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大規模企業とEコマースプラットフォームの関係

ソフトウェア販売を手掛けるShipHero社は、倉庫内においてiPadを利用して配送や在庫管理を行うためのソリューションシステムを販売しています。基本的にはMagentoや Shopify、さらには Bigcommerceなどの有名なプラットフォームを利用するEコマース業者からのオーダーが多く、AmazonやeBayといったマーケットプレイスからも発注があります。
そこで、今回は同社がこれまでに得た経験に基づいてMagento、 Shopify Plus、そしてBigcommerceをそれぞれ比較しながらプラス面とマイナス面を探っていきます。
Warehouse


<Shopify Plus>

Shopify PlusはShopifyの基本機能に追加機能が加わったもので、Shopifyの機能で十分満足していて、さらに消費者の流れをこちらに誘導したいという業者には最適です。

プラス面

・システム稼働性能およびシステム規模・構成の調整面における柔軟性において最も信頼性の高いサービス

・美しいレスポンシブWebデザインが簡単に利用可能

・初年度利用費25%ディスカウントなどの様々な付随サービス

・オンライン・実店舗両方での販売に対応

・会計はShopifyのドメインではなく各販売業者のドメインで処理
・世界的規模システムの信頼と安全性

マイナス面

・付随機能は幅広く用意されているが、中にはMagentoでは可能であるもののShopifyでは対応していないという機能もいくつか存在
・Shopify利用料は29ドルであるのに比べShopify Plusは利用費がやや高額
Shopify Plusは幅広い種類のサービスを網羅しており、Eコマースの世界において頭一つ抜け出した存在です。初期コストはかさむものの、販売手数料無し、シンプルなアカウント管理システム、販売業者ドメインでの会計処理、さらに帯域幅制限なしなどといったEコマース運営におけるハードルを全て解決できるよう考慮されたユーザーに優しいプラットフォームに仕上がっています。
Shopifyを活用した例としては高級腕時計販売を手掛けるNoonのサイトhttp://www.nooncopenhagen.com/をご参照ください。ここでは同社がどれだけプレゼンテーションに力を入れたかを見て取ることができますが、単に消費者にとって期待通りのおしゃれなデザインであるだけでなく、各商品のスペック、詳細説明、価格、他商品との比較などもしっかりカバーされており、特に買い物カゴの機能は大変スムースで使いやすくなっています。

noon
(引用元:http://www.nooncopenhagen.com/

<Magento>

Magentoは最も幅広いニーズに対応でき、カスタマイズ機能も一番充実しています。ただし、最も安いパッケージでも他のソリューションに比べて価格が高めに設定されています。
Magentoは必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア「SaaS」ではないため、自分のサーバーで運営することになり、サーバーの数や種類、場所に加えてコードも変更することが可能です。


プラス面

・全ての面をトータルコントロール

・情報管理セキュリティ充実

・商品のカスタマイズやサイズ検索などの複雑なモジュールの構築が可能

・Google Expressなどのサービスに対応可
・豊富な付随サービス

マイナス面

・コンピュータのシステム性能を強化したり抑制したりという点に関しては自動調節システムを構築するかサーバーに手動で変更を加えるなどして自分で管理する必要がある

・PCIコンプライアンスを自己管理する必要性

・Magentoは不具合を起こしやすく、ステージングサーバーが必要

・拡張機能をインストールする場合などでもエンジニアなどによる技術サポートが必要

・エンジニアによるサポートサービス費やサーバーコストなど運営費用がかさむ傾向に

Magentoは小規模企業へのサポートからは撤退の動きを見せており、実際に無料のMagento Goサービスもすでに終了させています。一方で大規模企業と積極的に提携を進めており、特にセキュリティ面と管理面では高い評価を得ています。

magento
(引用元:http://magento.com/


<Bigcommerce Enterprise>

Bigcommerce EnterpriseはスタンダードなBigcommerceのサービスに追加サポートの付いたシステムで、セールスの向上に重点を置いています。


プラス面

・セットアップから運営開始まできめ細やかなサポートの充実

・専属担当による24時間セールスアップサポート

・Google認証ショップ

マイナス面

・付随機能は幅広く用意されているものの、中にはMagentoでは可能であるもののBigCommerceでは対応していないという機能もいくつか存在

・過去にサービス面でトラブル発生事例有り

Magento Goのサービス終了という事態を受け、BigCommerceはカスタマーサービスとサポートに重点を置き小規模ビジネスにとってはますます有用なシステムとなり急速な成長を遂げています。一方でMagentoほど大規模なビジネスには利用されておらず、ユーザーフレンドリー性といった面でもShopifyに見劣りします。
BigCommerce の実用例としてはhttp://www.gradyscoldbrew.com/が挙げられますが、ここではカテゴリー分け、アイテム情報や機能説明などの基本機能を押さえておりテンプレートとしてはある程度の便利さは備えているものの、より効果的な印象を消費者に与えるためにはデザイン面で多少の向上が必要です。

gradys
(引用元:http://www.gradyscoldbrew.com/

結論

比較的大規模な企業にとってはMagentoによる隅々に渡るコントロール機能やサーバー管理機能は大変便利です。

一方で、ビジネスを始めたばかりで多くのサポートを必要とする場合はBigCommerceがより適しています。ただし、強力かつ必要要素を全てカバーしたEコマースソリューションとしてはShopifyを推す向きがあり、利用やメンテナンスも簡単であるため多くの支持を受けています。
いかがでしたでしょうか。今回の情報がEコマースプラットフォームの選択においてみなさんの手助けになれば幸いです。


この記事はEcommerce Platforms for Larger Businessesを海外小売最前線が日本向けに編集したものです。