店員はオンラインで買った商品の返品には対応できないと説明しました。残念ながらこれはよくあることですが、さらに店員はオンラインと店舗は別会社であると誤った説明をし、事態を悪化させていました。


小売りはオンラインに関わる顧客とのコミュニケーションをもっと考える必要があり、店員はそのように教育せねばなりません。
私自身は店舗型の小売りが、Amazonのような純粋なオンライン小売りに打ち勝つ可能性をはあると信じています。ただしそれにはオンライン小売りと同レベルの配送オプションを提供し、全てのチャネルで在庫管理、返品体制、顧客メッセージの管理を一元化しなければなりません。顧客は好きな時に商品を購入し、好きな時に商品を配送してもらうことを望んでいます。また商品を店舗で引き取ることで、そこにいる店員からアドバイスを受けたり商品を試し、気に入らなければその場で返品したり交換するということも可能になります。これは純然たるオンライン小売りにはできない芸当です。もちろんそれにはオートメーション化と配送オプションの能力を高めることが前提です。


Our New Packaging Arrives! / vår resa

この先の1~2年の間にAmazonや他のオンライン小売りは実店舗型小売りとの合併や提携、もしくは自ら実店舗経営に乗り出すことが予想されます。実店舗型小売りが肩を並べれば、この先顧客の要求を満たせる企業はWal-Mart、Office Depots、Searsといった世界的企業だけになるからです。今後注目すべき市場は、最も完成されたオンライン小売り市場であるイギリスですが、そこではTesco、Argos、John Lewisといった実店舗型小売りがトップランナーとなっています。Amazonに対してアドバイスするとすれば、それは「Argosの買収」に他なりません。
この記事はWhy Every Retailer Needs to Be Fully Omnichannel, Which Includes Having Bricks & Mortar Storesを海外小売最前線が日本向けに編集したものです。