ネットスーパーの普及状況と次世代ネットスーパーの登場
インターネットを意味する「net」と、皆さんも日常的に利用しているであろう、「スーパーマーケット」を掛け合わせ名付けられたネットスーパーは、インターネットなどで顧客からの注文を受け付け、日用品や生鮮食料品を自宅まで届けてくれるサービスです。
近くに商店などが少ないユーザーや、重いものを自分でたくさん運ぶのが大変な、年配ユーザーから支持を受け、実店舗販売実績が伸び悩む現状にあって、年々その利用者数が増加しています。
今回は、まずは既存型ネットスーパーの特徴に触れたのち、時代に併せてドンドンと進化・リリースが予定されている、次世代型ネットスーパーについても、以下の項目に沿って解説してまいります。
前者は、イオン・西友・イトーヨーカドーなどの大手から、地方の中規模スーパーまで広くなどが採用しており、現在の主流となっています。
一方の後者は、東京都を中心に埼玉・千葉・神奈川に約113店舗を展開する、住友商事系のサミットストアが採用していましたが、同社が業績不振を理由に2014年に撤退したため、現在ではあまり採用する企業はありません。
冒頭でも述べた通り、その利便性から売上自体は毎年二桁成長するほど好調です。しかし、以下のようなコスト的影響で、該当部門だけをピックアップすると赤字傾向にあるのが課題になっています。
また、縦横無尽に張り巡らされた店舗ネットワークと、在庫配送システムを持つ各コンビニチェーンも参戦し、早くも一部店舗で試験的にサービスが開始されており、これらは既存型と区別され「次世代型ネットスーパー」と呼ばれています。
世界的ECサイトであるAmazonは、2007年には本拠地である米国の一部で、2017年4月からは、日本(東京都・神奈川県・千葉県各対象地域)でも、「Amazonフレッシュ」というネットスーパーサービスを展開しています。
一般的な生鮮品や、日用品はもちろんのこと、
そんなAmazonフレッシュを運営するAmazonが、サービススタートからちょうど1年となる今年4月19日、大人気料理レシピ投稿・検索サービスである、「クックパッド」との業務提携を発表しました。
毎日家族の食事を作る主婦層にとって、レシピを考えるのは悩みの種で、それを解消してくれるのがクックパットですが、この新サービスの登場で買い物に出かける時間の短縮や、食材・メニュー選定の手間まで削減することが可能です。
また、サービスを受けるにはまず、年会費3,900円のAmazonプライム会員になる必要があり、さらにAmazonフレッシュの月額利用料500円が、利用の有無に問わず発生します。
加えて、一度の買い物が6,000円に満たない場合は、配送料が500円かかってしまいますので、仮に6,000円以下の買い物を月に2回した場合は、買い物代に加えて月当たり1,825円を、負担しなければいけない計算になります。
一方、従来型の代表格であるイオンネットスーパーの場合、ポイントが付与されるWAONカードを作る場合は300円が必要ですが、カードを作らないケースではないケースでは、入会費・手数料などは無料です。
また、配送費は地域で若干異なりますが、基本1回につき500円であり、5,000円以上ならば無料となっています。
対応エリアもほぼ全国対応なので、現状を見ればイオンネットスーパーに、1日の長があると考えられます。
そんな中、楽天は西友を傘下に収める世界最大のスーパーマーケットチェーンである、「ウォルマート」と提携し、「楽天西友ネットスーパー」を今夏をめどに、サービス提供を始めると発表しました。
国内に約9,300万人の会員数を有する楽天が、サイトデザインや運営を担うことで集客を担当し、強大な店舗ネットワークを持つ西友が商品調達と配送を担うことで、ビジネスの効率化を図るのが狙いになっています。
今回の業務提携によって、誕生予定の楽天西友ネットスーパーでも、この楽天スーパーポイントが導入される見込みになっています。
しかも、西友が単独ですでに運営している「西友ネットスーパー」での利用時も、楽天スーパーポイントを貯めたり、使ったりすることもできるようになります。
また、現時点では先送りとなりましたが、西友グループ(LIVIN・サニーを含む)の実店舗への導入も視野に入っているそうで、そうなってくるとさらに利便性やお得感が増し、人気も出てくると考えられます。
そんな中、コンビニ大手のローソンも今年3月6日から、東京都と神奈川県の一部地域を対象に、生鮮・調味料などの食品を扱うネットスーパー、「ローソン・フレッシュピック」を開始しました。
対象商品は、野菜・肉類・乳製品・スイーツなどを中心とした約500品目と、ボリューム的にはさほど多くありませんが、当日の午前8時までに、専用アプリから注文しておけば、仕事終わりの午後6時以降に、指定したローソン店舗で受取・精算することが可能です。
また、1回の利用条件は1,000円以上となっており、最寄り店舗での受け取りとなるため、当然一切送料はかからず、利用開始には無料のアプリをダウンロードするのみで、会費や手数料も発生しません。
いちいち取りに行くのが面倒という方もいるかもしれませんが、ローソンは街中のあらゆるところにありますし、例えば出張先のご主人に食べてほしい、新鮮な野菜などを自宅で注文して、最寄り店舗で受け取ってもらう、なんて利用法もあります。
またローソンでは、このローソン・フレッシュピックの利用可能エリアを関東圏に拡大し、将来的には全国展開する考えであることを、発表しています。
また、上記メニューの様に食卓に1品になるものだけではなく、
商品バリエーションの豊富さが売りのAmazon、ポイントプログラムがうれしい楽天、かんたん時短料理が楽しめるローソンと各社個性を打ち出しているので、自分のライフスタイルに合ったネットスーパーをチョイスして、有効活用してみてください。
近くに商店などが少ないユーザーや、重いものを自分でたくさん運ぶのが大変な、年配ユーザーから支持を受け、実店舗販売実績が伸び悩む現状にあって、年々その利用者数が増加しています。
今回は、まずは既存型ネットスーパーの特徴に触れたのち、時代に併せてドンドンと進化・リリースが予定されている、次世代型ネットスーパーについても、以下の項目に沿って解説してまいります。
- 既存型ネットスーパーの特徴
- 次世代型ネットスーパーの参入による競争激化
- 1、Amazonとクックパットが連携!
- 2、楽天も負けじとウォルマートとの提携を発表
- 3、ローソンも生鮮食品ネットスーパー「フレッシュピック」をスタート
- まとめ
既存型ネットスーパーの特徴
ここでいう既存型ネットスーパーとは、実店舗に商品のピッキングをする専門部署を設置し配送する店舗出荷型と、専用の配送センターから配送するセンター出荷型の、大きく2つに分けられます。前者は、イオン・西友・イトーヨーカドーなどの大手から、地方の中規模スーパーまで広くなどが採用しており、現在の主流となっています。
一方の後者は、東京都を中心に埼玉・千葉・神奈川に約113店舗を展開する、住友商事系のサミットストアが採用していましたが、同社が業績不振を理由に2014年に撤退したため、現在ではあまり採用する企業はありません。
冒頭でも述べた通り、その利便性から売上自体は毎年二桁成長するほど好調です。しかし、以下のようなコスト的影響で、該当部門だけをピックアップすると赤字傾向にあるのが課題になっています。
- 専門部署に配置するスタッフの人件費
- 配送用車両の購入・維持コスト
- 配送時に発生するガソリン代
次世代型ネットスーパーの参入による競争激化
一方、既存型ネットスーパーに対し、すでにネット通販から配送までのインフラ整備が完了している、Amazon・楽天などといったECサイト大手が、それぞれクックパッドやウォルマートと提携し、ネットスーパービジネスへの参入を発表しました。また、縦横無尽に張り巡らされた店舗ネットワークと、在庫配送システムを持つ各コンビニチェーンも参戦し、早くも一部店舗で試験的にサービスが開始されており、これらは既存型と区別され「次世代型ネットスーパー」と呼ばれています。
1、Amazonとクックパッドが連携!
世界的ECサイトであるAmazonは、2007年には本拠地である米国の一部で、2017年4月からは、日本(東京都・神奈川県・千葉県各対象地域)でも、「Amazonフレッシュ」というネットスーパーサービスを展開しています。
一般的な生鮮品や、日用品はもちろんのこと、
- 今半
- 銀座若菜
- TOKYO ORGANIC
- 船橋屋
そんなAmazonフレッシュを運営するAmazonが、サービススタートからちょうど1年となる今年4月19日、大人気料理レシピ投稿・検索サービスである、「クックパッド」との業務提携を発表しました。
参考:https://info.cookpad.com/pr/news/press_2018_0419この提携により、Amazonフレッシュが他のネットスーパーと比較して評価されている、
- 8:00~24:00までなら2時間刻みで希望配送時間設定可
- 配送指定日を最長28日先まで設定できる
- 申込み後最短4時間での配送
- 生鮮・日用品を中心に約10万点に及ぶ品ぞろえ
毎日家族の食事を作る主婦層にとって、レシピを考えるのは悩みの種で、それを解消してくれるのがクックパットですが、この新サービスの登場で買い物に出かける時間の短縮や、食材・メニュー選定の手間まで削減することが可能です。
ここがポイント!~対象エリアがまだ狭いのと少々利用料金が高めなのがネック~
本文中でも触れましたが、Amazonフレッシュはサービスエリアがいまだ関東圏のみで、地方に住んでいるユーザーは、今のところ利用できません。また、サービスを受けるにはまず、年会費3,900円のAmazonプライム会員になる必要があり、さらにAmazonフレッシュの月額利用料500円が、利用の有無に問わず発生します。
加えて、一度の買い物が6,000円に満たない場合は、配送料が500円かかってしまいますので、仮に6,000円以下の買い物を月に2回した場合は、買い物代に加えて月当たり1,825円を、負担しなければいけない計算になります。
一方、従来型の代表格であるイオンネットスーパーの場合、ポイントが付与されるWAONカードを作る場合は300円が必要ですが、カードを作らないケースではないケースでは、入会費・手数料などは無料です。
また、配送費は地域で若干異なりますが、基本1回につき500円であり、5,000円以上ならば無料となっています。
対応エリアもほぼ全国対応なので、現状を見ればイオンネットスーパーに、1日の長があると考えられます。
2、楽天も負けじとウォルマートとの提携を発表
Amazonに負けじと楽天も、グルメなどを中心に取り扱う「楽天マート」というネットスーパー的サービスを展開していますが、もともとネットショッピングにたけた企業ですので、その中心ビジネスである「楽天市場」との差別化が、これまでできていませんでした。そんな中、楽天は西友を傘下に収める世界最大のスーパーマーケットチェーンである、「ウォルマート」と提携し、「楽天西友ネットスーパー」を今夏をめどに、サービス提供を始めると発表しました。
国内に約9,300万人の会員数を有する楽天が、サイトデザインや運営を担うことで集客を担当し、強大な店舗ネットワークを持つ西友が商品調達と配送を担うことで、ビジネスの効率化を図るのが狙いになっています。
ここがポイント!~楽天スーパーポイントはどうなるのか~
楽天をよく利用するユーザーの中には、楽天スーパーポイントがお目当てという方も多くいます。楽天スーパーポイントは利用のたびに付与され、楽天のサイト内や、提携店舗で現金同様に利用できるポイントです。今回の業務提携によって、誕生予定の楽天西友ネットスーパーでも、この楽天スーパーポイントが導入される見込みになっています。
しかも、西友が単独ですでに運営している「西友ネットスーパー」での利用時も、楽天スーパーポイントを貯めたり、使ったりすることもできるようになります。
また、現時点では先送りとなりましたが、西友グループ(LIVIN・サニーを含む)の実店舗への導入も視野に入っているそうで、そうなってくるとさらに利便性やお得感が増し、人気も出てくると考えられます。
3、ローソンも生鮮食品ネットスーパー「ローソンフレッシュピック」をスタート
Amazon・楽天などのECサイトが、ネットスーパーに力を入れるのは、業態からすればいたって当たり前の流れです。そんな中、コンビニ大手のローソンも今年3月6日から、東京都と神奈川県の一部地域を対象に、生鮮・調味料などの食品を扱うネットスーパー、「ローソン・フレッシュピック」を開始しました。
対象商品は、野菜・肉類・乳製品・スイーツなどを中心とした約500品目と、ボリューム的にはさほど多くありませんが、当日の午前8時までに、専用アプリから注文しておけば、仕事終わりの午後6時以降に、指定したローソン店舗で受取・精算することが可能です。
また、1回の利用条件は1,000円以上となっており、最寄り店舗での受け取りとなるため、当然一切送料はかからず、利用開始には無料のアプリをダウンロードするのみで、会費や手数料も発生しません。
いちいち取りに行くのが面倒という方もいるかもしれませんが、ローソンは街中のあらゆるところにありますし、例えば出張先のご主人に食べてほしい、新鮮な野菜などを自宅で注文して、最寄り店舗で受け取ってもらう、なんて利用法もあります。
またローソンでは、このローソン・フレッシュピックの利用可能エリアを関東圏に拡大し、将来的には全国展開する考えであることを、発表しています。
ここがポイント!~時短ミールキットが便利だと大人気~
ローソンフレッシュでは、単品の食材だけではなく、具材・調味料がセットになった時短手料理キット「キッチント」を、ネット注文・購入することができます。- 国産大山どりとなすの甘辛味噌炒めキット
- 本格たれ付きぷりぷり海老のチヂミキット
- やさしい味わい国産豚の回鍋肉キット
- 20種のスパイスが効いた春雨のカレー炒めキット
また、上記メニューの様に食卓に1品になるものだけではなく、
- 魚介と鶏肉の彩りパエリアキット
- かねふく明太子使用 明太もつ鍋
- 名古屋コーチン親子丼キット
まとめ
最近では、実店舗スーパーの競争激化とともに、敗れて閉店を余儀なくされるところも多くあり、地域によっては日頃の買い物に苦慮するユーザーも増え、より一層ネットスーパーの存在価値が高まっています。商品バリエーションの豊富さが売りのAmazon、ポイントプログラムがうれしい楽天、かんたん時短料理が楽しめるローソンと各社個性を打ち出しているので、自分のライフスタイルに合ったネットスーパーをチョイスして、有効活用してみてください。