マーケティングオートメーション(MA)とは。効果的な活用法は?
「マーケティングオートメーションとは何だろう?導入してマーケティングを効率化したいけど、具体的にどのようなものかわからない…」
と思っている担当者の方。
マーケティングオートメーション(Marketing Automation)は、企業のマーケティング活動を自動化・可視化するプラットフォームです。略してMAとも呼ばれます。
とはいえ、マーケティングオートメーションに具体的にどのような機能があるのか、どんな効果をもたらしてくれるかはわかりにくいですよね。
そこで、この記事では
マーケティングオートメーションは横文字で難しいと感じるかもしれませんが、概要をつかむだけならハードルは高くありません。
まずはこの記事で、マーケティングオートメーションについての概要と導入の際のポイントをおさえましょう。
また、合わせて過去の導入事例も紹介するので、担当者の方はぜひご一読ください。
【目次】
英語”Marketing Automation”のイニシャルをとって、「MA(エムエー)」とも呼ばれます。
見込み客のリストを一元管理し、見込み客を育成して、それぞれに適したメールコンテンツを自動で配信することができます。また、それらの施策による成果を可視化できるのも特徴です。
本来であれば人の手で行っていた業務の一部をマーケティングオートメーションにより自動化することで、業務を効率化。これにより、重要な業務にリソースを割くことができるようになります。
これが、マーケティングオートメーションの簡単な概要と導入するメリットです。
インターネットが普及したことで、ターゲットとなるユーザーは商品を購入する前にウェブサイトや口コミから情報を得るようになりました。
また、ユーザー一人ひとりに合わせた内容のメールコンテンツを送信するのは、とても人の手では行えることではありません。
このような悩みを解消してくれるのが、マーケティングオートメーションです。
まとめると、ユーザーの消費行動が変化し、マーケティングの手法が多様かつ複雑になったことが、マーケティングオートメーションが注目を集めるようになった背景です。
それぞれ順に説明します。
例えば、メールコンテンツの配信1つにとっても
マーケティングオートメーションを使うことでこれらの作業をまとめて管理して、かつ手作業を限りなく少なくすることが可能です。
例えば、メールコンテンツを配信するさいに、手でタイプ分けしてタイプごとにメールコンテンツを配信…としていたらいくら時間があっても足りません。
マーケティングオートメーションを使うと繰り返し作業は自動化できるので、結果として新しい施策に使える時間が生まれます。
業務の自動化によって生まれた時間は、新しい施策を考えるなどのより収益アップに直結する業務にあてることが可能です。
また、そうして得ることのできた効果を見える化できるのも、マーケティングオートメーションの特徴のひとつですね。
効果を可視化することで、早い段階でボトルネックを発見することができるようになったり、新しい施策を考えることがでいるようになったりします。
そして、マーケティング部門においてはマーケティングオートメーションツールを使うことで、お客さまそれぞれのニーズを細かくくみ取れるのです。
また、以前はトップ層が決済権を持っており、彼らに直接アプローチするのが有効とされていました。しかし今では担当者を置いて事業を進めていくスタイルが主流です。
そのため、これまでのようにトップ層のそばに出向き、話を聞きつつ営業するスタイルではなくなりました。リストの上からテレアポしていく手法も少なくなり、ウェブサイトやメールで効率よく営業するスタイル(インバウンドマーケティング)がメインになりつつあります。
そして、主流になりつつあるインバウンドマーケティングに対応できるのが、マーケティングオートメーションです。
次は、マーケティングオートメーションのデメリットについて解説します。
マーケティングオートメーションは、マーケティング活動における全ての業務を自動化できるわけではありません。
見込み客の管理やメールコンテンツの配信などは自動化することができます。しかし、配信するメールの作成やマーケティング戦略を打ち立てるなど、人の手が必要な業務は自動化することは不可能です。
マーケティングオートメーションは、あくまでマーケティング活動を効率化するツールにすぎません。業務の全て自動化できるわけではないことは、あらかじめ頭に入れておいてくださいね。
ここからは、マーケティングオートメーションの大まかな流れとそのために必要な機能を
まだ売上にはつながっていないものの、将来自社の商品を買ってもらう見込みがあるお客さまを集めて、売上アップの可能性を増やします。
リードジェネレーションの方法は、
【オンライン】
具体的な方法としては「メルマガ」が代表的です。お客さまの興味に合わせて情報を発信し、徐々に購入へと近づけていきます。最終的にはお客さまからの行動(=商品の購入)を促すため、リードナーチャリングはいわゆるインバウンド的な戦略です。
分類する目的は、見込み客の行動をもとにして、
管理された見込み客リストは、リードスコアリングに使うことが可能です。
ここからはマーケティングオートメーションを導入して失敗した事例とその解決策を、
過去の事例からどのようなポイントで失敗するのか、あらかじめ確認しておきましょう。
見込み客の管理やメールコンテンツの配信こそ自動化できますが、それらのリストから施策を考えたり、メールコンテンツそのものを作成したりするのは人間の仕事です。
たとえば、様々な業務の中でもメールコンテンツの作成を自動化を希望している場合、マーケティングオートメーションの導入は適しているとは言えませんよね。
どの業務が自動化できるのか、どの業務を自動化したいのかは、マーケティングオートメーションを導入する前にしっかり確認しましょう。
時には、成果が出るまでに半年から1年ほどかかってしまうことも。
そのため、マーケティングオートメーションの導入にはある程度の計画性は欠かせません。
今すぐに成果を出さなければならないという状況下でMAを導入してしまうケースは少なくないので、導入する際にはよく気をつけてくださいね。
そのため、せっかくツールを導入しても宝のもちぐされになるパターンもあるのです。
詳しい機能を確認せずに製品を選んでしまうと、いざツールを使い始めたときにしたいことができないなどの問題が発生しやすいです。ゆえに、ツールを導入するとマーケティングのどの部分が自動化できるのかはしっかりとつかんでおく必要があります。
例えばマーケティングとCRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援システム)などを連携したいのに、安いツールを導入したばかりに手作業でデータを入れないといけないようでは本末転倒です。
というのも、マーケティングオートメーションを乗り換えるさいには、リードの情報が引き継げないことがあります。そのため、やりたい自動化を実現するために、せっかく集めたリード情報を手放すはめになることも少なくありません。
ツールの乗り換えにかかるコストまで調べたうえでMAツールを導入しましょう。
マーケティングオートメーションはマーケティング業務の全体を進めていくツールなので、まだマーケティングに精通していない従業員だけでは扱いきれません。
そのため、いくら万能なツールを導入しても活用しきれないことがあります。
イメージは運営責任者が1人、マーケティング施策ごとに1人ずつという構成。とはいえそこまで人員を割けない場合は、少人数でも回せるツールを選び必要があります。
また同社は営業支援システム「Sales Cloud」を提供しており、Pardotと連携させることもできます。
見込み客をまとめて管理することにも強く、Webだけでなく営業やセミナーからの情報もまとめて簡単に整理できます。
リードの育成やスコアリング、解析に強く、リードの段階に合わせて最適な情報を発信することが可能です。その他の機能も充実しており、万全のマーケティングオートメーションが実現します。
また、提供元の株式会社シャノンはマーケティングオートメーション業界を引っ張る存在で、業界の最先端を走る企業。再現性のあるマーケティングを目指しているのも、頼もしいポイントです。
ここまで、マーケティングオートメーションツールとその提供会社を紹介しました。次は、これからマーケティングオートメーションを学ぶ際におすすめの書籍を紹介します。
その名の通り、書籍ではMAについて一通り書かれています。なので、MAに関する知識をまんべんなくつけたい方はぜひチェックしてみてください。
具体的な事例を交えたワークがついており、これから現場にMAツールを導入したいマーケターは目を通しておきたい一冊。
次はマーケティングオートメーションの参考になるブログを紹介します。
おさらいすると、マーケティングオートメーションとは「見込み客から成約までを自動化する仕組み」のことを指す言葉で、英語”Marketing Automation”のイニシャルをとって「MA(エムエー)」とも呼ばれます。
マーケティングオートメーションを導入するメリットは、
次にマーケティングオートメーションの大まかな流れとして
マーケティングオートメーションは全ての業務を自動化させるものではありませんが、いまあるマーケティング業務の多くを自動化して、かつ売上アップにも貢献できるツールです。
まずは自社のマーケティングがどのような状況にあり、MAツールを使うとどれくらい自動化できそうか考えることからはじめてみてください。
と思っている担当者の方。
マーケティングオートメーション(Marketing Automation)は、企業のマーケティング活動を自動化・可視化するプラットフォームです。略してMAとも呼ばれます。
とはいえ、マーケティングオートメーションに具体的にどのような機能があるのか、どんな効果をもたらしてくれるかはわかりにくいですよね。
そこで、この記事では
- マーケティングオートメーションの概要
- マーケティングオートメーションが注目されるようになった背景
- マーケティングオートメーションを導入するメリット・デメリット
マーケティングオートメーションは横文字で難しいと感じるかもしれませんが、概要をつかむだけならハードルは高くありません。
まずはこの記事で、マーケティングオートメーションについての概要と導入の際のポイントをおさえましょう。
また、合わせて過去の導入事例も紹介するので、担当者の方はぜひご一読ください。
【目次】
- マーケティングオートメーションとは「見込み客から成約までを自動化する仕組み」
- マーケティングオートメーションが注目されるようになった背景
- マーケティングオートメーションのメリット
- マーケティングオートメーションのデメリット:全て自動化できるわけではない
- マーケティングオートメーションの大まかな流れと必要な機能
- マーケティングオートメーションの失敗事例&解決策5選
- マーケティングオートメーションを実現するツール&提供会社の比較13選
- マーケティングオートメーションのおすすめ本3選
- マーケティングオートメーションの参考になるブログ
- 自社のマーケティングオートメーションを進めて、業務の効率アップを
マーケティングオートメーションとは「見込み客から成約までを自動化する仕組み」
マーケティングオートメーションとは、その名の通り「見込み客から成約までを自動化する仕組み」のことを指す言葉です。英語”Marketing Automation”のイニシャルをとって、「MA(エムエー)」とも呼ばれます。
見込み客のリストを一元管理し、見込み客を育成して、それぞれに適したメールコンテンツを自動で配信することができます。また、それらの施策による成果を可視化できるのも特徴です。
本来であれば人の手で行っていた業務の一部をマーケティングオートメーションにより自動化することで、業務を効率化。これにより、重要な業務にリソースを割くことができるようになります。
これが、マーケティングオートメーションの簡単な概要と導入するメリットです。
マーケティングオートメーションが注目されるようになった背景
マーケティングオートメーションが注目を集めるようになったのは、時代とともにユーザーの消費行動が変化しているからです。インターネットが普及したことで、ターゲットとなるユーザーは商品を購入する前にウェブサイトや口コミから情報を得るようになりました。
また、ユーザー一人ひとりに合わせた内容のメールコンテンツを送信するのは、とても人の手では行えることではありません。
このような悩みを解消してくれるのが、マーケティングオートメーションです。
まとめると、ユーザーの消費行動が変化し、マーケティングの手法が多様かつ複雑になったことが、マーケティングオートメーションが注目を集めるようになった背景です。
マーケティングオートメーションのメリット
マーケティングオートメーションを導入するメリットは、- 1つのツールでマーケティング活動をまとめて管理できる
- マーケティングに必要な繰り返し作業を自動化できる
- マーケティングによって収益アップ&効果を見える化できる
- One to Oneのマーケティング活動ができる
- インバウンドマーケティングに対応できる
それぞれ順に説明します。
1. 1つのツールでマーケティング活動をまとめて管理できる
マーケティング活動を一括でまとめて管理できるのは、マーケティングオートメーションのメリットです。例えば、メールコンテンツの配信1つにとっても
- メールリストの作成
- お客さまの属性をタイプ分け
- タイプごとに最適なコンテンツを配信
マーケティングオートメーションを使うことでこれらの作業をまとめて管理して、かつ手作業を限りなく少なくすることが可能です。
2. マーケティングに必要な繰り返し作業を自動化できる
マーケティングオートメーションという名の通り、マーケティングに必要な繰り返し作業を自動化できるのも導入するメリットのひとつです。例えば、メールコンテンツを配信するさいに、手でタイプ分けしてタイプごとにメールコンテンツを配信…としていたらいくら時間があっても足りません。
マーケティングオートメーションを使うと繰り返し作業は自動化できるので、結果として新しい施策に使える時間が生まれます。
3. マーケティングによって収益アップ&効果を見える化できる
マーケティングオートメーションを導入することで、わざわざ人の手でやる必要のない業務は自動化できます。業務の自動化によって生まれた時間は、新しい施策を考えるなどのより収益アップに直結する業務にあてることが可能です。
また、そうして得ることのできた効果を見える化できるのも、マーケティングオートメーションの特徴のひとつですね。
効果を可視化することで、早い段階でボトルネックを発見することができるようになったり、新しい施策を考えることがでいるようになったりします。
4. One to Oneのマーケティング活動ができる
営業支援システム(SFA)や顧客関係管理システム(CRM)が広まったことにより、お客さま一人ひとりに寄り添った営業が可能になりました。そして、マーケティング部門においてはマーケティングオートメーションツールを使うことで、お客さまそれぞれのニーズを細かくくみ取れるのです。
5. インバウンドマーケティングに対応できる
取引先に出向いて関係を作って営業する、いわゆるアウトバウンド的なマーケティングは主流から外れつつあります。というのもインターネットを使うのが普通の現代において、取引先に行くことは時間がかかる上に不確実性が高い方法になっているからです。また、以前はトップ層が決済権を持っており、彼らに直接アプローチするのが有効とされていました。しかし今では担当者を置いて事業を進めていくスタイルが主流です。
そのため、これまでのようにトップ層のそばに出向き、話を聞きつつ営業するスタイルではなくなりました。リストの上からテレアポしていく手法も少なくなり、ウェブサイトやメールで効率よく営業するスタイル(インバウンドマーケティング)がメインになりつつあります。
そして、主流になりつつあるインバウンドマーケティングに対応できるのが、マーケティングオートメーションです。
次は、マーケティングオートメーションのデメリットについて解説します。
マーケティングオートメーションのデメリット:全て自動化できるわけではない
勘違いしてはならないのが、マーケティングオートメーションは決して万能ではないということです。マーケティングオートメーションは、マーケティング活動における全ての業務を自動化できるわけではありません。
見込み客の管理やメールコンテンツの配信などは自動化することができます。しかし、配信するメールの作成やマーケティング戦略を打ち立てるなど、人の手が必要な業務は自動化することは不可能です。
マーケティングオートメーションは、あくまでマーケティング活動を効率化するツールにすぎません。業務の全て自動化できるわけではないことは、あらかじめ頭に入れておいてくださいね。
マーケティングオートメーションの大まかな流れと必要な機能
マーケティングオートメーションは、大きく4つのステップで成り立っています。ここからは、マーケティングオートメーションの大まかな流れとそのために必要な機能を
- リードジェネレーション:見込み客を増やすこと
- リードナーチャリング:見込み客を育てること
- リードスコアリング(またはリードクオリフィケーション):見込み客を分類すること
- リード管理:見込み客のリストを管理すること
1. リードジェネレーション:見込み客を増やすこと
リードジェネレーションとは、見込み客(リード)を増やすための活動です。まだ売上にはつながっていないものの、将来自社の商品を買ってもらう見込みがあるお客さまを集めて、売上アップの可能性を増やします。
リードジェネレーションの方法は、
【オンライン】
- オウンドメディア
- ランディングページ(LP)
- 資料配布サイト
- 展示会
- セミナー
- ダイレクトメール
リードジェネレーションに必要な機能
リードジェネレーションに必要な、マーケティングオートメーションの機能を一覧にしました。- 自社メディアの構築:リードを集客できる専用メディアを作る機能
- SEO分析:検索から新しく集客する機能
- LP:LP(ランディングページ)の制作や、フォームを作る機能
- SNS運用:SNSでメディアに集客するための機能
2. リードナーチャリング:見込み客を育てること
リードジェネレーションで見込み客リストを集めた後は、リードナーチャリングで見込み客を育てます。具体的な方法としては「メルマガ」が代表的です。お客さまの興味に合わせて情報を発信し、徐々に購入へと近づけていきます。最終的にはお客さまからの行動(=商品の購入)を促すため、リードナーチャリングはいわゆるインバウンド的な戦略です。
リードナーチャリングに必要な機能
リードナーチャリングに必要な機能は以下の通りです。- メール:テキストやHTMLで書かれたメールを書いたり配信したりする機能
- キャンペーン管理:メール配信のタイミングを調整する機能
3. リードスコアリング(またはリードクオリフィケーション):見込み客を分類すること
リードスコアリングでは集めた見込み客を分類します。具体的には、- 事業紹介ページを見たら20点
- 新着情報ページを見たら10点
- 問い合わせページを見たら40点
分類する目的は、見込み客の行動をもとにして、
- 見込み客が感じている悩み
- いま見込み客が困っていること、抱えている感情
- 見込み客の悩み、困りごとを解決できるコンテンツ
リードスコアリングに必要な機能
リードスコアリングに必要な機能は、「見込み客の行動を数値化して、レベルごとに管理する機能」です。最終的にどのスコアまで到達したら営業をかけるかまで自動化したいところです。4. リード管理:見込み客のリストを管理すること
集めたリード(見込み客)のリストは- スコアの多い順
- 購入前なのか、リピーターなのか
- リストに追加されたタイミング
管理された見込み客リストは、リードスコアリングに使うことが可能です。
リード管理に必要な機能
リード管理に必要な機能は以下の通りです。- 見込み客のリストを管理:リードの情報を整理して保存する機能
- ウェブ上でのユーザー行動をチェック:どのページに飛んで、どれくらい滞在したかなどを見る機能
- CRMやSFAとの連携:営業へスムーズにつなげるための機能
- データの分析レポートを作成:サイトやメールなどの分析結果をレポートとしてまとめる機能
- リードジェネレーション:見込み客を増やすこと
- リードナーチャリング:見込み客を育てること
- リードスコアリング(またはリードクオリフィケーション):見込み客を分類すること
- リード管理:見込み客のリストを管理すること
マーケティングオートメーションの失敗事例&解決策5選
マーケティングオートメーションを導入したからといって、必ずしも大きな成果を得られるようになるわけではありません。ここからはマーケティングオートメーションを導入して失敗した事例とその解決策を、
- 失敗事例1. 導入さえすれば全て自動化できると思っていた
- 失敗事例2. 見切り発車で計画もなく導入してしまった
- 失敗事例3. BtoC向けの事業にも関わらず、マーケティングオートメーションツールを導入してしまった
- 失敗事例4. コストだけ見て安いツールを導入してしまった
- 失敗事例5. 自動でできると思って経験のない従業員だけで運用してしまった
過去の事例からどのようなポイントで失敗するのか、あらかじめ確認しておきましょう。
失敗事例1. 導入さえすれば全て自動化できると思っていた
先ほども説明したように、マーケティングオートメーションは導入すれば全ての業務を自動化できる魔法のツールではありません。見込み客の管理やメールコンテンツの配信こそ自動化できますが、それらのリストから施策を考えたり、メールコンテンツそのものを作成したりするのは人間の仕事です。
失敗への解決策:どの業務が自動化できるのかあらかじめ確認する
このケースの失敗を解決するには、導入する前にあらかじめどの業務が自動化できるのか確認する必要があります。たとえば、様々な業務の中でもメールコンテンツの作成を自動化を希望している場合、マーケティングオートメーションの導入は適しているとは言えませんよね。
どの業務が自動化できるのか、どの業務を自動化したいのかは、マーケティングオートメーションを導入する前にしっかり確認しましょう。
失敗事例2. 見切り発車で計画もなく導入してしまった
マーケティングオートメーションを導入してから目に見える成果が出るまでには、どうしても時間がかかってしまいます。時には、成果が出るまでに半年から1年ほどかかってしまうことも。
そのため、マーケティングオートメーションの導入にはある程度の計画性は欠かせません。
今すぐに成果を出さなければならないという状況下でMAを導入してしまうケースは少なくないので、導入する際にはよく気をつけてくださいね。
失敗への解決策:ここに解決策の要約を記入
計画なくMAツールを導入してつまづかないためにも、最低でも以下の質問には回答できるようにしておきたいところです。- 何の製品をどのようなお客さまに届けたいのか
- ターゲットとなるお客さまを成約に持っていく教育方法はあるか
- スコアリングされるアクションとその点数はあるか
失敗事例3. BtoC向けの事業にも関わらず、マーケティングオートメーションツールを導入してしまった
マーケティングを自動化できるツールは「BtoB向け」と「BtoC向け」で以下のように呼び方が異なります。- BtoB向け:マーケティングオートメーション(MA)
- BtoC向け:クロスチャンネルキャンペーンマネジメント(CCCM)
そのため、せっかくツールを導入しても宝のもちぐされになるパターンもあるのです。
失敗への解決策:ここに解決策の要約を記入
マーケティングオートメーションを導入するまえに、そのツールができることをしっかりと把握しましょう。詳しい機能を確認せずに製品を選んでしまうと、いざツールを使い始めたときにしたいことができないなどの問題が発生しやすいです。ゆえに、ツールを導入するとマーケティングのどの部分が自動化できるのかはしっかりとつかんでおく必要があります。
失敗事例4. コストだけ見て安いツールを導入してしまった
マーケティングオートメーションツールはかなりの数があり、それぞれ特徴が異なります。「安いツールをとりあえず使ってみよう」と思ってコストのかからないツールを導入してしまうと、結果としてやりたいことができないことも。例えばマーケティングとCRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援システム)などを連携したいのに、安いツールを導入したばかりに手作業でデータを入れないといけないようでは本末転倒です。
失敗への解決策:ここに解決策の要約を記入
ツールの乗り換えコストを理解した上で導入を考えるのがおすすめです。というのも、マーケティングオートメーションを乗り換えるさいには、リードの情報が引き継げないことがあります。そのため、やりたい自動化を実現するために、せっかく集めたリード情報を手放すはめになることも少なくありません。
ツールの乗り換えにかかるコストまで調べたうえでMAツールを導入しましょう。
失敗事例5. 自動でできると思って経験のない従業員だけで運用してしまった
マーケティングオートメーションの運用には、ある程度の経験と知識のある責任者のポストが必要です。マーケティングオートメーションはマーケティング業務の全体を進めていくツールなので、まだマーケティングに精通していない従業員だけでは扱いきれません。
そのため、いくら万能なツールを導入しても活用しきれないことがあります。
失敗への解決策:ここに解決策の要約を記入
ウェブマーケティングについて幅広い知識を持つ人材を確保しましょう。また、マーケティング全般を受け持つことになるため、少なくとも5人はチームに欲しいところです。イメージは運営責任者が1人、マーケティング施策ごとに1人ずつという構成。とはいえそこまで人員を割けない場合は、少人数でも回せるツールを選び必要があります。
マーケティングオートメーションを実現するツール&提供会社の比較13選
ここからはマーケティングオートメーションを実現するツールと、それを提供する会社を- Pardot:Salesforce社
- SATORI:SATORI株式会社
- Hubspot:Hubspot社
- Oracle Marketing Cloud:オラクル社
- Marketo:株式会社マルケト
- Salesforce Marketing Cloud:Salesforce社
- b→dash:株式会社フロムスクラッチ
- Adobe Marketing Cloud:アドビシステムズ株式会社
- SHANON MARKETING PLATFORM:株式会社シャノン
- Kairos3:カイロスマーケティング株式会社
- MAJIN:株式会社ジーニー
- HIRAMEKI:トライベック・ストラテジー株式会社
- PROBANCE:株式会社ブレインパッド
1. Pardot:Salesforce社
PardotはSalesforce社が提供するBtoB向けのMAツールです。紹介したマーケティングオートメーションの機能をほぼ網羅。特にリードの育成が強みです。また同社は営業支援システム「Sales Cloud」を提供しており、Pardotと連携させることもできます。
Pardotの料金
- スタンダード:月額120000円
- プロフェッショナル:月額240000円
- アンリミテッド:月額360000円
2. SATORI:SATORI株式会社
SATORIは、国産認知度ナンバーワンのMAツールで200社以上が導入しています。サイト上で成約を促したり、お客さまが購入したいと思ったタイミングを逃さずアプローチしたりすることが可能です。見込み客をまとめて管理することにも強く、Webだけでなく営業やセミナーからの情報もまとめて簡単に整理できます。
SATORIの料金
- 基本プラン:初期100000円+月額100000円
3. Hubspot:Hubspot社
Hubspotは個人や規模の小さい企業でも使いやすいMAツールです。インバウンドマーケティングに特化しているので、自社メディアを使って集客したい方は導入を検討してみてください。Hubspotの料金
- ベーシック:月額24000円
- プロ:月額96000円
- エンタープライズ:月額288000円
4. Oracle Marketing Cloud:オラクル社
Oracle Marketing Cloudは外部のシステムと連携しやすいのが特徴のMAツールです。Oracle Marketing Cloudの料金
- 要問い合わせ
5. Marketo:株式会社マルケト
MarketoはBtoBでもBtoCでも使うことができ、またアナログにもデジタルにも強いツールです。そのため幅広い業種の企業が導入しており、世界で6000社以上が使っています。リードの育成やスコアリング、解析に強く、リードの段階に合わせて最適な情報を発信することが可能です。その他の機能も充実しており、万全のマーケティングオートメーションが実現します。
Marketoの料金
- 月額140000円〜、220000円〜
- リードの件数によって料金が変動
6. Salesforce Marketing Cloud:Salesforce社
Salesforce Marketing Cloudは誰でも使いやすい管理画面が特徴のMAツールです。また、顧客管理ができる「SalesForce」と連携しやすいのもメリットですね。Salesforce Marketing Cloudの料金
- 初期:要問い合わせ
- 月額:120000円〜、240000円〜、360000円〜
7. b→dash:株式会社フロムスクラッチ
b→dashはお客さま別でオリジナルのレポートを作って細かく管理できるMAツールです。またマーケティングオートメーションに必要な機能がまんべんなくそろっているため、外部連携をあまり必要としません。b→dashの料金
- 要問い合わせ
8. Adobe Marketing Cloud:アドビシステムズ株式会社
Adobe Marketing Cloudは大規模なデジタルマーケティングを得意とするMAツールです。メールのA/Bテストもできるため、コンテンツの改善をしていきたい企業様におすすめです。Adobe Marketing Cloudの料金
- 要問い合わせ
9. SHANON MARKETING PLATFORM:株式会社シャノン
SHANON MARKETING PLATFORMは国内での導入実績が900を超える、国産のマーケティングプラットフォームです。基本機能をまんべんなくそろえつつも柔軟に対応できるMAツールに仕上がっています。また、提供元の株式会社シャノンはマーケティングオートメーション業界を引っ張る存在で、業界の最先端を走る企業。再現性のあるマーケティングを目指しているのも、頼もしいポイントです。
SHANON MARKETING PLATFORMの基本料金
- 初期:100,000円~
- 月額:100,000円~
10. Kairos3:カイロスマーケティング株式会社
Kairos3は手ごろな値段で始めることができるMAツールです。それでいて使いやすさにも定評があり、操作にすぐ慣れやすいよう設計されています。Kairos3の料金
- 月額5000円〜
11. MAJIN:株式会社ジーニー
MAJINはプランによってtoB向けとtoC向けが分かれているMAツールです。広告配信の機能が充実しており、自動で様々なレポートを作成できます。MAJINの料金
- 初期:100000円〜
- 月額:100000円〜
12. HIRAMEKI:トライベック・ストラテジー株式会社
HIRAMEKIはウェブサイトやメディアとの相性がよいMAツールです。また、管理画面が使いやすく低コストでの導入ができるため、これからMAツールを導入したい企業様は検討してみてください。HIRAMEKIの料金
- 初期:0円
- 月額:50000円〜
- PV数やリード件数、メール件数などによって料金が変動
13. PROBANCE:株式会社ブレインパッド
PROBANCEはデータ処理に長けたMAツールです。個人の好みをアルゴリズムで分析して、きめ細かいレコメンドをすることができます。PROBANCEの料金
- 要問い合わせ
ここまで、マーケティングオートメーションツールとその提供会社を紹介しました。次は、これからマーケティングオートメーションを学ぶ際におすすめの書籍を紹介します。
マーケティングオートメーションのおすすめ本3選
- マーケティングオートメーション入門
- マーケティングオートメーションに落とせるカスタマージャーニーの書き方
- マーケティングオートメーション導入の教科書
1. マーケティングオートメーション入門
これからマーケティングをしていきたいなら、まず手に取りたい1冊がこの「マーケティングオートメーション入門」です。その名の通り、書籍ではMAについて一通り書かれています。なので、MAに関する知識をまんべんなくつけたい方はぜひチェックしてみてください。
2. マーケティングオートメーションに落とせるカスタマージャーニーの書き方
リードの行動を理解するために欠かせない、カスタマージャーニーの専門書です。具体的な事例を交えたワークがついており、これから現場にMAツールを導入したいマーケターは目を通しておきたい一冊。
3. マーケティングオートメーション導入の教科書
7名のMA専門家が書いた書籍です。現場のプロがMAの実務におけるポイントを書いているので、これからマーケティングオートメーションをはじめたい方はご一読ください。次はマーケティングオートメーションの参考になるブログを紹介します。
マーケティングオートメーションの参考になるブログ
ここからはMAを実際にしていく際に参考になるブログを- SATORIマーケティングブログ
- ブログ-マーケティングオートメーションツール Probance
- カイロスのマーケティングブログ
1. SATORIマーケティングブログ
MAツール「SATORI」を提供する株式会社SATORIのマーケティングブログです。デジタルマーケティング全般について書かれており、- アドネットワーク
- SEO対策
- コンテンツマーケティング
2. ブログ-マーケティングオートメーションツール Probance
ブログ-マーケティングオートメーションツール ProbanceもMAツールを提供する企業のブログです。コーポレード記事とコラム記事があるので、製品の情報を知りたい方も一読をおすすめします。3. カイロスのマーケティングブログ
カイロスのマーケティングブログでは、マーケティングだけでなく営業の記事も充実しています。例えば、BtoBで購買にいたるまでの流れやメールからアポイントを取る方法など、広い意味でのマーケティングを知ることが可能です。自社のマーケティングオートメーションを進めて、業務の効率アップを
ここまで、マーケティングオートメーションについて紹介しました。おさらいすると、マーケティングオートメーションとは「見込み客から成約までを自動化する仕組み」のことを指す言葉で、英語”Marketing Automation”のイニシャルをとって「MA(エムエー)」とも呼ばれます。
マーケティングオートメーションを導入するメリットは、
- 1つのツールでマーケティング活動をまとめて管理できる
- マーケティングに必要な繰り返し作業を自動化できる
- マーケティングによって収益アップ&効果を見える化できる
- One to Oneのマーケティング活動ができる
- インバウンドマーケティングに対応できる
次にマーケティングオートメーションの大まかな流れとして
- リードジェネレーション:見込み客を増やすこと
- リードナーチャリング:見込み客を育てること
- リードスコアリング(またはリードクオリフィケーション):見込み客を分類すること
- リード管理:見込み客のリストを管理すること
マーケティングオートメーションは全ての業務を自動化させるものではありませんが、いまあるマーケティング業務の多くを自動化して、かつ売上アップにも貢献できるツールです。
まずは自社のマーケティングがどのような状況にあり、MAツールを使うとどれくらい自動化できそうか考えることからはじめてみてください。