Web(ウェブ)の意味とは。語源や歴史などを簡単に説明します
「Webってどういう意味なんだろう。ホームページと何が違うのかな?」
と思っている方。
Webとは「世界中どこにいても、コンピューターなどによって情報を得られるシステム」のことです。
Webを知れば、Web系の人と仕事をする時に、いらない誤解の発生を防ぐことが可能です。認識の食い違いがなくなるため、仕事がスムーズに進みます。
とはいえ、Webについて完全に理解するのは難しいですよね。
そこで、この記事では、
を、お伝えします。専門用語が多くて大変ですが、概要を理解するだけなら簡単です。まずはこの記事でWebをざっくり理解しましょう。
ITの分野におけるWebは、wwwのWebを指します。
Webの開発が始まったのは、1989年、スイスの研究機関「CERN」。当時「CERN」には、数千人もの研究者が出入りしていました。
そのため研究所では、
といった問題が発生していました。
そこで「研究者が、情報を簡単に閲覧できるシステム」が開発されます。これがWebの始まりです。
このときWebサイトの中心となっていた仕組みが、「ハイパーテキスト」です。ハイパーテキストとは、文書や画像などを相互に結びつけた文書の形式のこと。
これによって、データの閲覧が便利になりました。
加えて「WWWクライアント」と呼ばれるソフトウェアも公開されました。
WWWクライアントとは、Webブラウザの一種。Webブラウザは、パソコン向けに書かれた文書を人間が読めるように翻訳してくれるものです。現代でいうInternet ExplorerやGoogle Chromeなどと同じ役割を持つもの、と考えるとわかりやすいと思います。
W3C創設の理由は、「ルールの標準化」です。前述の「WWWクライアント」が登場してから、数々のWebブラウザが生まれました。
しかしそのWebブラウザは、それぞれ独自ルールで作られていました。そのため異なるWebブラウザで同じデザインのページを見せるためには、それぞれのWebブラウザのルールに合った文書を書かなければならなかったのです。
この状態は例えるなら、同じ情報を日本語、英語そして中国語などに翻訳しなければいけない、という状態です。1つのルールだけ考えればいい場合と比べて、Webサイト制作にかかる手間は膨大になります。
このような不便さをなくすために、W3Cが設立されました。W3Cは標準的なルールをつくることで、Webサイト製作者の負担を減らしました。先ほどの例で言えば、日本語の文書さえ書けばそれでいい、という状態にしたのです。
続いてこういった歴史で生まれたWebが、現在どのような仕組みで表示されているのか、を紹介します。
次で詳しく紹介しますね。
Webサーバー(Web server)とは、他のパソコンに対してサービスを提供(serve)する機能を持ち、かつ他のパソコンが特定できるナンバーを持ったコンピュータのこと。
一方Webクライアントとは、Webサーバーから情報を受け取るPC、スマホ側のことです。あなたが今使っているパソコンやスマホも、Webクライアントの一つです。
Webサーバーから返されるデータはパソコン向けのものです。そのため、そのままでは人間が読めません。
パソコン向けの文章を「翻訳」するのがWebブラウザです。
ここでWebにまつわる以下の用語をまとめて解説します。
前述の「Webクライアントが受信したデータ」には、このHTMLが含まれています。
最後に、Webと似てるけど実は違う、以下2つの言葉との違いを紹介します。
日本では、Webサイトとホームページを混同している人が少なくありません。人にWebサイト制作などを頼む場合は、この違いに気をつけたいですね。
インターネットとは、コンピュータ同士による情報通信技術の総称。一方でWebとは、インターネットの中で利用されるものの一つです。つまりインターネットの中に、Webというカテゴリーがあるのです。
インターネットの中で利用されるものでWebではないものとしては、携帯で使えるSMS(Cメール)が挙げられます。Cメールを見るために、Webブラウザが使われることはありません。
また関連知識として、以下のWeb用語を解説しました。
そして最後に「Webと間違われやすい言葉」として、以下の2つとWebサイトの違いをそれぞれ述べました。
誰かと「Web」について話す際には、ぜひこれらの知識を思い出してみてください。
と思っている方。
Webとは「世界中どこにいても、コンピューターなどによって情報を得られるシステム」のことです。
Webを知れば、Web系の人と仕事をする時に、いらない誤解の発生を防ぐことが可能です。認識の食い違いがなくなるため、仕事がスムーズに進みます。
とはいえ、Webについて完全に理解するのは難しいですよね。
そこで、この記事では、
- Webの意味
- Webの歴史
- Webページの仕組み
- Web用語の解説
- Webと間違われやすい言葉
を、お伝えします。専門用語が多くて大変ですが、概要を理解するだけなら簡単です。まずはこの記事でWebをざっくり理解しましょう。
Webの意味は英語で「クモの巣状のもの」
Webの本来の意味は、「クモの巣状のもの」です。ITの分野におけるWebは、wwwのWebを指します。
Webサイトでよく見る”www”は「World Wide Web」の略
の中には、URLに”www”と入ったものがあります。このwwwとは「World Wide Web」の略です。wwwは「世界中どこにいても、コンピューターなどによって情報を得られるシステム」のことです。Webの歴史をざっくり解説します
Webの初期の歴史を、以下の3点から解説します。- Webの始まりは「研究所のデータや文書をリンクさせる仕組み」
- 世界初のWebサイトとWebブラウザは1991年に誕生した
- Web技術の仕様を決める団体「W3C」の創設
1. Webの始まりは「研究所のデータや文書をリンクさせる仕組み」
まずはじめに、Webは「研究所のデータや文書をリンクさせる仕組み」から始まりました。Webの開発が始まったのは、1989年、スイスの研究機関「CERN」。当時「CERN」には、数千人もの研究者が出入りしていました。
そのため研究所では、
- 互いの研究の情報がわからない。
- 目当ての資料を見つけられない。
といった問題が発生していました。
そこで「研究者が、情報を簡単に閲覧できるシステム」が開発されます。これがWebの始まりです。
2. 世界初のWebサイトとWebブラウザは1991年に誕生した
開発を始めて2年、世界初のWebサイトが公開されます。このときWebサイトの中心となっていた仕組みが、「ハイパーテキスト」です。ハイパーテキストとは、文書や画像などを相互に結びつけた文書の形式のこと。
これによって、データの閲覧が便利になりました。
加えて「WWWクライアント」と呼ばれるソフトウェアも公開されました。
WWWクライアントとは、Webブラウザの一種。Webブラウザは、パソコン向けに書かれた文書を人間が読めるように翻訳してくれるものです。現代でいうInternet ExplorerやGoogle Chromeなどと同じ役割を持つもの、と考えるとわかりやすいと思います。
3. Web技術の仕様を決める団体「W3C」の創設
1994年にWeb技術の仕様を決める団体「W3C」が創設されました。W3C創設の理由は、「ルールの標準化」です。前述の「WWWクライアント」が登場してから、数々のWebブラウザが生まれました。
しかしそのWebブラウザは、それぞれ独自ルールで作られていました。そのため異なるWebブラウザで同じデザインのページを見せるためには、それぞれのWebブラウザのルールに合った文書を書かなければならなかったのです。
この状態は例えるなら、同じ情報を日本語、英語そして中国語などに翻訳しなければいけない、という状態です。1つのルールだけ考えればいい場合と比べて、Webサイト制作にかかる手間は膨大になります。
このような不便さをなくすために、W3Cが設立されました。W3Cは標準的なルールをつくることで、Webサイト製作者の負担を減らしました。先ほどの例で言えば、日本語の文書さえ書けばそれでいい、という状態にしたのです。
続いてこういった歴史で生まれたWebが、現在どのような仕組みで表示されているのか、を紹介します。
Webページを見るときに行われていること
私たちが Webページを見ているとき、以下の2つが行われています。- WebサーバーのデータをWebクライアントで受信する
- 受信したデータをWebブラウザでキレイに表示する
次で詳しく紹介しますね。
WebサーバーのデータをWebクライアントで受信する
まずはじめに、WebサーバーのデータをWebクライアントが受信します。Webサーバー(Web server)とは、他のパソコンに対してサービスを提供(serve)する機能を持ち、かつ他のパソコンが特定できるナンバーを持ったコンピュータのこと。
一方Webクライアントとは、Webサーバーから情報を受け取るPC、スマホ側のことです。あなたが今使っているパソコンやスマホも、Webクライアントの一つです。
受信したデータをWebブラウザでキレイに表示する
Webクライアントが受信したデータはWebブラウザによって、「キレイに」表示されます。Webサーバーから返されるデータはパソコン向けのものです。そのため、そのままでは人間が読めません。
パソコン向けの文章を「翻訳」するのがWebブラウザです。
よく使うWeb用語をまとめて解説します
ここでWebにまつわる以下の用語をまとめて解説します。
- Webサイト
- Webページ
- Webサービス
- URL
- HTTP
- HTML
Webサイト
Webサイトとは、まとめられているWebページの集合のことです。Webページが1枚の紙なら、それらをまとめて本にしているのがWebサイトです。Webページ
Webページとは、インターネット上で公開されている文書のことです。今あなたが見ているページもWebページです。Webサービス
WebサービスとはWebサイトと同じように、インターネット上で操作、閲覧できるサービスのことです。SNSやオンラインゲームはWebサービスの一例です。URL
URLとは、インターネットにおける住所のようなものです。先ほどの「Webサイト=本」という例にのっとれば、「『〇〇』という本のXXページ」がURLにあたります。HTTP
HTTPとは「Hypertext Transfer Protocol」の略称。Web上のコンテンツの送受信に用いられる、通信の仕様のことです。HTML
HTMLとは、Webページを作る言語の一つです。前述の「Webクライアントが受信したデータ」には、このHTMLが含まれています。
Webと間違われやすい言葉
最後に、Webと似てるけど実は違う、以下2つの言葉との違いを紹介します。
- ホームページ
- インターネット
Webとホームページの違い
ホームページとは、Webサイトの最初のページのことです。「Webサイト=本」ならば、その表紙に当たるのが「ホームページ」です。日本では、Webサイトとホームページを混同している人が少なくありません。人にWebサイト制作などを頼む場合は、この違いに気をつけたいですね。
Webとインターネットの違い
Webとインターネットの違いは、その範囲の広さです。インターネットとは、コンピュータ同士による情報通信技術の総称。一方でWebとは、インターネットの中で利用されるものの一つです。つまりインターネットの中に、Webというカテゴリーがあるのです。
インターネットの中で利用されるものでWebではないものとしては、携帯で使えるSMS(Cメール)が挙げられます。Cメールを見るために、Webブラウザが使われることはありません。
まとめ:Webの意味
この記事では、以下の内容を紹介しました。- Webとは、「世界中に広がった、クモの巣のような情報網」のこと
- Webの歴史は、「研究所のデータや文書をリンクさせる仕組み」から始まった
- Webページは、サーバーから送られたデータを、ブラウザが翻訳することで表示される
また関連知識として、以下のWeb用語を解説しました。
- Webサイト:Webページのまとまり
- Webページ:インターネット上で公開されている文書
- Webサービス:Webサイトと同じように、インターネット上で操作、閲覧できるサービス
- URL:インターネット上の住所
- HTTP:サーバーとクライアントの情報交換に関する取り決め
- HTML:ページの構成要素
そして最後に「Webと間違われやすい言葉」として、以下の2つとWebサイトの違いをそれぞれ述べました。
- Webサイトとホームページ:ホームページは個々のWebサイトの最初のページ
- Webとインターネット:Webはインターネットの一部
誰かと「Web」について話す際には、ぜひこれらの知識を思い出してみてください。