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既存データが裏付ける、個別対応式おススメ商品の持つ販売効果

現在の段階でオンラインショップを訪問したユーザーが商品の購入にまで至る割合はいまだにわずか5%以下という事もあり、個別対応化された販売テクニックの効果に対する期待は高まる一方です。

今回ご紹介する2つのアウトドア用品店(Millets.co.ukとBlacks.co.uk)はいずれもJD Sports社によって運営されており、それぞれ異なった個別対応オススメ商品の提示をしている点に着目しながら、それらがどのようなケースに効果的であるかを検証していきたいと思います。
JD Sports at Castlepoint
一般サイトでの販売達成率と比べて、個別対応されたおススメ商品を消費者に提示しているこの2店のサイトでは販売達成率はそれぞれ332%、277%も上回っています。また、おススメ商品の販売額は商品全販売総額のおよそ20%に値するため、そのビジネス効果は絶大です。

実際には、これらのサイトでは今回のプロジェクトが実施される以前にすでにデフォルトのおススメ機能を使用しており、この結果をみると2014年から導入された「個別対応」されたおススメ機能がもつ効果の高さを改めて知ることが出来るのです。

このように個別対応おススメ機能のツールを採用するに当たっては、A/Bテストを実施することで最適なシステムを割り出すことが出来るのですが、Barillianc社を使用した際にはそれ以前のシステムに比べて販売達成率が10%も上昇した結果が得られました。
同社のこのソフトウェアはカスタマーサービス向上や販売額増加などと言った利点に加えて、使いやすさやサース・プラットフォームに代表されるような「常に最新の情報を入手でき、新機能の追加もIT専門家のサポートを必要とせずに行える」という点も特筆に値します。


個別対応のシステムとは?

一般的には、個別対応されたサービスを提供することでさらなる販売促進効果が期待できます。

その際に、基本的には販売達成率上昇や販売額増加が最終目標となるのですが、個別対応化サービスを採用するとサイト訪問者のページ閲覧数の増加などといった細かな要素における効果も期待できるのです。

例えば、前述したBarilliance社のおススメ機能ではユーザーが閲覧するページや興味を示した商品に関する情報を基におススメ商品をピックアップしており、20種類以上に及ぶおススメ商品がカテゴリー・ページ、商品ページ、そして買い物かごのページにおいて自動的に表示される仕組みになっています。
さらにこういったおススメ商品の自動表示機能に加え、特別な販売促進キャンペーンを実施する際にもそれに合わせたおススメ商品を表示させることが可能です。


異なる個別対応化おススメ機能の例

1.消費者が実際に購入を考えている商品にターゲットを絞ったおススメ機能

まずは最も基本的かつ重要な「購入する可能性の高い商品」をおススメとして表示するということが挙げられます。

Barilliance社 が先ごろ実施した調査によると、20種類以上に渡るおススメ機能の中でもっとも効果的な結果を示したのがこのタイプで、Amazonにおける「この商品を購入したお客様は他にこのような商品にも興味を持っています」という表示が代表的な例です。

2.一定の条件に基づいたおススメ機能

Blacks.co.ukのサイトでは、以前は「天候」によっておススメ商品を替えていました。具体的には、雨模様の日には防水機能付きの商品が必ず表示させるように設定されていたのです。

また、あらかじめ設定された法則に従って、あるカテゴリーの商品が買い物かごに入っている時には決まった商品がおススメとして表示されるようにアレンジすることも可能です。


3.おススメ商品の自動表示機能

おススメ商品の表示法則をあらかじめ設定するのが実用的でない場合は、おススメ商品の自動表示機能が効果を発揮します。

この場合、通常は売れ筋の商品を自動的に表示させるケースが多くなっています。

最後にこの「個別対応おススメ機能」への投資効果について見てみると、Barilliance社 のシステムを利用したJD Sportsのケースでは投資額1ポンドあたり291.7ポンドもの収益があったという結果が出ており、その効果の大きさは歴然です。
この記事はA case study showing the impact of Personalised Product recommendations on retail merchandisingの記事を海外小売最前線が日本向けに編集したものです。