ECサイト構築においてデザインにこだわるべき理由
ECサイトを構築するにあたって重要なことのひとつに「デザイン」があります。目次
- アピールしたいコンセプトはあるか
- 見やすさ・使いやすさの重要性
- 色調を整える効果
- デバイスに合わせたデザインが必要
- まとめ
デザインはそのまま消費者に目に映るものなので、まさに第一印象で全てが決まります。
消費者がECサイトを訪れた際に何を見るかというと、絵です。写真・デザインも同じです。
最初に絵という視覚情報から入り、その後に文字という詳細な情報を得ていきます。
消費者は様々なECサイトを訪れます。商品について調べ、比較検討して購入するかどうかを判断します。
店頭販売のように商品について説明をしてくれる販売員がいない分、どのように消費者へ商品の良さをわかってもらえるかが勝負になります。
つまりECサイトで売上を上げるのであれば、デザインをこだわるべきであり、消費者の目線を追った見やすいサイト構築を心がけるべきです。
今回はECサイトでデザインをこだわるべき理由についてまとめました。
アピールしたいコンセプトはあるか
ECサイトを作る上で気をつけたいのが、消費者への「メッセージ性」です。自社の成り立ちはもちろん、扱う商品に対する思い入れなどが伝わるサイトを作らなければいけません。
メッセージ性=そのECサイトが持つ独自性、ひいてはブランドのイメージになるので、どのような要素を打ち出していきたいかについて考えることは重要です。
そしてデザインとの関連性ですが、ECサイトのロゴはブランドのイメージそのものになります。
国内外で有名な株式会社良品計画の「無印良品」というブランドが良い例です。
無印良品のメッセージ性は、『主張しすぎないけれども、品質の高い商品』が売りで、それはロゴのシンプルさにも表れています。
見やすさ・使いやすさの重要性
ECサイトを運営する上で気になるのがコンバージョン率(以下CV率)ですが、CV率にはECサイトのデザインもひとつの要素として関わってきます。コンバージョン率とは、成果数(申込数など)÷クリック数x100で計算した際の数値であり、高いほど良いとされています。
以下、SEOラボよりCV率計算方法の引用です。
コンバージョン率の平均・目安
コンバージョン率の平均・目安として、弊社サイトの事例を参考に以下紹介します。
サイトAの広告
クリック数3176、申込数58
58(申込数) / 3176(広告クリック数) * 100 = 1.82%(コンバージョン率)
サイトBの広告
クリック数1473、申込数41
41(申込数) / 1473(広告クリック数) * 100 = 2.78%(コンバージョン率)
サイトCの広告
クリック数1388、申込数18
18(申込数) / 1388(広告クリック数) * 100 = 1.29%(コンバージョン率)
サイトDの広告
クリック数858、申込数15
15(申込数) / 858(広告クリック数) * 100 = 1.74%(コンバージョン率)
サイトEの広告
クリック数406、申込数10
10(申込数) / 406(広告クリック数) * 100 = 2.46%(コンバージョン率)
参考:「コンバージョン率(CVR)とは~平均・計算・上げる方法」上記の引用からも見てわかる通り、CV率が低ければ低いだけサイトの訪問者がなんらかの理由があってページから離脱し、商品の購入を諦めたということです。
http://seolaboratory.jp/other/2016092745389.php
見づらい・使いづらいECサイトは、その不便さから商品のページにたどり着く前に消費者がページから離脱する可能性が高いです。使いづらさはストレスにつながるからです。
検索エンジンに上位表示されるように対策を行うことはSEO(Search Engine Optimization 検索エンジン最適化)と呼ばれており、SEOという言葉は定着しましたが、ECサイトを運営する上ではこれにプラスしてCROも意識するべきです。
CROはConversion Rate Optimization「コンバージョン率最適化」と言い、コンバージョン率を低くする=ページからの離脱を少なくすることです。
CROを上げるには様々な消費者のニーズを汲み取る必要があります。
訪問者がサイトを離脱する原因は様々あり、それらは訪問者がサイトを使う上でなんらかのストレスを感じることが大きな原因です。
ストレスになる原因は、例を挙げると以下のものがあります。
他のページへの遷移がしづらい(システム上・サーバ上の問題)
決済のシステムが使いづらい(決済システムの問題)
デザインが見づらい、文字が小さすぎて読めない(デザインの問題)
この中でもやはり「ECサイトのデザインが悪い」というのは商品を知るための機会を訪問者に十分に与えていないということになりますので、致命的とも言えます。
デザインを改善することでCV率を高めることも可能です。
色調を整える効果
サイトを構築する上では全体的な色のトーンを気にする必要があります。色相環において一直線上にある色は補色と言われ、互いの色を引き立てるとされています。この補色の効果を使ってみるのもよいでしょう。
色相環とは、図のようなものを指します。
色相環(hue circle)とは、色相を環状に配置したもので、色を体系化する時に用いる方法の一つです。
参考:武蔵野美術大学またあまりにも色を多用すると、見にくい原因ともなるので極力多くの色をサイトのなかに詰め込まないようにしたほうがベターです。
色相環
色を意識しなければいけない理由として、色による印象と購買意欲が密接に関係していることがあります。
今回KISS metricsの「How do colors affect purchases?」という記事でECサイトにおける色と購買意欲についてのインフォグラフィックが紹介されていたのでグラフと合わせて翻訳してみます。
特定の商品を購入した理由として、85%の顧客が色が主要な理由であると認識しています。色が人に与える効果は様々です。
出典:Webクリエイターズボックス「ECサイトの色やデザインと購買意欲の関係」
http://www.webcreatorbox.com/tech/colours-affect-purchases/
食欲を増進させたり(赤)、リラックスできる色であったり(緑)、信頼できる色(青)であったりします。
どの色を用いるかは、売り出す商品の性質やECサイトの全体のイメージによって決めてもよいでしょう。
デバイスに合わせたデザイン
ECサイトを利用するのデバイスはパソコンからだけではありません。外出先からスマホやタブレットを利用する人も少なくありません。スマホやタブレットを持っているけれども、パソコンは持っていないという方もいます。
パソコンはボタンにマウスを重ねてクリックするのは簡単ですが、スマホやタブレットは指で操作しなければいけないという性質上、他のリンクやボタンを押してしまうという問題があります。
そのためにも、スマホやタブレットのデザインはすっきりしたデザインにしなければいけません。
デバイスでの表示を最適化するサービスもあり、例えばパソコンで表示しているサイトをスマートフォンで見やすくするものもあります。
株式会社ショーケース・ティービーの「スマートフォン・コンバータ」が提供しているサービスがひとつの例です。
参考:株式会社ショーケース・ティービーのスマートフォン・コンバータ
http://www.showcase-tv.com/smartphoneconverter/
まとめ
ECサイトを構築する上で、「商品さえ優れているのであれば売れる」という考え方は捨てた方が良いでしょう。商品が売れるためには消費者に商品を見つけてもらうということから始まります。
ネット通販では実物を見ることができないため、なるべく多くの情報を訪問者に与え、情報のなかでも訴求力のあるアピールをしないと購入までには至りません。
どのような点において優れているのか、なぜその商品でなければいけないのか、といったマーケティング感覚も必要です。
そして商品が売れるためには、その良さを理解してもらうことが大切です。
商品の良さを理解してもらうためには、ECサイトのデザインを整えて見やすいサイトを構築することが訪問者に対しての気配りとなります。見やすいECサイトには安心感・信頼感が持てるのはそういった配慮がなされているためです。
デザインの重要性は理解できましたでしょうか。
デザインはECサイト訪問者の信頼性や購買意欲を高める効果があるので、細部にわたりどのように見えるのかこだわりをもつことが売上増の確実なステップと言えます。
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