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O2Oの落とし穴 見落としがちな店舗システムと運用フロー

「ウェブで注文、店舗で受け取り」というO2Oが多業種に広がっています。たとえば自転車販売のアサヒサイクルはネット注文だと店舗よりもお得に注文でき、店舗受け取り時にサドルの高さなどをその場で調整してもらえます。

ネットと店舗をどう活用して利便性を向上させるか、売上を伸ばすかを検討している企業様はたくさんいらっしゃいますが、O2Oを成功させるためにはどうしたらいいでしょうか。

今回はO2Oをはじめるときに嵌りがちな意外な落とし穴と回避策をご紹介します。

O2O構築の意外な盲点!店舗内システムの課題

O2Oで見落としがちな落とし穴、それは

「店舗スタッフがネット注文に気付く仕組みがない」
という店舗内システムの課題です。

店舗受け取りの依頼が入った場合、商品を倉庫から店舗に輸送すると物流コストと日数がかかるため、店舗に在庫がある商品はスタッフがピックアップし、そのままお客様にお渡しした方が効率的です。

ただし、ECサイトやブランドサイトから店舗受け取りの注文が入っても、店舗スタッフがすぐに気付けなければ対応が遅れてキャンセルになってしまったり、「取り置きできていますか?」と確認の電話がかかってくることで店舗スタッフの負荷が高くなってしまいます。

O2Oシステムを構築する時に、あまり意識されないポイントですが、解決策について、「投資費用」と「気づく確実度」ごとにまとめました。

店員がネット注文に気付く仕組み(費用投資・確実度別)

FAX、E-mail (投資:小 確実度:低)

最も投資が少なく実現できるのはFAXかEmailです。FAXやパソコンはたいていの店舗に導入されているので、ネットと店舗の連携システムの開発費用は抑えることができます。

ただし、ファックスだと他の営業資料にまぎれて見過ごしてしまうという課題があります。また、当社が担当した某チェーン店の事例ですが、店舗にパソコンはあるもののメールアドレスがなかったということもあります。メアドがあったとしても、店舗スタッフは接客業務に忙しいためメールをリアルタイムで確認する時間がありません。

FAX、EmailでO2Oを運用するには、こうした原始的な問題が存在します。

店舗のパソコンに受注情報をプッシュ通知 (投資:小 確実度:中)

次に、もう少し確実度を上げる対策は、店舗にあるパソコンに大型モニターをつないで、注文画面を常に表示し、レジ横などで見れるようにしておくことです。注文が入ったらディスプレイ画面にプッシュ通知を表示します。この場合は、プッシュ通知を確認したスタッフが店舗取り置き完了後にパソコンを操作し対応履歴を残すなど、運用フローの調整が必要になります。

タブレットで見える化 (投資:中 確実度:中)

FAXやパソコンのプッシュ通知と比べて費用は掛かりますが、確実度が高まるのがタブレットを活用する方法です。
店員が1人1台(もしくはレジカウンターに1台)タブレットをもち、そこに注文情報や受け取りに来る顧客情報を表示します。入店間もないアルバイトスタッフなど仕事に慣れていない人でも確実に使うことができ、店舗内の業務オペレーションとしても正確性を担保することができます。また、いつ誰が受け取りにくるかについても、タブレットならすぐに確認することができます。

タブレットは1台5万円程度しますが、バックヤードに戻らなくても情報の確認・更新ができ、サイネージや接客端末としても使用できるため小売店への導入が進んでいます。

パトランプ (投資:大 確実度:大)

最後に、最も投資費用がかかりますが、一番確実な例をご紹介します。ネットから注文が入ると店舗のパトランプが光るという仕組みです。パトランプは2~3万円程度するのと、ECサイトとの連携システムの開発で費用はかかりますが、レジ横においておけばかなり目立ちます。
「ウェブ注文後、1時間以内に受け取れる」「1点ものの商材をO2Oで販売したい」という場合には、ネットから受注した商品を即時に引当てる必要があるため、このように店員だけでなくお客様ですら気付くくらいの仕組みが確実です。

店員がネット注文に気付く仕組み まとめ

O2Oで店舗スタッフが気付く仕組みはまだまだあります。店舗数・予算・確実性・商材に応じてどの方法が最適なのか、O2Oシステムの開発を進める前に検討しましょう。

通常業務フローのなかにO2O対応フローを組み込むことで、店舗スタッフの手間や負荷を増やさずにネットから誘導したお客様をさばくことができます。
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