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ストライプデパートメントが、次世代型のECサイトを実現する

株式会社ストライプインターナショナル(本社:岡山県岡山市)は、ソフトバンク株式会社と合弁会社「株式会社ストライプデパートメント」を設立し、大人のためのECサイトをコンセプトにしたECサイト『STRIPE DEPARTMENT』を構築しました。

ECサイトでありながら「デパートメント(百貨店)」と銘打った、そのコンセプトや内容を詳しくみていきましょう。

STRIPE DEPARTMENTとは

STRIPE DEPARTMENTは、ストライプインターナショナルのファッションマーケティング力とSoftbankの情報テクノロジーを結合して2017年2月15日にスタートしたECサイトです。設立にあたってはストライプインターナショナルが77.8%を出資、ソフトバンクが約22.2%を出資しています。

STRIPE DEPARTMENT
https://stripe-department.com/


ECサイトでは高品質・高感度の約600のブランドを取り扱っており、商品点数は約6万点にものぼります。2018年度には1,000のブランドを取り扱う予定で、初年度の売上高予測は16億円。3年後の目標は2,000ブランドの商品取り扱いと100億円の売上高を目指しています。

三越伊勢丹といった百貨店や、百貨店に多く店舗を出しているアパレル企業など計229社と提携しており、ECサイトSTRIPE DEPARTMENTを通して顧客と接点をつなげるという目的もあります。

STRIPE DEPARTMENTがターゲットにしているのは30代~40代の女性で、ターゲットの年代層に合わせた服や雑貨を取り揃えています。



しかし、数多くのブランド商品をECサイト上で販売するのであれば、他のECサイトとそれほど変わった点はありません。STRIPE DEPARTMENTのECサイトは、いったいどの点で他のECサイトと異なるのでしょうか。以下、同ECサイトが他のECサイトと異なる点について解説していきます。

STRIPE DEPARTMENTは従来のECサイトの問題点を解決する

STRIPE DEPARTMENTのECサイトは、以下の機能・サービスを提供するによってECサイト特有の弱点をカバーします。

  • パーソナルスタイリング
  • オンラインクローゼット
  • AIチャットによる接客
  • 試着サービス
  • ギフトラッピング
これまでアパレル関連のECサイトでは、実店舗での販売のように「服の試着ができない」「顧客のニーズに合わせた接客ができない」といった問題がありました。STRIPE DEPARTMENTではこの問題を解決するために服の試着サービス、AIチャットボットによる接客を行うことによって問題解決に取り組みました。

服の試着サービスでは1回につき3点まで試着が可能

服の試着サービスでは気になるアイテムを3点まで選択することが可能で、気に入ったアイテムがあれば購入し、そうでない商品は返却することができます。

利用するためには与信のためにクレジットカードの登録が必要ですが、返却する際は商品の集荷を依頼することができることに加え、送料がかからないため心理的負担が少なくて済みます。
もし商品を購入する場合はクレジットカードに請求があり、その他の購入しない試着品に関しては、オンライン上で返品の手続き後、送り返せば試着に関する代金を請求されることはありません。


AIチャットボットで顧客の疑問を解決

実店舗で服を選ぶ際は店員から役に立つアドバイスを受けることができますが、ECサイトでは相談する相手がいないため、服を購入する決め手に欠けると思った人も多いのではないでしょうか。

STRIPE DEPARTMENTではAIチャットボットから質問に対する返信やアドバイスを受け取ることができます。AIチャットボットはユーザがチャットを開始すると自動的に返信をする機能で、服に関する質問や支払い方法といった疑問を即座に解決することができます。これにより24時間いつでも好きな時に買い物を楽しむことができます。

AIチャットボットはIBM Watson呼ばれる自然言語処理と機械学習を組み合わせたプラットフォームが用いられています。

パーソナルスタイリストによるコーディネイトの提案

服を購入する時に気になるのが「どのような服と合わせられるのか」です。

手持ちの服と合うのか、新たに合う服を購入したほうがいいのか、どのような服があればコーディネイトしやすいのかといったアドバイスは非常に参考になる情報ですが、ECサイトで買い物をする際はこのようなアドバイスを受けることはできません。

STRIPE DEPARTMENTのパーソナルスタイリストは、1回につき1,000円でコーディネイトや好みの服のスタイルといった提案をプロのスタイリストから受けることができます。スタイリストと相談する前にいくつかアンケートに答えたあと、チャットによるやりとりでプロのスタイリストがコーディネイトについてのアドバイスを行います。紹介された商品は必ずしも購入する必要はなく、後から購入することも可能です(もし商品を購入しない場合でもサービス利用料はかかります)。

パーソナルスタイリストの利用手順は次のように記載されています。

  1. アンケート入力:サイズ、好みのフィット感、好みのスタイル、購読雑誌、予算などの情報を入力
  2. スタイリストとチャット:プロのスタイリストが、チャットでさらに細かいご希望を伺います
  3. コーディネート:アンケートとチャットの情報をもとに、スタイリストが商品を選択
  4. スタイリング結果確認:商品とスタイリストのコメントが、メールで届きます。気に入った商品のみ注文が可能
  5. 商品到着:ご注文商品をお届け。ご自宅で試着し、気に入らない場合は返品も可能です
出典:STRIPE DEPARTMENT
https://www.softbank.jp/corp/group/sbm/news/press/2018/20180215_01/
パーソナルスタイリングを利用する前に「オンラインクローゼット」という機能で手持ちの服を登録しておけば、スタイリストが手持ちの服を元にしてコーディネイトに合う服をピックアップします。
オンラインクローゼットは事前に登録しておくことで、似たようなアイテムを重複して購入するのを避けることができます。

大人に似合うコーディネートを提案する特集ページも

STRIPE DEPARTMENTには大人に似合う服のコーディネイトを提案する特集記事もあります。人気のファッション雑誌のファッションエディター・スタイリストを起用してファッションに関するコンテンツも充実させ、ユーザに新しい発見をもたらします。

まとめ

STRIPE DEPARTMENTのECサイトは、これまでアパレル系のECサイトが抱えていた問題を積極的に解決しようとしています。

百貨店では売上の低迷により店舗数や取り扱いブランドの減少が多く見られ、そのために百貨店の売上が低迷するという悪循環が続いています。さらに、ファストファッションの売上が好調なため高価格帯のブランド商品が売れづらい状態にもなっています。店舗数や取り扱いブランドが少なくなってきている昨今の百貨店の欠点を補い、欲しいブランド商品が近くの百貨店などで取り扱われていないといったユーザの不満を解消するかたちで、高品質のブランド商品を数多く取り扱うSTRIPE DEPARTMENTのようなECサイトの需要は高まるのではないかと考えられます。

ストライプデパートメントがターゲットにしているのは35歳~49歳をメインにしたF2層と呼ばれる年代層で、客単価は1万5千円を見込んでいます。これはアパレルECサイト大手のZOZOTOWNより高い設定となっています。ZOZOTOWNを利用しているユーザは10代~20代の年齢層が多いためか、1万円を超えるアイテムを多く取り揃えているにもかかわらず商品単価は4,203円、1出荷あたりの単価は8,611円と客単価はそれほど高い数字ではありません。

参考:スタートトゥデイ、2018年3月期決算説明会資料
https://image-contents.s3.amazonaws.com/wp/wp-content/uploads/2018/04/20180427_2018Q4_J.pdf
高価格帯のブランド商品のため、ECサイトだけでは購入の決め手に欠けると考えられがちです。
しかし、STRIPE DEPARTMENTのようにパーソナルスタイリストやオンラインクローゼットの活用、また試着サービスといったユーザ目線の便利なテクノロジーを組み合わせ、フルに活用することによって、これまでネックとされてきた試着の問題ときめ細やかな接客ができないという問題を解決することができるのかもしれません。

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