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今のEコマースを支えるマーケットプレイスの現状


インターネットが隅々にまで普及している現代では、もはやインターネット無しにはビジネスはままならないという企業も少なくない数になってきました。



ビジネスの内容によって、インターネットの活用方法は千差万別ですが、中でも現在大きな規模でやりとりがなされているのがマーケットプレイスでの取引です。



最近はCtoCでの話題でマーケットプレイスという言葉がよく使われるようになりましたが、BtoBにおけるマーケットプレイスの動向も見逃せません。



今回はそんなECビジネスの最先端を支えるマーケットプレイスについてご紹介します。





マーケットプレイスとは



マーケットプレイスは日本語に直訳すると「市場」になりますが、ECにおけるマーケットプレイスも、要は物の取引の場を提供するサービスのことを指しています。



マーケットプレイスの登場でより円滑な売買ができるように



モノを買いたい人と売りたい人が、同様のサービスを利用し一堂に会する場を設けることで、円滑な取引を提供するのがマーケットプレイスの役割です。マーケットプレイスの普及以前も、インターネットを介した取引は存在しましたが、匿名掲示板を通じた個人取引に止まっており、安心・安全な取引が常に保証されているとは限りませんでした。



しかしながらマーケットプレイスという場を設けることで、これまでは実店舗を介して出なければ成立しなかった信頼の伴った取引や、企業間の取引もオンラインで行うことができるようになったため、現実世界でのやり取りをせずともインターネット上で受発注を各々が自由にできるようになったのです。



すでに様々な業種に浸透しているマーケットプレイス



マーケットプレイスでやり取りされるモノは様々です。
CtoCのサービスであれば、古着や読まなくなった本、電化製品などの日用品は、漏れなくあらゆるマーケットプレイスで取引されています。BtoB向けのサービスであれば、自動車部品から電子機器、木材、鉄鋼、繊維製品まで、産業用の資材が様々な分野に対応できるよう、取り扱われています。



このことからもわかるように、マーケットプレイスは個人や中小規模の企業だけでなく、インフラや自動車、重化学工業を取り扱う業種においても活用されているのが現在のマーケットプレイスで、その取引規模は現在100兆円にものぼるとされています。



主要なマーケットプレイスについて



そのような大きな金額が動くマーケットプレイス上の取引ですが、世界中で様々なサービスが展開されています。



最も有名な例は「アリババ」



中でも最も有名なサービスの一つに、中国のジャック・マー率いるアリババ・グループの運営する「Alibaba.com」がまず挙げられるでしょう。アリババが提供しているのは、主にBtoBのマーケットプレイスです。
製品を売りたい企業と仕入れたい企業がアリババを通じて取引できる環境を用意し、サイト内でチャットなどを用いて交流を取ることができるため、現在では世界1500万近いユーザーを抱えている超大型のマーケットプレイスと言えるでしょう。



またアリババは国際間取引だけではなく、中国国内向けのサービスや中国と日本に向けたサービスも別々で提供しているため、ターゲットをある程度絞った展開も見られます。



アリババレベルの規模になると逆にマーケットプレイスのイメージを掴みにくいかもしれませんが、BtoCやCtoCを取り扱うヤフオクやAmazon、そしてメルカリのようなフリマアプリはより身近な形で私たちの生活に密着している身近な例といえるでしょう。





マーケットプレイスの役割



BtoCやCtoCの場合でも、基本的にマーケットプレイスの役割は変わりません。売りたい人と買いたい人が集まって、安心して取引できるサービスを提供するのがマーケットプレイスの役割ですので、売り手と買い手に応じて、全く異なるサービスを用意しなければいけないということではないのです。



強いて言えば企業と個人の違いに着目して、BtoBでは企業と企業のマッチングにフォーカスしたサービスを提供したり、BtoCでは商品売買の機能やサポートを提供、CtoCではより信頼できる売買サービスの提供に力を入れるなど、ターゲットによってメインとなるサービスに差は生まれています。



マーケットプレイスはいかにして収益を得ているのか



マーケットプレイスのマネタイズについても、力を入れているサービスによってその手法は微妙に異なります。



取引手数料+αがベース



まず取引額から数%の手数料を徴収するというのはあらゆるマーケットプレイスに通じる方法で、現在で取引手数料を取っていないマーケットプレイスは皆無と言えるでしょう。ただし新規のサービスなどには、利用者確保のために現在手数料無料で取引ができるものも少なくなく、フリマアプリの「ラクマ」は2017年8月現在も手数料無料で利用できるCtoC向けサービスです。



BtoBのマーケットプレイスの場合、企業間のマッチングに力を入れているため、商品の掲載に手数料を取るケースもあります。いわば広告料としてサービス提供者が商品の紹介スペースぶんの代金を取り、マッチングまで面倒を見てくれるような形式です。





企業と個人を取り持つマーケットプレイス



BtoCではマーケットプレイス提供者が企業に代わって、商品の発送や在庫管理、カスタマーサービスを代行するサービス料金を取っているケースも多いです。Amazonの運営するマーケットプレイスは、料金さえ支払えばamazon側で在庫管理や発送など、手間のかかる処理は全て行ってくれるようになるため、多くの人に利用されている事例です。



amazonというブランドのお墨付きであることが買い手にも表示されるようになり、購買力の向上にも一役を担うため、販促と事務処理という一石二鳥のサービスを利用者は受け取ることができます。



CtoCのサービスでは、やはりその取引の回数の多さを活用した取引手数料が主な収益源となりますが、サービスによっては有料会員制度などを用いて、規模の大きな個人間取引を行いたい人向けに、より性能の高い管理システムを提供するなどして、取引手数料以外の収益源を作っているものも存在します。



また、出品者や購入者から取引にかかる振込手数料や送料なども取引に応じて徴収する形式にすることで、運営にかかるコストをなるべく小さくしているのも特徴的です。



一人でも多くの人に利用してもらい、マーケットプレイス運営者は信頼できる取引の場を提供するだけ、というのが現在のCtoCの主なあり方と言えるでしょう。ただし現在のフリマアプリのように売買の当事者主体のサービスは予期せぬトラブルも起こってしまいやすいのが現状で、利用者が企業ではなく個人であること、そしてユーザーが増えなければ収益も上がらないことから、比較的不安定な要素の多いサービスであるとも言えるでしょう。



徐々に重みを増すマーケットプレイスの役割



このように、紆余曲折がありながらも日々利用者の増え続けているマーケットプレイスですが、様々なトラブルを抱えつつも現場の状況は改善していっていることは事実です。むしろ、マーケットプレイスの数が増えていくことで、よりインターネットを介した取引は健全化し、合理的な取引が可能となる空間が形成されつつあることも確かでしょう。



参入の敷居も低くなりつつある



現在は様々なマーケットプレイスの構築サービスも整ってきていることもあり、アイデアさえあれば誰でもマーケットプレイスを運営することができるようになりました。



モノを作って売るのも大事ですが、これだけ毎日目にするものが増えると、モノを売るための場所も売り手が利益を出すためには不可欠です。マーケットプレイスはまさに売り手と買い手のニーズをマッチングさせ、売買を円滑にするためには欠かせないサービスになってきている今、より拡充の望まれているECサービスということができるでしょう。


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