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オムニチャネルと顧客維持効果

最近ではカスタマーサービスというとオムニチャネルを抜きには語れませんが、このオムニチャネルの真髄は集中管理によるチャネルの枠を超えた安定したサービスの提供にあり、顧客の立場からすると部署ごとに対応されているというよりは会社全体が連携してサービスを提供しているように感じられるのが特長です。

オムニチャネルと顧客維持の重要な関連性

小売業界の現状としては、消費者がこれまでのような一定のパターンに沿った買い物をするケースは影を潜め、最近ではEコマースなどに代表されるように、「買い物のシステム」自体がバラエティに富んでおり、それに伴って消費者が求める情報量も増えてきているのが実情です。従ってオムニチャネルを活用した対応がもたらすビジネス上での効果は計り知れないものがあります。

channel また、Aberdeen Group社の調査によると、オムニチャネルを利用する消費者は様々なデバイスを通して買い物をするだけでなく、一つのチャネルから始まってその後異なるチャネルにも移動していく傾向にある事も分かっています。
このように、最近の消費者は小売業者の提供するEコマースサービスを熟知しており、オムニチャネルを活用したカスタマーサービスを提供する際の顧客維持率91%という数字にもデジタル分野でのサービス効果の大きさが反映されているのです。

そして、オムニチャネルカスタマーサービスの成功は単に顧客維持率に反映されるだけではなく、平均利益高など実際の売上にも好影響を及ぼすのです。

オムニチャネルの実施方法

消費者は様々な形で買い物をしますから、小売業者側としては彼らのニーズに合わせる形でモバイルや最新データ管理機能を全てのチャネルで採用していきながら時代の流れに乗り遅れないようにすることが大切です。こうすることによって消費者側に明快なはたらきかけを行うことができ、その結果顧客情報の活用や一定のサービスの提供、個別対応サービスなどを実施することにつながり、顧客中心かつ実戦向きのシステムを構築することが可能になるという訳です。

従来はマーケティング担当者はブランド認知度の向上など限られたエリアに集中していればよかったのですが、デジタル化された今では単にその後のケアをセールス部門に丸投げしておしまいというわけにはいかなくなっているのです。

先ほども触れたように、最近ではオムニチャネル化が一般的になってきていく中で、顧客管理は複雑化する一方で顧客中心の動きへと変化を見せており、個人情報などは連携集中管理されるようになってきているのです。

<失敗例>

ある消費者が帰宅途中にサイトを見ながら欲しいと思った商品を買い物カゴに保存して、その足で実店舗に足を運ぶとします。ところがそのお店にはその商品が置いていなかったため、結局何も買わずに帰ってしまいました。

大切なのは全チャネルが連携しているということですから、このケースはオンラインショップの情報と実店舗の品揃えに統一性がなかったというところが問題点だと言えるのです。

Gleanster Research、Act-Onの両社が共同で実施したリサーチでも、あらゆるコンタクトポイントで売り上げを伸ばしていくことがデジタル小売業界で勝ち抜くためのカギであるということが明らかになっています。

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結論

あらゆる販売チャネル全てにおいて優れたサービスを実現することではじめて、売り上げに大きな効果をもたらすことがお分かりいただけたかと思います。そして消費者の期待を上回るサービスを提供することで、多くの消費者を顧客として取り込むことができるだけでなく、ブランドを口コミで宣伝してもらえる効果も期待できるのです。

つまり、成功のポイントは消費者に直接はたらきかける場面での統一された高い質のサービスと言えるでしょう。

今日では、時代の最先端を行く小売業者の多くがオムニチャネルシステムを活用して、コストの削減やカスタマーサービスの質の向上、仕入れやマーケティングなど幅広い分野に渡って効果を挙げています。

これを機にお客様の求めるバラエティ豊かで便利な販売チャネルを構築することの重要性について、今一度考えてみてはいかがでしょうか。


この記事は Why Omnichannel Customer Lifecycle Will Take Lead For ECommerce In 2016を海外小売最前線が日本向けに編集したものです。