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セミナーレポート~『在日中国人・中国人観光客を魅了するO2Oマーケティング』~

2012年11月22日、findjapan株式会社様と、協催セミナー『在日中国人・中国人観光客を魅了するO2Oマーケティング』を開催しました。

ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

当日は、下記3名の方々にご講演いただきました。

■中国における日本観光メディアと中国人の印象 シェアリーチャイナ株式会社 取締役執行役員COO 居山 正義氏



■中国ソーシャルメディアを店舗誘導のツールとして活用 Find Japan株式会社 営業部 王 淼(オウビョウ)氏


■訪日中国人観光客に向けた、接客デバイスのご紹介 株式会社エスキュービズム ソリューション事業部セールス&マーケティング部
コンサルティンググループ シニアコンサルタント 岩井 源太氏



当日のスライド(エスキュービズム)はこちらからご覧いただけます。

[slideshare id=15418610&doc=215e-121129195549-phpapp01]

中国-日本間でもO2O

日本を訪れる中国人観光客は、年間約140万人(出典:国土交通省観光白書)。1回の旅行の平均支出額は13万円を超えていると言います。(出典:国土交通省観光庁 訪日外国人消費動向調査)

都内の家電量販店などでは中国人観光客をよく目にしますが、彼らも、私たちが旅行に行く時と同様、事前にネットで下調べをしています。つまり、中国人観光客と日本の小売店の最初の接点は、ネットとなります。

ネット(中国国内)で集客して、実店舗(日本)へ送客する。
この流れは、昨今叫ばれているO2O(Online to Offline)に他なりません。
※O2Oについてはこちら https://ec-orange.jp/ec-media/?p=1696

中国に展開する巨大SNS~「新浪微博(シナウェイボー)」~

中国では、政府による検閲によりネットに制限がかけられています。

・Google:2010年3月撤退
・YouTube:2009年3月遮断
・Twitter:2009年7月遮断
・Facebook:2009年7月遮断

上記のように私たちにとってはいまや生活の一部となっているメディアも中国国内では利用できません。

しかし、中国国内には、「新浪微博(シナウェイボー)」という、SNSサイトが存在します。



新浪微博(以下ウェイボー)は、TwitterやFacebookの要素を併せ持つ中国最大のSNSです。2009年8月の開始からわずか約3年間で、ユーザー数約4億人、1日の投稿数約1億件にまで成長。

先述のようにメディア制限の多い中国では、テレビや新聞といった既存メディアよりも、口コミによる情報を信頼する傾向が高まっているそうです。こうした背景から、中国国内でのマーケティングにおいて、ウェイボー活用は必須になっているといいます。

実際に中国のスマートフォンの専業メーカーである「小米科技有限公司(シャオミー)」は、このウェイボーを活用し、わずか9分間で20万台のスマホを売りさばきます。しかも、店頭での販売は一切行っていないというから驚きです。

日本ではSNSから商品を買う流れには、現在のところさほどつながっていません。しかし、中国ではSNSから購入するということが、活発に行われているようです。

中国人観光客のニーズを把握する

中国人観光客に対して、店舗や商品をアピールするには、ウェイボーを活用しない手はないでしょう。



・口コミをみた中国人観光客が来日し、店舗で商品を購入。
・顧客が、帰国後に店舗や商品に関する口コミを投稿。

この流れを循環させる役割を果たすのが、中国ではウェイボーなのです。

ただお分かりの通り、「良い」口コミが拡散していかなくては意味がありません。「良い」口コミ投稿してもらうには、顧客のニーズに対して適切に答えられる良いサービス、良い商品を提供するしかありません。

では、中国人観光客が何を求めているのでしょうか。

同じ日本人の顧客でさえ難しいのですから、相手が外国人となればなおさらですが、多くの日本の小売店では、このニーズを把握できていないと考えられます。



せっかく中国人観光客が下調べをして、「これが買いたい」というニーズをもって来店しても、そのニーズに対応できていない可能性があるのです。

しかし、こうした問題を解決できそうな仕組みも生まれてきています。

たとえば、目の前のお客様が、WEBで何を調べていたのか、WEBで何をお気に入りに入れているのか。そんな情報を把握した上で、接客できるようになりつつあります。

(参考)Orange ECPOS https://orange-operation.jp/posrejihikaku/pos

外国の顧客を自社のファンにする

O2Oは同一国内だけの施策にはとどまりません。

海外旅行に行くと、欲しいと思っていた商品を店員が薦めてきたり、出発前にWEBで注文した商品が取り置きできるようなったり、そんな世の中も、遠くないはずです。

外国の顧客にいかに自社のファンになってもらえるか。今後の日本の小売業にとって、1つの課題と言えるではないでしょうか。